◇第百十六話◇余韻
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目を開けると、夕焼けで部屋が赤く染まっていた。
本当に気を失うまで抱かれ続けていた私は、眠り続けていたようだ。
あれからずっとリヴァイ兵長は起きていたのだろうか。
私を気絶させた張本人のリヴァイ兵長は、ズボンは履いたようだけれど、上半身裸のままでベッドに腰かけ、本を読んでいた。
リヴァイ兵長が怪我で安静にしているときに、私が持ってきた本をそのままにしていたのを忘れていた。
まだ夢うつつの私はー。
いや、どちらかというと、情事の後の身体の気だるさと余韻でボーッとしたままで、リヴァイ兵長に話しかけた。
「また、読み聞かせてあげましょうか。」
私の声に気づいて、リヴァイ兵長の視線が本からベッドへ動く。
瞳が重なり、ドクンと胸が鳴る。
あんなに険しく皴を寄せた眉間も、熱のこもった瞳も、切なそうな吐息も、まるで嘘みたいな端正な表情。
それが、私を抱くときだけ、これからもあんな風に乱れるのだろうか。
思わず、もう一度、なんて思ってしまって、自分で驚いた。
きっと、赤い夕陽が、リヴァイ兵長の綺麗な顔を妖しく照らしたせいだ。
「身体は大丈夫か?痛ぇところはないか?」
あんなに激しく抱いたくせに、リヴァイ兵長はとても心配そうに私の頬を撫でた。
もしも、痛かったと言ったら今度からは優しくするのだろうか。
でも、そんなこと望んでなんかいないから、私は何処も痛くないとほんの少しだけ願望を混ぜて答える。
そうすると、リヴァイ兵長はホッと息を吐いて、本をベッド脇の棚に置いた。
「ガウン、とってもらえますか?」
シーツを胸元にたくし上げ、ゆっくりと身体を起こしながらお願いする。
下着もガウンもベッドの下に落ちている。
着ていた服はシャワールームで洗濯籠に出してしまった。
だから、ガウンを羽織って、自分の部屋に洋服を取りに行こうと思った。
でもー。
「断る。」
「え、なんで?」
「服を着る気だろ。」
「もちろん、そうです。」
「今日はそのままでいろ。」
「え、なんでっ!?」
「俺が抱きたいときに、抱けるように。」
「まだ、するんですか!?」
「さすがに俺ももう無理だと思っていたんだが、まだヤれそうだ。
お前を見たらムラムラしてきた。」
身体を隠していたシーツをはぎ取られ、またベッドに寝かされた。
赤い夕陽が、リヴァイ兵長の顔を妖しく照らして、熱を蘇らせた瞳は色っぽくてー。
やっぱり、ズルい。
困ったように眉尻が下がるけれど、口元はきっと私の嬉しさを隠せていなかったと思う。
「ふふ、今からですか?」
「あぁ、早急にとりかかろう。」
真面目な顔でふざけるリヴァイ兵長が可笑しくて、クスクスと笑いが出る。
少しずつ、私とリヴァイ兵長の距離が縮まっていくようで、それが何よりも嬉しかった。
いつか、どんな私もさらけ出せるようになれたらー。
それでも、私はきっと、いつまでも、リヴァイ兵長にドキドキしていそうだけれどー。
優しくて甘いキスを咥内で感じながら、私はいつかの2人を想っていた。
本当に気を失うまで抱かれ続けていた私は、眠り続けていたようだ。
あれからずっとリヴァイ兵長は起きていたのだろうか。
私を気絶させた張本人のリヴァイ兵長は、ズボンは履いたようだけれど、上半身裸のままでベッドに腰かけ、本を読んでいた。
リヴァイ兵長が怪我で安静にしているときに、私が持ってきた本をそのままにしていたのを忘れていた。
まだ夢うつつの私はー。
いや、どちらかというと、情事の後の身体の気だるさと余韻でボーッとしたままで、リヴァイ兵長に話しかけた。
「また、読み聞かせてあげましょうか。」
私の声に気づいて、リヴァイ兵長の視線が本からベッドへ動く。
瞳が重なり、ドクンと胸が鳴る。
あんなに険しく皴を寄せた眉間も、熱のこもった瞳も、切なそうな吐息も、まるで嘘みたいな端正な表情。
それが、私を抱くときだけ、これからもあんな風に乱れるのだろうか。
思わず、もう一度、なんて思ってしまって、自分で驚いた。
きっと、赤い夕陽が、リヴァイ兵長の綺麗な顔を妖しく照らしたせいだ。
「身体は大丈夫か?痛ぇところはないか?」
あんなに激しく抱いたくせに、リヴァイ兵長はとても心配そうに私の頬を撫でた。
もしも、痛かったと言ったら今度からは優しくするのだろうか。
でも、そんなこと望んでなんかいないから、私は何処も痛くないとほんの少しだけ願望を混ぜて答える。
そうすると、リヴァイ兵長はホッと息を吐いて、本をベッド脇の棚に置いた。
「ガウン、とってもらえますか?」
シーツを胸元にたくし上げ、ゆっくりと身体を起こしながらお願いする。
下着もガウンもベッドの下に落ちている。
着ていた服はシャワールームで洗濯籠に出してしまった。
だから、ガウンを羽織って、自分の部屋に洋服を取りに行こうと思った。
でもー。
「断る。」
「え、なんで?」
「服を着る気だろ。」
「もちろん、そうです。」
「今日はそのままでいろ。」
「え、なんでっ!?」
「俺が抱きたいときに、抱けるように。」
「まだ、するんですか!?」
「さすがに俺ももう無理だと思っていたんだが、まだヤれそうだ。
お前を見たらムラムラしてきた。」
身体を隠していたシーツをはぎ取られ、またベッドに寝かされた。
赤い夕陽が、リヴァイ兵長の顔を妖しく照らして、熱を蘇らせた瞳は色っぽくてー。
やっぱり、ズルい。
困ったように眉尻が下がるけれど、口元はきっと私の嬉しさを隠せていなかったと思う。
「ふふ、今からですか?」
「あぁ、早急にとりかかろう。」
真面目な顔でふざけるリヴァイ兵長が可笑しくて、クスクスと笑いが出る。
少しずつ、私とリヴァイ兵長の距離が縮まっていくようで、それが何よりも嬉しかった。
いつか、どんな私もさらけ出せるようになれたらー。
それでも、私はきっと、いつまでも、リヴァイ兵長にドキドキしていそうだけれどー。
優しくて甘いキスを咥内で感じながら、私はいつかの2人を想っていた。