リヴァイ兵長の行きつけの店は、今日も紅茶のいい香りに包まれていた。
たくさんの種類の紅茶の葉の中から、お気に入りのものを選んだ私とリヴァイ兵長は、レジへ向かう。

「おー、リヴァイになまえじゃねぇの。
　今日も仲の良い上司とただの部下だな。」

私とリヴァイ兵長の姿を見つけると、店主は楽しそうな笑顔を見せた。

「ただの部下じゃねぇ。俺の女だ。」
「は？」
「おい、前に言ったよな。女連れなら祝いに値引きするんだろ。
　値下げしろ。あと紅茶をもっとくれ。」
「はァ！？」

店主を驚かせたリヴァイ兵長は、交渉上手だった。
結局、本当に値下げをしてもらった後、恋人同士になったプレゼントとして、入荷したばかりの新しい紅茶の葉というのを貰った。

「へぇ、本当に恋人にねぇ～。
　なまえ、この年がら年中不機嫌な顔してるつまんねぇ男でいいのか？」
「うるせー。」

仲の良い2人のやり取りにクスリと笑い、店主から自分の選んだ分の紅茶の入った葉を受け取る。
でも、それを当然のように、リヴァイ兵長が持ってくれる。
そんな姿に店主は凄く驚いていたけれどー。
それが私にとっては、いつものリヴァイ兵長になっていることがとても嬉しかった。

「リヴァイ兵長がいいんです。
　嫌って言われても、リヴァイ兵長じゃないとダメなんです。」
「言わねぇから安心しろ。」

リヴァイ兵長の腕に自分の腕を絡める。
髪をクシャリとして、リヴァイ兵長は、また私が一生懸命整えた髪を乱す。
とても驚いた顔をした後、店主は嬉しそうに笑った。

「まさか、リヴァイに惚気られるとは思わなかったぜ！」
「俺は惚気てねぇ。」
「よし！ラッキー7で7割引きだ！」
「タダにしろ。」

リヴァイ兵長は、ずっと、さすがだった。