◇第百十三話◇長距離索敵陣形の配置
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漸く、次の壁外調査の日程が決まった。
今度こそ104期の新兵達も参加することになる。
初めての壁外調査になる彼らも参加することで、行って帰ってくるだけの簡単な壁外調査らしく、少しホッとした。
この前のルルのときみたいに、大切な人を失う結果にはなりたくない。全員が無事に帰ってくるのは無理なのだとしても、せめて犠牲は少ない方がいい。
104期の新兵達は、少しずつ経験を積んで強くなればいいのだからー。
「アルミン、遅れてるよ!!
コニーは早すぎ!!周りの動きを見て!!」
気持ちのいいくらいの晴れの日、私は104期の訓練指導を任されていた。
長距離索敵陣形を頭に叩き込むのはとっくに終わっている彼らに、巨人といかに効率的に戦う方法を叩き込めということらしい。
でも、私も頭で考えてやっているわけではない。
一緒に壁外任務や壁外調査に出た先輩兵士達の動きを必死に見て覚えただけだ。
だから、ふわっとした指示しか出せていない。
本当に申し訳ない。
それでも、生きて帰るために大切なことではあるから、私の拙い指導にも熱がこもる。
今は、彼らから少し離れた場所を立体起動装置で飛び、巨人のハリボテをチーム戦で倒していく様子を観察しているところだ。
こうして見ていると、さすが成績上位者ばかりの新兵だと改めて実感する。
動きも早いし、目もいい。チーム戦になるとボロが出てくる新兵もいるけれど、個々の実力はとても高かった。
私が教えられるものがあるとすれば、それは過去に何度か壁外に出て実際に見た経験くらいだ。
「ミカサチームの勝ち~!てことで、休憩しようっ。」
声をかけると、様々な反応と共に新兵達が地面に降りてくる。
またまたミカサチームの連勝記録更新中だ。
「次の壁外調査ではどんなことをするんだ?」
訓練中の個々の評価を手帳にメモしていると、ライナーが声をかけてきた。
その隣ではベルトルトが不安そうにしている。
まだ日程が決まっただけだけれど、いよいよ本格的に迫ってきた壁外調査に緊張しているのかもしれない。
「まずは新兵の初陣だから、行って帰ってくるだけだって聞いてるよ。
前回の壁外調査で作った拠点まで行って、そのまま帰ってくる予定だよ。」
「この前はリヴァイ班とハンジ班は、エレンで巨人捕獲をしたんでしたよね?
今回はしないんですか?」
「あ~…、ルルのこともあったし、巨大樹の森は巨人の大群が出るし
今回はそれはもうしないの。リヴァイ班も、私達と一緒で行って帰ってくるだけだよ。」
「長距離索敵陣形の配置図を班長から教えてもらった。
リヴァイ兵長と離れて不安なんじゃないのか?」
「大丈夫だよ~。ハンジさんとモブリットさんが一緒だしね。」
「そんなものなんですか?」
「任務とプライベートは分けるタイプですから。」
「…そうは見えねぇけど。」
ライナーがボソッと何かを呟いたけれど、聞こえなかったことにした。
そりゃ、壁外でリヴァイ兵長と離れるのは不安だ。
自分もリヴァイ班だったらいいのにと思うことは、何度もある。
でも、私はハンジ班のメンバーなのだから、そこでしっかりと任務を果たすだけだ。
行って帰ってくるだけとはいっても、壁外なのだから簡単な任務だとは思わない。
でも、前回のような悲劇は起きらないと信じているしー。
今度こそ104期の新兵達も参加することになる。
初めての壁外調査になる彼らも参加することで、行って帰ってくるだけの簡単な壁外調査らしく、少しホッとした。
この前のルルのときみたいに、大切な人を失う結果にはなりたくない。全員が無事に帰ってくるのは無理なのだとしても、せめて犠牲は少ない方がいい。
104期の新兵達は、少しずつ経験を積んで強くなればいいのだからー。
「アルミン、遅れてるよ!!
コニーは早すぎ!!周りの動きを見て!!」
気持ちのいいくらいの晴れの日、私は104期の訓練指導を任されていた。
長距離索敵陣形を頭に叩き込むのはとっくに終わっている彼らに、巨人といかに効率的に戦う方法を叩き込めということらしい。
でも、私も頭で考えてやっているわけではない。
一緒に壁外任務や壁外調査に出た先輩兵士達の動きを必死に見て覚えただけだ。
だから、ふわっとした指示しか出せていない。
本当に申し訳ない。
それでも、生きて帰るために大切なことではあるから、私の拙い指導にも熱がこもる。
今は、彼らから少し離れた場所を立体起動装置で飛び、巨人のハリボテをチーム戦で倒していく様子を観察しているところだ。
こうして見ていると、さすが成績上位者ばかりの新兵だと改めて実感する。
動きも早いし、目もいい。チーム戦になるとボロが出てくる新兵もいるけれど、個々の実力はとても高かった。
私が教えられるものがあるとすれば、それは過去に何度か壁外に出て実際に見た経験くらいだ。
「ミカサチームの勝ち~!てことで、休憩しようっ。」
声をかけると、様々な反応と共に新兵達が地面に降りてくる。
またまたミカサチームの連勝記録更新中だ。
「次の壁外調査ではどんなことをするんだ?」
訓練中の個々の評価を手帳にメモしていると、ライナーが声をかけてきた。
その隣ではベルトルトが不安そうにしている。
まだ日程が決まっただけだけれど、いよいよ本格的に迫ってきた壁外調査に緊張しているのかもしれない。
「まずは新兵の初陣だから、行って帰ってくるだけだって聞いてるよ。
前回の壁外調査で作った拠点まで行って、そのまま帰ってくる予定だよ。」
「この前はリヴァイ班とハンジ班は、エレンで巨人捕獲をしたんでしたよね?
今回はしないんですか?」
「あ~…、ルルのこともあったし、巨大樹の森は巨人の大群が出るし
今回はそれはもうしないの。リヴァイ班も、私達と一緒で行って帰ってくるだけだよ。」
「長距離索敵陣形の配置図を班長から教えてもらった。
リヴァイ兵長と離れて不安なんじゃないのか?」
「大丈夫だよ~。ハンジさんとモブリットさんが一緒だしね。」
「そんなものなんですか?」
「任務とプライベートは分けるタイプですから。」
「…そうは見えねぇけど。」
ライナーがボソッと何かを呟いたけれど、聞こえなかったことにした。
そりゃ、壁外でリヴァイ兵長と離れるのは不安だ。
自分もリヴァイ班だったらいいのにと思うことは、何度もある。
でも、私はハンジ班のメンバーなのだから、そこでしっかりと任務を果たすだけだ。
行って帰ってくるだけとはいっても、壁外なのだから簡単な任務だとは思わない。
でも、前回のような悲劇は起きらないと信じているしー。