◇第百九話◇命懸けのメッセージ
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トロスト区の外門前に駆けつけたリヴァイ達の元に、リフトに乗せられたテュランが降りてくる。
ジーニー達から聞いた通り、前脚に怪我を負っていた。
『どこだッ!?なまえはどこにいるッ!?』
『なまえ?壁の下にいるのは馬だけだよ。なまえがどうかしたのか?』
状況を把握していないリコには、ペトラが説明をしていた。
時間がないこともすぐに察したリコは、駐屯兵の精鋭班でトロスト区外門周辺になまえの姿がないかを探すように手配してくれたが、嬉しい報告は届いてこない。
この霧と雨の中、どんなに目を凝らして探したって見つけられるわけがない。
やっぱり、壁外に出ないとー。
でも、ジーニーは、自分達の罪が露見したことで開き直ってしまったらしく、このまま死ねばいいと最低な言葉を吐くばかりで、絶対に居場所を教えようとはしなかった。
「リヴァイ…、なまえはまだ諦めちゃいない…!
私達が、諦めちゃいけない…!」
リフトから降ろしたテュランを労っていたナナバは、手帳サイズほどの木の板のようなものを手に持ち、驚きを隠せないような顔をしている。
「テュランの鞍に括りつけてあった…!
私達にー。いや、きっとここで、君を待ってる。」
ナナバは嬉しいのか、不安なのか、よく分からないような表情で、自分が持っていた木の板をリヴァイに渡した。
雨を吸ってズシリと重たいその木の板は、馬車の停留所の看板にそれぞれついてある番号のようだった。
この番号の停留所がどこにあるのかが分かれば、なまえの居場所を探す大きなヒントになる。
なまえ自身もそう考えて、テュランの鞍に括りつけたのだろう。
テュランと一緒に帰ってこられなかったということは、何かしらのハプニングが起きているということに違いない。
それでもー。
なまえが数時間前に、必死に生きようとして鞍に括りつけたのが、この木の板なのだと思うと胸が張り裂けそうだった。
『絶対に生きて帰ります。』
そう言って優しく微笑んだなまえが蘇る。
信じていた仲間に裏切られ、天候に嫌われ、それでも、約束を守ろうと必死に生きようとしている。
この木の板は、なまえの叫びだ。
生きているー、生きたいー、そう叫んでいる。
「よくやった。テュラン。
後は私達に任せてくれ。モブリット!これをー。」
「はい、すぐに調べてきますっ!!」
モブリットが、自身の愛馬に飛び乗り兵舎に戻っていく。
すぐに、すぐに、助けに行くから、生きていてくれー。
ジーニー達から聞いた通り、前脚に怪我を負っていた。
『どこだッ!?なまえはどこにいるッ!?』
『なまえ?壁の下にいるのは馬だけだよ。なまえがどうかしたのか?』
状況を把握していないリコには、ペトラが説明をしていた。
時間がないこともすぐに察したリコは、駐屯兵の精鋭班でトロスト区外門周辺になまえの姿がないかを探すように手配してくれたが、嬉しい報告は届いてこない。
この霧と雨の中、どんなに目を凝らして探したって見つけられるわけがない。
やっぱり、壁外に出ないとー。
でも、ジーニーは、自分達の罪が露見したことで開き直ってしまったらしく、このまま死ねばいいと最低な言葉を吐くばかりで、絶対に居場所を教えようとはしなかった。
「リヴァイ…、なまえはまだ諦めちゃいない…!
私達が、諦めちゃいけない…!」
リフトから降ろしたテュランを労っていたナナバは、手帳サイズほどの木の板のようなものを手に持ち、驚きを隠せないような顔をしている。
「テュランの鞍に括りつけてあった…!
私達にー。いや、きっとここで、君を待ってる。」
ナナバは嬉しいのか、不安なのか、よく分からないような表情で、自分が持っていた木の板をリヴァイに渡した。
雨を吸ってズシリと重たいその木の板は、馬車の停留所の看板にそれぞれついてある番号のようだった。
この番号の停留所がどこにあるのかが分かれば、なまえの居場所を探す大きなヒントになる。
なまえ自身もそう考えて、テュランの鞍に括りつけたのだろう。
テュランと一緒に帰ってこられなかったということは、何かしらのハプニングが起きているということに違いない。
それでもー。
なまえが数時間前に、必死に生きようとして鞍に括りつけたのが、この木の板なのだと思うと胸が張り裂けそうだった。
『絶対に生きて帰ります。』
そう言って優しく微笑んだなまえが蘇る。
信じていた仲間に裏切られ、天候に嫌われ、それでも、約束を守ろうと必死に生きようとしている。
この木の板は、なまえの叫びだ。
生きているー、生きたいー、そう叫んでいる。
「よくやった。テュラン。
後は私達に任せてくれ。モブリット!これをー。」
「はい、すぐに調べてきますっ!!」
モブリットが、自身の愛馬に飛び乗り兵舎に戻っていく。
すぐに、すぐに、助けに行くから、生きていてくれー。