◇第九十話◇愛されるより愛したい、嘘、本当?
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リヴァイ兵長の執務室兼自室の扉に背中を預けて寄り掛かり、私は部屋の主の帰りを待っていた。
夕食前には会議は終わると言っていたから、そろそろなはずだ。
部屋に戻ってからでもよかったけれど、ハンジさんに渡したい書類もあるし早めに来れば、会議から戻ってくる上官達にも会えるだろうと思った。
それに、検査の結果も気になる。
この結果が良ければ、リヴァイ兵長はそろそろベッドの上以外は外出禁止令を取り消してもらえるだろうし、そうなればー。
私の役目も終わる。
本当は、ただ、早く会いたかった。
リヴァイ兵長の顔を、見たかった。
最近、毎日、朝から晩まで一緒にいたから余計に、リヴァイ兵長の顔を見ないと落ち着かなくて、酸素を失ったみたいに苦しくなってー。
「おーいっ!なまえっ!!」
ゲルガーさんが大声で私を呼ぶ声が聞こえて、私は廊下の向こうを見やる。
ワクワクした顔で私に手を振って駆け寄ってくるゲルガーさんの後ろに、ハンジさんとリヴァイ兵長、ナナバさんの姿を見つけた。
手術を受けた日には、肋骨骨折で動くのも痛いはず、と医療兵に聞いていたけれど、普段通りの足取りで歩いているリヴァイ兵長を見て、ホッとする。
「見たぜぇ~?今日、ダイと抱き合ってただろっ。」
ギューッてー。
ゲルガーさんはそう言って、自分の身体をギューッと抱きしめた。
すごく馬鹿にする顔をして。
今どき10代の男の子だって、そんなことしないっていうくらいに、からかう気満々だ。
「ごめん。あの場所、ちょうど会議室の真下だったんだ。
それで、ダイが誰かに好きだって言ってる声を地獄耳のバカが聞いてしまって、それで。」
ナナバが申し訳なさそうに言う。
それで、どうしてゲルガーさんが知っていたのかを理解した。
「いやぁ、ダイもなかなかやるな。
確かにあそこはシーツが邪魔で他のやつには見られねぇもんな。
だが、上からはバッチリ見放題なんだぜっ。」
ゲルガーさんは、なぜかとっても自慢気に言って、親指を立てた。
「見放題?」
「あぁ、このバカが会議室にいる全員呼び集めて、
ずーっとハシャいで上から見てた。」
「うそッ!?みんなでっ!?」
「ほんと、ごめん。
コイツ、空気読めないんだ。バカだから。」
ナナバさんが本当に申し訳なさそうに頭を下げる。
鈍感なハンジさんですら、困った様子で頬を掻いているのに、その隣で、ゲルガーさんは私の肩に手を乗せて、また親指を立てる。
それを私は、振りほどく。
リヴァイ兵長の顔は、見れなかったー。
「それより、ハンジさん、書類が出来上がりました。
さっき、ケイジさんにも会って、この書類も預かったので一緒に確認をお願いします。」
「おぉ~、仕事が早いねぇ。いつも助かるよ。」
ハンジさんは書類を受け取ると、眼鏡のフレームに手を添えて、早速、簡単に確認を始めた。
夕食前には会議は終わると言っていたから、そろそろなはずだ。
部屋に戻ってからでもよかったけれど、ハンジさんに渡したい書類もあるし早めに来れば、会議から戻ってくる上官達にも会えるだろうと思った。
それに、検査の結果も気になる。
この結果が良ければ、リヴァイ兵長はそろそろベッドの上以外は外出禁止令を取り消してもらえるだろうし、そうなればー。
私の役目も終わる。
本当は、ただ、早く会いたかった。
リヴァイ兵長の顔を、見たかった。
最近、毎日、朝から晩まで一緒にいたから余計に、リヴァイ兵長の顔を見ないと落ち着かなくて、酸素を失ったみたいに苦しくなってー。
「おーいっ!なまえっ!!」
ゲルガーさんが大声で私を呼ぶ声が聞こえて、私は廊下の向こうを見やる。
ワクワクした顔で私に手を振って駆け寄ってくるゲルガーさんの後ろに、ハンジさんとリヴァイ兵長、ナナバさんの姿を見つけた。
手術を受けた日には、肋骨骨折で動くのも痛いはず、と医療兵に聞いていたけれど、普段通りの足取りで歩いているリヴァイ兵長を見て、ホッとする。
「見たぜぇ~?今日、ダイと抱き合ってただろっ。」
ギューッてー。
ゲルガーさんはそう言って、自分の身体をギューッと抱きしめた。
すごく馬鹿にする顔をして。
今どき10代の男の子だって、そんなことしないっていうくらいに、からかう気満々だ。
「ごめん。あの場所、ちょうど会議室の真下だったんだ。
それで、ダイが誰かに好きだって言ってる声を地獄耳のバカが聞いてしまって、それで。」
ナナバが申し訳なさそうに言う。
それで、どうしてゲルガーさんが知っていたのかを理解した。
「いやぁ、ダイもなかなかやるな。
確かにあそこはシーツが邪魔で他のやつには見られねぇもんな。
だが、上からはバッチリ見放題なんだぜっ。」
ゲルガーさんは、なぜかとっても自慢気に言って、親指を立てた。
「見放題?」
「あぁ、このバカが会議室にいる全員呼び集めて、
ずーっとハシャいで上から見てた。」
「うそッ!?みんなでっ!?」
「ほんと、ごめん。
コイツ、空気読めないんだ。バカだから。」
ナナバさんが本当に申し訳なさそうに頭を下げる。
鈍感なハンジさんですら、困った様子で頬を掻いているのに、その隣で、ゲルガーさんは私の肩に手を乗せて、また親指を立てる。
それを私は、振りほどく。
リヴァイ兵長の顔は、見れなかったー。
「それより、ハンジさん、書類が出来上がりました。
さっき、ケイジさんにも会って、この書類も預かったので一緒に確認をお願いします。」
「おぉ~、仕事が早いねぇ。いつも助かるよ。」
ハンジさんは書類を受け取ると、眼鏡のフレームに手を添えて、早速、簡単に確認を始めた。