◇第八十二話◇魔法の呪文を唱えるように愛しい名を呼んで
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無理やり押し倒された私は、冷たい石の床に頭を打って痛みに顔を顰めた。
そんな私の腰の上に馬乗りになったモーリが、気持ち悪い笑みを浮かべて唇を舐めた。
これから、私も少女が味わった地獄をー。
少女がいたぶられる姿を想像してしまったせいかもしれない。
身体が恐怖で硬直した。
暴れることも、悲鳴を上げることも出来ず、私は青い顔で震えていた。
「ちょっと待てよ、その女とお楽しみしていいって許可貰ってんのは俺達なんだよ。
アンタは爆弾で兵舎ごと兄貴殺しのリヴァイ兵長をぶっ飛ばすって
約束だったんじゃなかったのかよ。」
金髪の男がモーリの肩を掴んだ。
「あぁ、あれはやめたんだ。爆弾でアイツをバラバラにするのもいいと思ったが、
一瞬で死んじまうのは許せねぇ。
アイツには地獄を味合わせねぇと気が済まねぇんだ。」
「知るかよ。とにかく、約束は約束だ。
その女とヤるのは俺達だ。」
「お前、俺に逆らう気か。」
「てめぇこそあの人に逆らう気かよ。せっかく地下街から出てきたのに
もう二度と地下から出てこれねぇぞ。地下の地下に落とされるぜ?」
金髪の男の脅しが聞いたのか、モーリは悔しそうに舌打ちをして私から離れた。
乱暴にソファに座ったモーリと入れ替わりに、金髪の男が私の腰の上に馬乗りになった。
恐怖の対象が変わっただけで、私の扱いは変わらないようだった。
茶髪の男が私の後ろに回る。そして、身体を起こすと、両脇の下から腕を回し入れて私の身体を拘束する。
その隣でもう1人の男が、ニヤニヤと私の顔を見ていた。
「さぁ、俺達と楽しもうか。」
満足気な笑みを浮かべた金髪の男の手が、私の頬を撫でた。
「…っ。」
金髪の男の舌が、私の首筋を舐めあげた。
ザラザラとした気持ちの悪い感触から逃れようと、首を動かす。
悲鳴も上げられないほどの恐怖に、私の身体は小さく震え続けていた。
「ヒントを忘れたか?ほら、俺達に襲われたくなかったら、魔法の呪文を唱えるんだったろ?」
金髪の男が面白がって言いながら、私の頬を撫でた。
そういえば、馬車の中で、そんなことを言われていたのを思い出した。
私は魔法の呪文を知っていると言っていた。
確かに、そんなフレーズを聞いたことがあるけれど、思い出せなかった。
今は恐怖で頭が回らなくて、思い出せそうにない。
ただ、怖くて、怖くて、怖くて、助けてほしくてー。
「ぃや…、やめて…。」
ふるふると力なく首を横に振る私から、漸く出てきた声は、か弱く震えていて、自分のものではないみたいだった。
「ほら、やめてほしいんだったら早く言いな。
ちゃんと唱えねぇと俺ら、止まれねぇぜ?」
からかうように言って、金髪の男がドレスの裾をたくし上げて、太ももを撫でた。
思わず足を動かして逃げようとしたのを、もう1人の男にすかさず押さえ込まれる。
腰の上に金髪の男に乗られている上、背中からも拘束され、私の身体は、私の自由には動かせなくなった。
「リヴァイ兵長…っ。」
触れられたくない、怖いー。ついに流れ落ちた涙と共に、声が漏れた。
恐怖に支配される私の心に浮かんだのも、震える弱弱しい声で、助けを求めたのも、リヴァイ兵長だった。
爆弾騒ぎの中、調査兵達が、私が誘拐されたことに気づいてくれているかどうかも分からない。
もし気づいていても、ウォール・ローゼの廃墟の中から私を見つけてくれる可能性なんて、星を掴むくらい難しい。
それでも、ドレスの隙間から入り込んでくる生ぬるい気持ち悪い手の感触や、耳元を舐めるザラザラした舌の感触から必死に逃げながら、私の唇から零れるのは、リヴァイ兵長の名前ばかりだった。
「ぃや…っ。リヴァイ兵長…っ。」
「あ~ぁ、残念。さっきから、全然違ぇよ。
魔法の呪文はそうじゃねぇだろ?
そろそろちゃんと呪文を唱えねぇと悪魔がブチギレちまうぜ?」
「リヴァイ兵長…っ、助けて…っ。」
自由に動く首だけを必死に横に振り、私は泣きながらリヴァイ兵長の名前を呼び続けた。
金髪の男の手が私の太ももから、下着の端をとらえた。
思わずビクリと足を揺らし、いつの間にか、私の足を押さえ込んでいた手がなくなっていたこと気づく余裕もなく、必死に抵抗する。
「大好きなリヴァイ兵長は、お前を見つけられねぇ。
そういう場所をあの人は用意してくれたんだ。可哀想になぁ。
お前は、助けに来てくれねぇ男の名前を呼んで、俺に抱かれるんだぜ?」
金髪の男は心配を装って言うけれど、瞳は本当に嬉しそうに笑っていた。
リヴァイ兵長は来ない、きっと、来ない。
分かっている。
ここがどこかなんて私にも分からないけれど、リヴァイ兵長が助けに来ないことなら分かる。
『俺が死んでもお前を守る。絶対にそばを離れるな。』
リヴァイ兵長の声が頭の中に響く。
せっかくそう言ってくれたのに、私はリヴァイ兵長の手を放して離れてしまった。
調査兵団の兵団服を着た男達に騙されて、馬車に乗った。
リヴァイ兵長は、絶対にそばを離れるなと忠告したのにー。それなのにー。
自業自得だ。
悔しさと悲しさ、リヴァイ兵長を信じられていなかった自分へのショックで、涙が止まらなかった。
それなのに、震える声から漏れるのはー。
「リヴァイ兵長…っ。」
「だーかーらー、ソイツはお前を助けに来ねぇんだってっ!
強情な女だな。お前に呪文を唱えさせられたら、俺達の報酬もアップするんだよ。
お前もいつまでも呪文唱えられねぇと、殺されるんだぜ?いいのか?」
「…っ、リヴァイ兵、長…っ。こわい…っ。助けて…っ。」
「はい、もうゲームオーバー。俺、もう止めねぇから。」
金髪の男は、私の脚を強引にこじ開けた。
強張るのに、震えが止まらない身体で、私は必死に首を横に振る。
「リヴァイ兵長…っ。」
魔法の呪文のように、私の唇からはリヴァイ兵長の名前ばかりが零れ落ちていく。
ここに助けに来てくれるリヴァイ兵長を想像もできないくせに、私を守ってくれた強くて優しい腕ばかり思い出してー。
強引に脚の間に入り込んできた金髪の男が、下着に手をかけたのが分かって、私は小さく悲鳴を上げた。
もう観念するしかないのかー。
それでも、こんな男達に身体を好きにされるのは嫌で、怖くて、私はギュッと目を瞑った。
そのとき、大きな爆発のような音がした。
驚いて目を開ければ、廃工場の大きな扉が倒れて落ちていくのが見えた。
廃工場内の灯りが、扉の前に立つ影を黒く光らせていた。
そんな私の腰の上に馬乗りになったモーリが、気持ち悪い笑みを浮かべて唇を舐めた。
これから、私も少女が味わった地獄をー。
少女がいたぶられる姿を想像してしまったせいかもしれない。
身体が恐怖で硬直した。
暴れることも、悲鳴を上げることも出来ず、私は青い顔で震えていた。
「ちょっと待てよ、その女とお楽しみしていいって許可貰ってんのは俺達なんだよ。
アンタは爆弾で兵舎ごと兄貴殺しのリヴァイ兵長をぶっ飛ばすって
約束だったんじゃなかったのかよ。」
金髪の男がモーリの肩を掴んだ。
「あぁ、あれはやめたんだ。爆弾でアイツをバラバラにするのもいいと思ったが、
一瞬で死んじまうのは許せねぇ。
アイツには地獄を味合わせねぇと気が済まねぇんだ。」
「知るかよ。とにかく、約束は約束だ。
その女とヤるのは俺達だ。」
「お前、俺に逆らう気か。」
「てめぇこそあの人に逆らう気かよ。せっかく地下街から出てきたのに
もう二度と地下から出てこれねぇぞ。地下の地下に落とされるぜ?」
金髪の男の脅しが聞いたのか、モーリは悔しそうに舌打ちをして私から離れた。
乱暴にソファに座ったモーリと入れ替わりに、金髪の男が私の腰の上に馬乗りになった。
恐怖の対象が変わっただけで、私の扱いは変わらないようだった。
茶髪の男が私の後ろに回る。そして、身体を起こすと、両脇の下から腕を回し入れて私の身体を拘束する。
その隣でもう1人の男が、ニヤニヤと私の顔を見ていた。
「さぁ、俺達と楽しもうか。」
満足気な笑みを浮かべた金髪の男の手が、私の頬を撫でた。
「…っ。」
金髪の男の舌が、私の首筋を舐めあげた。
ザラザラとした気持ちの悪い感触から逃れようと、首を動かす。
悲鳴も上げられないほどの恐怖に、私の身体は小さく震え続けていた。
「ヒントを忘れたか?ほら、俺達に襲われたくなかったら、魔法の呪文を唱えるんだったろ?」
金髪の男が面白がって言いながら、私の頬を撫でた。
そういえば、馬車の中で、そんなことを言われていたのを思い出した。
私は魔法の呪文を知っていると言っていた。
確かに、そんなフレーズを聞いたことがあるけれど、思い出せなかった。
今は恐怖で頭が回らなくて、思い出せそうにない。
ただ、怖くて、怖くて、怖くて、助けてほしくてー。
「ぃや…、やめて…。」
ふるふると力なく首を横に振る私から、漸く出てきた声は、か弱く震えていて、自分のものではないみたいだった。
「ほら、やめてほしいんだったら早く言いな。
ちゃんと唱えねぇと俺ら、止まれねぇぜ?」
からかうように言って、金髪の男がドレスの裾をたくし上げて、太ももを撫でた。
思わず足を動かして逃げようとしたのを、もう1人の男にすかさず押さえ込まれる。
腰の上に金髪の男に乗られている上、背中からも拘束され、私の身体は、私の自由には動かせなくなった。
「リヴァイ兵長…っ。」
触れられたくない、怖いー。ついに流れ落ちた涙と共に、声が漏れた。
恐怖に支配される私の心に浮かんだのも、震える弱弱しい声で、助けを求めたのも、リヴァイ兵長だった。
爆弾騒ぎの中、調査兵達が、私が誘拐されたことに気づいてくれているかどうかも分からない。
もし気づいていても、ウォール・ローゼの廃墟の中から私を見つけてくれる可能性なんて、星を掴むくらい難しい。
それでも、ドレスの隙間から入り込んでくる生ぬるい気持ち悪い手の感触や、耳元を舐めるザラザラした舌の感触から必死に逃げながら、私の唇から零れるのは、リヴァイ兵長の名前ばかりだった。
「ぃや…っ。リヴァイ兵長…っ。」
「あ~ぁ、残念。さっきから、全然違ぇよ。
魔法の呪文はそうじゃねぇだろ?
そろそろちゃんと呪文を唱えねぇと悪魔がブチギレちまうぜ?」
「リヴァイ兵長…っ、助けて…っ。」
自由に動く首だけを必死に横に振り、私は泣きながらリヴァイ兵長の名前を呼び続けた。
金髪の男の手が私の太ももから、下着の端をとらえた。
思わずビクリと足を揺らし、いつの間にか、私の足を押さえ込んでいた手がなくなっていたこと気づく余裕もなく、必死に抵抗する。
「大好きなリヴァイ兵長は、お前を見つけられねぇ。
そういう場所をあの人は用意してくれたんだ。可哀想になぁ。
お前は、助けに来てくれねぇ男の名前を呼んで、俺に抱かれるんだぜ?」
金髪の男は心配を装って言うけれど、瞳は本当に嬉しそうに笑っていた。
リヴァイ兵長は来ない、きっと、来ない。
分かっている。
ここがどこかなんて私にも分からないけれど、リヴァイ兵長が助けに来ないことなら分かる。
『俺が死んでもお前を守る。絶対にそばを離れるな。』
リヴァイ兵長の声が頭の中に響く。
せっかくそう言ってくれたのに、私はリヴァイ兵長の手を放して離れてしまった。
調査兵団の兵団服を着た男達に騙されて、馬車に乗った。
リヴァイ兵長は、絶対にそばを離れるなと忠告したのにー。それなのにー。
自業自得だ。
悔しさと悲しさ、リヴァイ兵長を信じられていなかった自分へのショックで、涙が止まらなかった。
それなのに、震える声から漏れるのはー。
「リヴァイ兵長…っ。」
「だーかーらー、ソイツはお前を助けに来ねぇんだってっ!
強情な女だな。お前に呪文を唱えさせられたら、俺達の報酬もアップするんだよ。
お前もいつまでも呪文唱えられねぇと、殺されるんだぜ?いいのか?」
「…っ、リヴァイ兵、長…っ。こわい…っ。助けて…っ。」
「はい、もうゲームオーバー。俺、もう止めねぇから。」
金髪の男は、私の脚を強引にこじ開けた。
強張るのに、震えが止まらない身体で、私は必死に首を横に振る。
「リヴァイ兵長…っ。」
魔法の呪文のように、私の唇からはリヴァイ兵長の名前ばかりが零れ落ちていく。
ここに助けに来てくれるリヴァイ兵長を想像もできないくせに、私を守ってくれた強くて優しい腕ばかり思い出してー。
強引に脚の間に入り込んできた金髪の男が、下着に手をかけたのが分かって、私は小さく悲鳴を上げた。
もう観念するしかないのかー。
それでも、こんな男達に身体を好きにされるのは嫌で、怖くて、私はギュッと目を瞑った。
そのとき、大きな爆発のような音がした。
驚いて目を開ければ、廃工場の大きな扉が倒れて落ちていくのが見えた。
廃工場内の灯りが、扉の前に立つ影を黒く光らせていた。