◇第五十二話◇臆病者の夜
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ソファに座ってもらったリヴァイ兵長の隣に座り、右肩に包帯を巻きながら、ついさきほどのやり取りを思い出して思わずクスリと笑ってしまった。
「何が面白れぇ。」
「だって、私が襲われるって真剣に言うリヴァイ兵長を思い出したら
なんだかおかしくって。」
クスクスと笑う私を、リヴァイ兵長が気にくわない顔で見た。
「おかしくねぇだろ。」
「宿の中で女の人を襲う男の人なんていないですよ。」
「バカが、宿の中だから危ぇんだろおが。
部屋に連れ込まれたら終わりだって分かんねぇのか。」
「大袈裟ですね。大丈夫ですよ。
はい、巻き終わりましたよ。」
睨みつけるリヴァイ兵長が面白くて、やっぱり私はクスクスと笑う。
女性として心配してもらえていることが、嬉しかったのだと思う。
「危機管理が足りてねぇみてぇだな。」
リヴァイ兵長が不機嫌な声が聞こえてすぐ、私はソファの上に押し倒されていた。
両手を顔の横に押し付け、驚き目を見開く私をリヴァイ兵長の怖い顔が見下ろす。
「これは持論だが躾に一番効くの痛みだと思う。
男の怖さを俺がお前の身体に叩き込んでやった方が良さそうだ。」
「え…?」
「お前みたいな無防備な女は丁度やりやすいしな。」
睨みつけながら言ったリヴァイ兵長は、私の首元に噛みついた。
甘噛みに痛みはなくて、驚きで私の身体が小さく跳ねる。
理解が追い付かなくて、私の身体はされるがままだった。
片手で私の両手を頭上で縛ったリヴァイ兵長は、空いた手をルームウェアのシャツの裾から滑り込ませる。
無防備な肌に触る指の感覚に、私は思わず身体をよじった。
「…冗談、ですよね?」
少し前にも同じことを言った気がするー。
そんなことを考える余裕もあったのか、それともパニックで思考がうまく回っていなかったのか。
私の言葉に反応して、胸の膨らみに触れる直前で、リヴァイ兵長の手が止まった。
「冗談だ。」
大真面目な顔で、リヴァイ兵長が言う。
少し前にもそんな顔を見た気がする。
冗談と本気のときの顔の違いが分からな過ぎる。
「ビックリしました…。」
「悪ふざけが過ぎたな。悪かった。」
リヴァイ兵長はそう言いながら、私の腕を掴んで身体を起こしてくれた。
「大丈夫ですよ。私に男の人の怖さを教えようとしたんですよね。」
ニコリと微笑む私に、リヴァイ兵長はそういう意図だったことを認めた。
だから私も、ものわかりのいい部下のフリをする。
「リヴァイ兵長が本気でそんなことしないって信じてますから。」
「そりゃ、ありがてぇな。」
リヴァイ兵長はそう言って立ち上がると、脱衣室に向かった。そして、ルームウェアのシャツを羽織って戻ってくる。
本当は、あのまま最後までいっても構わなかったー、そう言ったらリヴァイ兵長は困った顔をするのだろうか。部屋を出て行ってしまうのだろうか。
冗談だと本気で言われてしまって、安心するよりも傷ついてしまった心を必死に隠して、私は笑顔を作った。
「何が面白れぇ。」
「だって、私が襲われるって真剣に言うリヴァイ兵長を思い出したら
なんだかおかしくって。」
クスクスと笑う私を、リヴァイ兵長が気にくわない顔で見た。
「おかしくねぇだろ。」
「宿の中で女の人を襲う男の人なんていないですよ。」
「バカが、宿の中だから危ぇんだろおが。
部屋に連れ込まれたら終わりだって分かんねぇのか。」
「大袈裟ですね。大丈夫ですよ。
はい、巻き終わりましたよ。」
睨みつけるリヴァイ兵長が面白くて、やっぱり私はクスクスと笑う。
女性として心配してもらえていることが、嬉しかったのだと思う。
「危機管理が足りてねぇみてぇだな。」
リヴァイ兵長が不機嫌な声が聞こえてすぐ、私はソファの上に押し倒されていた。
両手を顔の横に押し付け、驚き目を見開く私をリヴァイ兵長の怖い顔が見下ろす。
「これは持論だが躾に一番効くの痛みだと思う。
男の怖さを俺がお前の身体に叩き込んでやった方が良さそうだ。」
「え…?」
「お前みたいな無防備な女は丁度やりやすいしな。」
睨みつけながら言ったリヴァイ兵長は、私の首元に噛みついた。
甘噛みに痛みはなくて、驚きで私の身体が小さく跳ねる。
理解が追い付かなくて、私の身体はされるがままだった。
片手で私の両手を頭上で縛ったリヴァイ兵長は、空いた手をルームウェアのシャツの裾から滑り込ませる。
無防備な肌に触る指の感覚に、私は思わず身体をよじった。
「…冗談、ですよね?」
少し前にも同じことを言った気がするー。
そんなことを考える余裕もあったのか、それともパニックで思考がうまく回っていなかったのか。
私の言葉に反応して、胸の膨らみに触れる直前で、リヴァイ兵長の手が止まった。
「冗談だ。」
大真面目な顔で、リヴァイ兵長が言う。
少し前にもそんな顔を見た気がする。
冗談と本気のときの顔の違いが分からな過ぎる。
「ビックリしました…。」
「悪ふざけが過ぎたな。悪かった。」
リヴァイ兵長はそう言いながら、私の腕を掴んで身体を起こしてくれた。
「大丈夫ですよ。私に男の人の怖さを教えようとしたんですよね。」
ニコリと微笑む私に、リヴァイ兵長はそういう意図だったことを認めた。
だから私も、ものわかりのいい部下のフリをする。
「リヴァイ兵長が本気でそんなことしないって信じてますから。」
「そりゃ、ありがてぇな。」
リヴァイ兵長はそう言って立ち上がると、脱衣室に向かった。そして、ルームウェアのシャツを羽織って戻ってくる。
本当は、あのまま最後までいっても構わなかったー、そう言ったらリヴァイ兵長は困った顔をするのだろうか。部屋を出て行ってしまうのだろうか。
冗談だと本気で言われてしまって、安心するよりも傷ついてしまった心を必死に隠して、私は笑顔を作った。