◇第三十二話◇報告
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会議を終えた私は、ペトラを探してリヴァイ班のいる地下へと向かっていた。
巨人化の力を少しずつ使いこなせるようになってきたエレンだが、まだ不安定なところがある。
そのため、エレンは、万が一、自分の意志が届かないところで巨人化してしまったときの配慮として、地下での寝泊まりが命じられている。
そのため、ペトラが所属するリヴァイ班のメンバーは、他の兵員と同じように地上階での寝泊まりではあるが、エレンが寝るまでは地下で彼を見張り続けるようにエルヴィン団長から指示が出たのだ。
地下まで下りると、エレンが怒っているような声がした。笑い声も上がっているから、またいつものようにエルド達がエレンをからかっているようだ。
「楽しそうだね。」
地下の一番奥の部屋、そこがエレンが用意された部屋だった。
思ったよりも広い部屋で、中央には4人掛け程度のテーブルが配置してあり、ソファまで置いてある。
誰も座っていないところを見ると、座ることが出来ないくらい古いソファなのかもしれない。
ここは、以前までは大聖堂に泊まりこんでいた誰かが使っていたのだろうか。
私が中に入ると、古くなったテーブルを囲んで話していたエレン達がこちらを見た。
「なまえさん!早速、巨人を倒したらしいですね!
お疲れ様ですっ!!」
なんとも嬉しそうに瞳をキラキラとさせて、エレンが駆け寄ってきた。
トロスト区に巨人が襲来した時、エレンを含む104期訓練兵は戦闘に駆り出されたと聞いている。
さらには、エレンの母親のことも、ミカサとアルミンから聞いたことがある。
巨人への恨みは、人一倍ある、とー。
「ありがとう。エレンも明日はよろしくね。」
「はいっ!」
エレンが元気に返事をする。
やる気満々なのがとても伝わってくるのはいいのだが、明日は巨人を倒すのではなく、生きたまま捕らえることだと理解しているのだろうか。
不安だ。
「会議お疲れだったな。何か新しい情報はあったか?」
「ううん。少なくとも私が聞いたのは今日の報告と明日の確認だけだったよ。」
「まぁ、ただの移動日だしな。」
エルド達の元へ行き、会議の報告を兼ねてお喋りをした後、私はペトラを部屋から誘い出した。
ずっと気になっていたことを訊ねるため、階段の下まで連れて行く。
不安と、期待とは違う何かが私の胸を支配していた。
今朝は、悪夢で頭がいっぱいでペトラがどんな顔をしていたのかは見ていない。
大聖堂に来てからのペトラは、普段通りだった気がする。
恋が実って飛び跳ねて喜んでいるような雰囲気もなければ、失恋に悲しんでいるような様子もない。
リヴァイ兵長もいつも通りクールだった。そもそも、あの人が恋をして変わるとも思えないけれどー。
そもそも、リヴァイ兵長が恋をすることってあるのだろうか。
似合わない。全然似合わない。
どうしよう、全然似合わない!
「なまえ、1人で階段に座り込んで頭抱えてどうしたの?」
「え?あ、いや、変な妄想しちゃって。」
「妄想?」
「私のことはいいの。
それより、昨日の夜はどうだったの?」
私が訊ねると、ペトラは少し口元に笑みを浮かべた。
あぁ、恋が叶ったんだー。
そう思ったけれど、その後、ペトラから出たのは真逆の言葉だった。
「ダメだった。」
「ダメ…。」
「私のこと、大切な部下だと思ってる、って。」
階段に座る私と向かい合うように、ペトラは反対の壁に背中を預けた。
少し顔を上げてそう言ったペトラの表情は、切なげな声の印象とは対照的に、晴れ晴れしているように見えた。
気持ちを伝えられたことで、彼女を心の中で悩ませていた何かが昇華されたのかもしれない。
「そっか…。」
「うん、分かってたんだけどね。」
「それで、キスは、してくれたの?」
気持ちが届かなくても、想い出を1つでいいからもらいたいーペトラはそう願っていた。
気持ちをすべて伝えたから満足しているのなら、そのお願いも伝えているのだろう。
リヴァイ兵長は受け入れたのだろうか。
2人は、キスを交わしたのだろうか。
一瞬だけ言い淀んだペトラは、視線を上げた後に私を見た。
そして、思いも寄らないことを訊ねてきた。
「リヴァイ兵長から聞いたんだけど、なまえって婚約者がいたの?」
「え?」
意外な質問にも、それをリヴァイ兵長から聞いたということにも驚いた。
そんな話を昨日の夜にしたのだろうか。
リヴァイ兵長とペトラは一緒にいることが多いから、昨日の夜とはまた違うところでそういう話題が偶々出たのかもしれない。
「調査兵団の入団前に別れちゃったけどね。」
そういえば、いつの間にかルーカスのことを思い出すことがなくなっていた。
調査兵団に入ってからいろいろあったというのもあると思う。
でも、一番は、リヴァイ兵長に恋をしたからだろう。
最近の私の頭も心も、リヴァイ兵長でいっぱいだったから。
その恋も、友人の恋のために終わらせると決めたのだけれどー。
「ストヘス区に住んでる貴族出身で、
背が高くてイケメンですごく優しい素敵な人ってハンジさんが言ってた。」
「そうだね、みんな、そう言ってたよ。」
「なまえはそう思ってなかったの?」
「そんなことないよ。
もちろん、思ってたよ。私には勿体ない人だなぁっていつも。」
「すごく素敵な人だったんだね。」
「うん、そうだね。」
「ねぇ、そんな素敵な人と別れたこと、後悔したりしないの?」
「しないよ。」
迷いなくキッパリと答えた自分に驚いた。
でも、思い出すこともなくなっていたのだから、自然な反応だとも思う。
別れたきっかけは、調査兵団への入団だったかもしれないけれど、迷いのあるままルーカスと結婚をしなくてよかったと思う。
あのまま結婚していたら、私はきっとルーカスを不幸にしていた。
心から愛していたわけではないのだと、今の私は分かっているから。
「どうして?その人と結婚したら、ストヘス区に住めたし
ツラい訓練なんかもしなくてよかったんだよ。
調査兵団に来たせいで、たくさんツラい思いしたでしょう?」
確かに、ペトラの言う通りかもしれない。
あのとき、調査兵団への入団を断ってルーカスと結婚するという未来もあった。
そしたら、私は、巨人と戦わなくてもいいし、むしろ内地の安全なところで守られて生活していたはずだ。お洒落をして、ルーカスと美味しい食事を共にしていただろう。
その代わり、家族はトロスト区で常に巨人の脅威に晒され続け、ルーカスは偽りの愛に騙され続け、私は一生本当の愛を知らずにいたー。
「ツラい思いも出来ない生活が、どんなに不自由なのか知ってしまったからかな。」
家族は元気で、笑い合える友人もいた。素敵な恋人もいて、お洒落をして自由に出かけることも出来た。
それを、幸せな生活だと人は言うのだろう。
私もそう思う。そう思っていた。
でも、調査兵団に入団して、彼らの生き様を見て、私には何もないことを知った。
ただなんとなく、目の前に用意されているもので満足しているつもりになっていたつまらない人間だった。
「今は不自由じゃないの?」
「まさか!食事は質素だし、ベッドは硬いし、挙げ句の果てには、巨人のお庭で野宿だよ?
不自由すぎるよ」
困ったように言えば、その通りだとペトラが笑う。
「でも、心が不自由なのが1番つまらないんだって知っちゃったから。
今は、充実してるかな。」
「じゃあ、なまえを調査兵団に勧誘したリヴァイ兵長達のこと恨んでないの?」
「最初は確かに恨んだけど…、今は感謝してるよ。」
「感謝?」
「こんな私にも出来ることを見つけてくれて、仲間にしてくれたんだもの。
私は今、生きてるんだって自信を持って言える。
それは、私に生きるってことがどういうことなのか教えてくれた調査兵団のおかげだから。」
さっき、ペトラの表情を晴れ晴れしていると思ったけれど、今の私も同じような表情をしている気がする。
なんとなく朝起きて、仕事に行って、友人とお喋りしながら時間を過ごして、みんなが素敵だと褒めてくれる恋人となんとなく結婚しようとしていた。
それを、幸せだと信じ込んでいた。
こんな世界があることを、私は知らなかった。
知らないと言うのがどんなに不自由だったのか、教えてくれたのはハンジさんで、命を懸けても守りたい仲間を与えてくれたのがエルヴィン団長。
そして、リヴァイ兵長は私に、本当に誰かを好きになるのが、どんなに苦しくて切ないのかを教えてくれたー。
「そっか。それならよかった。」
ふふ、とペトラが嬉しそうに笑みをこぼす。
まるで自分のことのように嬉しそうなその顔は、とても優しくて、私はやっぱり、調査兵団に入団してよかったと思った。
彼女達との出逢いは、私にとって、命を懸けてもおつりがくるくらいに素晴らしい出来事のひとつだから。
「それで、私がリヴァイ兵長とキスをしたかどうかなんだけど。」
そうだ、忘れていた。
当初の目的を思い出させてくれた、ペトラは、私を見てニッコリ笑った。
あぁ、願いは叶ったのだろうか。
「リヴァイ兵長に自分から聞いて。」
「え!?聞けないよ、そんなことっ。」
「大丈夫っ!きっと教えてくれるよ。」
何を根拠にそんなことを言っているのか分からないけれど、リヴァイ兵長が教えてくれると自信満々のペトラは、私が何度訊ねても話してはくれなかった。
巨人化の力を少しずつ使いこなせるようになってきたエレンだが、まだ不安定なところがある。
そのため、エレンは、万が一、自分の意志が届かないところで巨人化してしまったときの配慮として、地下での寝泊まりが命じられている。
そのため、ペトラが所属するリヴァイ班のメンバーは、他の兵員と同じように地上階での寝泊まりではあるが、エレンが寝るまでは地下で彼を見張り続けるようにエルヴィン団長から指示が出たのだ。
地下まで下りると、エレンが怒っているような声がした。笑い声も上がっているから、またいつものようにエルド達がエレンをからかっているようだ。
「楽しそうだね。」
地下の一番奥の部屋、そこがエレンが用意された部屋だった。
思ったよりも広い部屋で、中央には4人掛け程度のテーブルが配置してあり、ソファまで置いてある。
誰も座っていないところを見ると、座ることが出来ないくらい古いソファなのかもしれない。
ここは、以前までは大聖堂に泊まりこんでいた誰かが使っていたのだろうか。
私が中に入ると、古くなったテーブルを囲んで話していたエレン達がこちらを見た。
「なまえさん!早速、巨人を倒したらしいですね!
お疲れ様ですっ!!」
なんとも嬉しそうに瞳をキラキラとさせて、エレンが駆け寄ってきた。
トロスト区に巨人が襲来した時、エレンを含む104期訓練兵は戦闘に駆り出されたと聞いている。
さらには、エレンの母親のことも、ミカサとアルミンから聞いたことがある。
巨人への恨みは、人一倍ある、とー。
「ありがとう。エレンも明日はよろしくね。」
「はいっ!」
エレンが元気に返事をする。
やる気満々なのがとても伝わってくるのはいいのだが、明日は巨人を倒すのではなく、生きたまま捕らえることだと理解しているのだろうか。
不安だ。
「会議お疲れだったな。何か新しい情報はあったか?」
「ううん。少なくとも私が聞いたのは今日の報告と明日の確認だけだったよ。」
「まぁ、ただの移動日だしな。」
エルド達の元へ行き、会議の報告を兼ねてお喋りをした後、私はペトラを部屋から誘い出した。
ずっと気になっていたことを訊ねるため、階段の下まで連れて行く。
不安と、期待とは違う何かが私の胸を支配していた。
今朝は、悪夢で頭がいっぱいでペトラがどんな顔をしていたのかは見ていない。
大聖堂に来てからのペトラは、普段通りだった気がする。
恋が実って飛び跳ねて喜んでいるような雰囲気もなければ、失恋に悲しんでいるような様子もない。
リヴァイ兵長もいつも通りクールだった。そもそも、あの人が恋をして変わるとも思えないけれどー。
そもそも、リヴァイ兵長が恋をすることってあるのだろうか。
似合わない。全然似合わない。
どうしよう、全然似合わない!
「なまえ、1人で階段に座り込んで頭抱えてどうしたの?」
「え?あ、いや、変な妄想しちゃって。」
「妄想?」
「私のことはいいの。
それより、昨日の夜はどうだったの?」
私が訊ねると、ペトラは少し口元に笑みを浮かべた。
あぁ、恋が叶ったんだー。
そう思ったけれど、その後、ペトラから出たのは真逆の言葉だった。
「ダメだった。」
「ダメ…。」
「私のこと、大切な部下だと思ってる、って。」
階段に座る私と向かい合うように、ペトラは反対の壁に背中を預けた。
少し顔を上げてそう言ったペトラの表情は、切なげな声の印象とは対照的に、晴れ晴れしているように見えた。
気持ちを伝えられたことで、彼女を心の中で悩ませていた何かが昇華されたのかもしれない。
「そっか…。」
「うん、分かってたんだけどね。」
「それで、キスは、してくれたの?」
気持ちが届かなくても、想い出を1つでいいからもらいたいーペトラはそう願っていた。
気持ちをすべて伝えたから満足しているのなら、そのお願いも伝えているのだろう。
リヴァイ兵長は受け入れたのだろうか。
2人は、キスを交わしたのだろうか。
一瞬だけ言い淀んだペトラは、視線を上げた後に私を見た。
そして、思いも寄らないことを訊ねてきた。
「リヴァイ兵長から聞いたんだけど、なまえって婚約者がいたの?」
「え?」
意外な質問にも、それをリヴァイ兵長から聞いたということにも驚いた。
そんな話を昨日の夜にしたのだろうか。
リヴァイ兵長とペトラは一緒にいることが多いから、昨日の夜とはまた違うところでそういう話題が偶々出たのかもしれない。
「調査兵団の入団前に別れちゃったけどね。」
そういえば、いつの間にかルーカスのことを思い出すことがなくなっていた。
調査兵団に入ってからいろいろあったというのもあると思う。
でも、一番は、リヴァイ兵長に恋をしたからだろう。
最近の私の頭も心も、リヴァイ兵長でいっぱいだったから。
その恋も、友人の恋のために終わらせると決めたのだけれどー。
「ストヘス区に住んでる貴族出身で、
背が高くてイケメンですごく優しい素敵な人ってハンジさんが言ってた。」
「そうだね、みんな、そう言ってたよ。」
「なまえはそう思ってなかったの?」
「そんなことないよ。
もちろん、思ってたよ。私には勿体ない人だなぁっていつも。」
「すごく素敵な人だったんだね。」
「うん、そうだね。」
「ねぇ、そんな素敵な人と別れたこと、後悔したりしないの?」
「しないよ。」
迷いなくキッパリと答えた自分に驚いた。
でも、思い出すこともなくなっていたのだから、自然な反応だとも思う。
別れたきっかけは、調査兵団への入団だったかもしれないけれど、迷いのあるままルーカスと結婚をしなくてよかったと思う。
あのまま結婚していたら、私はきっとルーカスを不幸にしていた。
心から愛していたわけではないのだと、今の私は分かっているから。
「どうして?その人と結婚したら、ストヘス区に住めたし
ツラい訓練なんかもしなくてよかったんだよ。
調査兵団に来たせいで、たくさんツラい思いしたでしょう?」
確かに、ペトラの言う通りかもしれない。
あのとき、調査兵団への入団を断ってルーカスと結婚するという未来もあった。
そしたら、私は、巨人と戦わなくてもいいし、むしろ内地の安全なところで守られて生活していたはずだ。お洒落をして、ルーカスと美味しい食事を共にしていただろう。
その代わり、家族はトロスト区で常に巨人の脅威に晒され続け、ルーカスは偽りの愛に騙され続け、私は一生本当の愛を知らずにいたー。
「ツラい思いも出来ない生活が、どんなに不自由なのか知ってしまったからかな。」
家族は元気で、笑い合える友人もいた。素敵な恋人もいて、お洒落をして自由に出かけることも出来た。
それを、幸せな生活だと人は言うのだろう。
私もそう思う。そう思っていた。
でも、調査兵団に入団して、彼らの生き様を見て、私には何もないことを知った。
ただなんとなく、目の前に用意されているもので満足しているつもりになっていたつまらない人間だった。
「今は不自由じゃないの?」
「まさか!食事は質素だし、ベッドは硬いし、挙げ句の果てには、巨人のお庭で野宿だよ?
不自由すぎるよ」
困ったように言えば、その通りだとペトラが笑う。
「でも、心が不自由なのが1番つまらないんだって知っちゃったから。
今は、充実してるかな。」
「じゃあ、なまえを調査兵団に勧誘したリヴァイ兵長達のこと恨んでないの?」
「最初は確かに恨んだけど…、今は感謝してるよ。」
「感謝?」
「こんな私にも出来ることを見つけてくれて、仲間にしてくれたんだもの。
私は今、生きてるんだって自信を持って言える。
それは、私に生きるってことがどういうことなのか教えてくれた調査兵団のおかげだから。」
さっき、ペトラの表情を晴れ晴れしていると思ったけれど、今の私も同じような表情をしている気がする。
なんとなく朝起きて、仕事に行って、友人とお喋りしながら時間を過ごして、みんなが素敵だと褒めてくれる恋人となんとなく結婚しようとしていた。
それを、幸せだと信じ込んでいた。
こんな世界があることを、私は知らなかった。
知らないと言うのがどんなに不自由だったのか、教えてくれたのはハンジさんで、命を懸けても守りたい仲間を与えてくれたのがエルヴィン団長。
そして、リヴァイ兵長は私に、本当に誰かを好きになるのが、どんなに苦しくて切ないのかを教えてくれたー。
「そっか。それならよかった。」
ふふ、とペトラが嬉しそうに笑みをこぼす。
まるで自分のことのように嬉しそうなその顔は、とても優しくて、私はやっぱり、調査兵団に入団してよかったと思った。
彼女達との出逢いは、私にとって、命を懸けてもおつりがくるくらいに素晴らしい出来事のひとつだから。
「それで、私がリヴァイ兵長とキスをしたかどうかなんだけど。」
そうだ、忘れていた。
当初の目的を思い出させてくれた、ペトラは、私を見てニッコリ笑った。
あぁ、願いは叶ったのだろうか。
「リヴァイ兵長に自分から聞いて。」
「え!?聞けないよ、そんなことっ。」
「大丈夫っ!きっと教えてくれるよ。」
何を根拠にそんなことを言っているのか分からないけれど、リヴァイ兵長が教えてくれると自信満々のペトラは、私が何度訊ねても話してはくれなかった。