◇第十九話◇お姫様は迎えを待ち続けている
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『どうぞ、この世界を楽しんでください。』
強欲まみれの笑みを浮かべて、王族側近の貴族がなまえに渡した大金は、ごみ溜めの中へと飲み込まれていく。
この世界を楽しむつもりなどないなまえにとって、それは彼らが蓄え続けた贅肉のように、必要がないどころか、無駄でしかなかったのだ。
「早く、来てよ。私は、ここにいる。」
喧噪の中、なまえが呟く掠れた声を聞く者は、今までで一度も現れたことはない。