◆Next chapter 1◆
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珍しく浮上していたポーラータング号の船縁では、船員達が鼻歌を口ずさみながら釣りに興じていました。
どうやら、海域は春島の気候に入ったようです。柔らかく温かい風がふわりと吹き、波が緩やかに揺れています。
到底、海賊船の上だとは思えないような穏やかな時間が流れてーーーーーー。
「ぎゃあああああ!なまえが燃えたぁあああ!」
間違っていました。
海賊船で穏やかな時間が流れるわけがないのです。
今日も彼らは、わーぎゃーと煩く騒いでいます。
今回は、花火を作ろうとしていたベポを手伝っていたなまえが、誤って火薬に火をつけてしまったようです。しかも、彼女が、勢いよく燃え上がった火を両手で包んで消そうとしたものですから、大変です。
勢いよく燃え上がる火は、彼女の着ているツナギを通して、両腕を燃え上がらせているのです。
「本当です。私の両腕が燃えています。とても熱いです。」
なまえが、燃え上がる自分の両腕をまっすぐに前に伸ばし、冷静に言います。
セリフの割には、全く熱さを感じていないかのような落ち着いたリアクションの彼女ですが、実際は、我慢できないほどの猛烈な痛みに襲われていました。けれど、元ロボットの彼女は、いまだにリアクションが薄いだけなのです。
少しは、笑顔を見せるようにはなりましたが、それもやっぱり、表情が乏しい人間程度です。
さらには、熱さも冷たさも痛みさえも感じなかった今までの生活の癖が抜けないおかげで、目が覚めてから今まで、こうして、小さな傷から大怪我まで作り放題というわけです。
一応、船長のローから「気をつけろ。」と何度も注意は受けているようですが、染みついた癖は抜け切らず、船員みんなで彼女が怪我をしないように見守っているという状況です。
けれど、特に仲が良いのが、いまいち、頼りにならないベポとシャチであるおかげで、彼女の体のあちこちに、作る必要のなかった残念な生傷が絶えません。
今日もまた、慌てて騒ぐことしかできないベポとシャチの周囲では、様子を見守っていた他の船員達が、慌てた様子で水を汲んだバケツを持って、駆け寄り、火を消してくれました。
どうやら、海域は春島の気候に入ったようです。柔らかく温かい風がふわりと吹き、波が緩やかに揺れています。
到底、海賊船の上だとは思えないような穏やかな時間が流れてーーーーーー。
「ぎゃあああああ!なまえが燃えたぁあああ!」
間違っていました。
海賊船で穏やかな時間が流れるわけがないのです。
今日も彼らは、わーぎゃーと煩く騒いでいます。
今回は、花火を作ろうとしていたベポを手伝っていたなまえが、誤って火薬に火をつけてしまったようです。しかも、彼女が、勢いよく燃え上がった火を両手で包んで消そうとしたものですから、大変です。
勢いよく燃え上がる火は、彼女の着ているツナギを通して、両腕を燃え上がらせているのです。
「本当です。私の両腕が燃えています。とても熱いです。」
なまえが、燃え上がる自分の両腕をまっすぐに前に伸ばし、冷静に言います。
セリフの割には、全く熱さを感じていないかのような落ち着いたリアクションの彼女ですが、実際は、我慢できないほどの猛烈な痛みに襲われていました。けれど、元ロボットの彼女は、いまだにリアクションが薄いだけなのです。
少しは、笑顔を見せるようにはなりましたが、それもやっぱり、表情が乏しい人間程度です。
さらには、熱さも冷たさも痛みさえも感じなかった今までの生活の癖が抜けないおかげで、目が覚めてから今まで、こうして、小さな傷から大怪我まで作り放題というわけです。
一応、船長のローから「気をつけろ。」と何度も注意は受けているようですが、染みついた癖は抜け切らず、船員みんなで彼女が怪我をしないように見守っているという状況です。
けれど、特に仲が良いのが、いまいち、頼りにならないベポとシャチであるおかげで、彼女の体のあちこちに、作る必要のなかった残念な生傷が絶えません。
今日もまた、慌てて騒ぐことしかできないベポとシャチの周囲では、様子を見守っていた他の船員達が、慌てた様子で水を汲んだバケツを持って、駆け寄り、火を消してくれました。
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