15.ダブルデートは波乱の幕開け
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子供の頃によく聴いていた懐かしいメロディーに交じって、賑やかな笑い声と絶叫マシーンを楽しむ怖いもの知らず達の悲鳴が響く。
週末だけあって、若者グループやカップル、ファミリー層でごった返していて、順番待ちが1時間超えなんて、当然のような状態だ。人気アトラクションなんて待ち時間が2時間を超えているらしい。
それでもここは、子供にとっては夢の国、大人にとってもストレス社会を忘れさせてくれるまさに夢の国だ。
だから————。
「で?何乗る?」
左手にポップコーン、右手に私の手を握りして訊ねるエースは、頭にテーマパークのメインキャラクターであるネズミの耳を模したカチューシャをつけていた。
そのせいでいつもよりも癖毛がハネている。だから、彼のテンションもハネているんじゃないかと思う。
「・・・・まずは、そのポップコーンを食べ終わらなくちゃ
何にも乗れないと思う。」
「あー、そっか。待って今から食う。
いるか?」
「いらない。」
「あっそ。」
エースはそれだけ言うと、大きな手で軽々と握っていたポップコーンのケースを持ち上げて、上手に傾けた。
ポップコーンが雪崩のように零れ落ちて、エースの口の中に吸い込まれていくのを眺めながら、私は真剣に思う。
(手を離せばもっと簡単に食べられるのに。
そもそも、私…、何してるんだっけ?夢を見てるんだっけ?夢の国で夢を…?
いや、夢の国がそもそも夢で、あれ?なんで?)
何がどうなって、夢の国の雰囲気に完全に呑まれてしまっているエースと手を繋いでいるのだろうか。
ボーッとしていた私の意識がハッキリしたのは、身体に浮遊感を覚えたからだった。
そういえば、エースが何かに乗ろうと言っていたような気がする。それに対して、私が何と答えたかは覚えてない。
ただ、気づいたときにはもう、私は暗闇の中で真っ逆さまに急降下していた。
「ギャァァアアアアアアア!!」
この世のものとは思えない悲鳴が上がったのと同時に、視界が真っ青に開ける。
あぁ、そうだ。
ベイにダブルデートに誘われたんだった————。
週末だけあって、若者グループやカップル、ファミリー層でごった返していて、順番待ちが1時間超えなんて、当然のような状態だ。人気アトラクションなんて待ち時間が2時間を超えているらしい。
それでもここは、子供にとっては夢の国、大人にとってもストレス社会を忘れさせてくれるまさに夢の国だ。
だから————。
「で?何乗る?」
左手にポップコーン、右手に私の手を握りして訊ねるエースは、頭にテーマパークのメインキャラクターであるネズミの耳を模したカチューシャをつけていた。
そのせいでいつもよりも癖毛がハネている。だから、彼のテンションもハネているんじゃないかと思う。
「・・・・まずは、そのポップコーンを食べ終わらなくちゃ
何にも乗れないと思う。」
「あー、そっか。待って今から食う。
いるか?」
「いらない。」
「あっそ。」
エースはそれだけ言うと、大きな手で軽々と握っていたポップコーンのケースを持ち上げて、上手に傾けた。
ポップコーンが雪崩のように零れ落ちて、エースの口の中に吸い込まれていくのを眺めながら、私は真剣に思う。
(手を離せばもっと簡単に食べられるのに。
そもそも、私…、何してるんだっけ?夢を見てるんだっけ?夢の国で夢を…?
いや、夢の国がそもそも夢で、あれ?なんで?)
何がどうなって、夢の国の雰囲気に完全に呑まれてしまっているエースと手を繋いでいるのだろうか。
ボーッとしていた私の意識がハッキリしたのは、身体に浮遊感を覚えたからだった。
そういえば、エースが何かに乗ろうと言っていたような気がする。それに対して、私が何と答えたかは覚えてない。
ただ、気づいたときにはもう、私は暗闇の中で真っ逆さまに急降下していた。
「ギャァァアアアアアアア!!」
この世のものとは思えない悲鳴が上がったのと同時に、視界が真っ青に開ける。
あぁ、そうだ。
ベイにダブルデートに誘われたんだった————。