独り占めさせて
Name change
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白髭海賊団にとって、久しぶりの上陸だった。
男達はこぞって夜の街へ身を沈めてる。
数日前、この島へやって来た当初の俺だって、そのつもりだったんだ。
それが、つまらないマルコのうんちくをつまみに酒を飲みながら、ただひたすらステージを眺めるだけの夜を毎晩過ごしているなんて、自分でも信じられない。
でも、目が離せないのだ。
ステージの上、真っ赤なドレスを翻して華麗に踊りながら、歌を歌う女。
細い腰が揺れる度に、ドレスが舞い、細く綺麗な脚がほんの一瞬だけ覗いて、男達を翻弄する。
伸びの良い高く透き通る声は、一度聴いたら耳から離れず、昼間も気づけば口ずさんでしまうほどだ。
この店を訪れる男のほとんどが彼女目当てだけれど、誰も名前すら知らない。
彼女は、決して触れることのできない女なのだ。
あぁ、でも———。
(欲しぃ…。)
酒を煽る俺は、ステージで踊り、歌う彼女を眺めながら思う。
毎晩も〝ただ見るだけ〟しか出来ない俺は、今ではもう、彼女が歌う歌にすら嫉妬をしている。
だって、赤い紅を引いた綺麗なカタチの唇から、美しい音として零れ落ちることが出来るのだから———。
あぁ、俺も、彼女の唇から零れ落ちたい。
俺の名を、彼女が呼んでくれたら———。
男達はこぞって夜の街へ身を沈めてる。
数日前、この島へやって来た当初の俺だって、そのつもりだったんだ。
それが、つまらないマルコのうんちくをつまみに酒を飲みながら、ただひたすらステージを眺めるだけの夜を毎晩過ごしているなんて、自分でも信じられない。
でも、目が離せないのだ。
ステージの上、真っ赤なドレスを翻して華麗に踊りながら、歌を歌う女。
細い腰が揺れる度に、ドレスが舞い、細く綺麗な脚がほんの一瞬だけ覗いて、男達を翻弄する。
伸びの良い高く透き通る声は、一度聴いたら耳から離れず、昼間も気づけば口ずさんでしまうほどだ。
この店を訪れる男のほとんどが彼女目当てだけれど、誰も名前すら知らない。
彼女は、決して触れることのできない女なのだ。
あぁ、でも———。
(欲しぃ…。)
酒を煽る俺は、ステージで踊り、歌う彼女を眺めながら思う。
毎晩も〝ただ見るだけ〟しか出来ない俺は、今ではもう、彼女が歌う歌にすら嫉妬をしている。
だって、赤い紅を引いた綺麗なカタチの唇から、美しい音として零れ落ちることが出来るのだから———。
あぁ、俺も、彼女の唇から零れ落ちたい。
俺の名を、彼女が呼んでくれたら———。
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