◇No.75◇愛する寂しがり屋の君へ、愛を込めて
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なまえを船から降ろす話し合いをした日、ポーラータング号のバーのあちこちで、ローの話を聞いた船員達からの抗議の声が上がっていました。
彼らは、もしも本当に失うことになるのだとしても、なまえと最後のその瞬間まで共に過ごすことを願ったのです。
それが、仲間としての彼らの答えでした。
ですが、ローは違いました。
仲間として、恋人として、なまえを手放すことを選びました。
永遠に、なまえを失うことにならないために———。
「聞け、お前ら。俺は、なまえをソイツにくれてやる気はさらさらねぇ。」
ローの一言で、騒いでいた船員達が静かになりました。
その真意を訊ねたのは、ペンギンでした。
「どういうことですか?」
「今の俺達には、アイツを助けてやる力はねぇ。
そう分かってるのに、俺達の我儘でそばにおいて
なまえが死んでいくのを、黙ってみていてぇやつなんていねぇはずだ。」
「そうですよ!だから、俺達でなまえを助けてやりましょうよ!!
どうしてやることも出来ねぇから船から降りろ、なんて勝手でしょう!?
だって、コイツはなまえを戦争の道具に使おうとしてるんですよ!?」
ペンギンが勢いよく立ち上がり、テーブルを両手で叩きました。
彼の背後には、唇を噛み、拳を握る船員達が何人もいます。
そして、彼らの前には、ローの考えに賛同し、なまえを船から降ろすことを認めた船員達もいます。
ひとりひとりをじっくり見たところで、晴れ晴れとした表情は見つけることは出来ないでしょう。
なぜなら、彼らは皆、なまえを大切に想い、そばにいたいと思っているのです。
出来るだけ、長く———。
「なまえは、ソイツに託す。」
「だから、どうして——。」
「その間に、俺達は、天才博士ってやつを探し出す。」
「は?」
「今、ヤツは戦争の準備を終えて、姿をくらましてる。
ヤツを探し出して、俺達が、復讐をやり遂げさせてやるんだ。
————なまえのハートと引き換えにな。」
ローの真っ直ぐな眼差しには、強い覚悟と共に、なまえへの深い愛が映っていました。
彼らは、もしも本当に失うことになるのだとしても、なまえと最後のその瞬間まで共に過ごすことを願ったのです。
それが、仲間としての彼らの答えでした。
ですが、ローは違いました。
仲間として、恋人として、なまえを手放すことを選びました。
永遠に、なまえを失うことにならないために———。
「聞け、お前ら。俺は、なまえをソイツにくれてやる気はさらさらねぇ。」
ローの一言で、騒いでいた船員達が静かになりました。
その真意を訊ねたのは、ペンギンでした。
「どういうことですか?」
「今の俺達には、アイツを助けてやる力はねぇ。
そう分かってるのに、俺達の我儘でそばにおいて
なまえが死んでいくのを、黙ってみていてぇやつなんていねぇはずだ。」
「そうですよ!だから、俺達でなまえを助けてやりましょうよ!!
どうしてやることも出来ねぇから船から降りろ、なんて勝手でしょう!?
だって、コイツはなまえを戦争の道具に使おうとしてるんですよ!?」
ペンギンが勢いよく立ち上がり、テーブルを両手で叩きました。
彼の背後には、唇を噛み、拳を握る船員達が何人もいます。
そして、彼らの前には、ローの考えに賛同し、なまえを船から降ろすことを認めた船員達もいます。
ひとりひとりをじっくり見たところで、晴れ晴れとした表情は見つけることは出来ないでしょう。
なぜなら、彼らは皆、なまえを大切に想い、そばにいたいと思っているのです。
出来るだけ、長く———。
「なまえは、ソイツに託す。」
「だから、どうして——。」
「その間に、俺達は、天才博士ってやつを探し出す。」
「は?」
「今、ヤツは戦争の準備を終えて、姿をくらましてる。
ヤツを探し出して、俺達が、復讐をやり遂げさせてやるんだ。
————なまえのハートと引き換えにな。」
ローの真っ直ぐな眼差しには、強い覚悟と共に、なまえへの深い愛が映っていました。