◇No.9◇叱られました
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ポーラータング号の食堂は、翌朝も腹を減らした海賊達の騒がしい声でとても賑やかでした。
そこへ、なまえを連れてベポが現れたときだけは、一瞬だけシンとなり緊張が走りましたが、危害を加える様子がないことが分かれば、また騒がしい声が戻ってきていました。
まだ警戒はとけていないようで、それぞれがすぐに得物を握れるようにはしているようです。
ウニとクリオネが、肘がぶつかったとかぶつかっていないとか、些細なことで喧嘩を始めたのはそんなときでした。
「なんだと、コノヤローッ!?」
「あぁッ!?てめぇ、誰に口きいてやがんだ!?」
立ち上がった2人は、お互いの胸ぐらを掴んで怒鳴り合います。
普段は仲の良い2人ですが、喧嘩をするほど仲が良いを証明する彼らは、喧嘩を始めると見境がありません。
周囲も面白がって囃し立てるので、余計に激しい喧嘩へと移行してしまうのがいつものパターンです。
今回もそうでした。
胸ぐらを掴んでの怒鳴りあいが、あっという間に殴り合いに変わります。
時々、船長のローが「それくらいにしておけ。」だとか「うるせぇ。」だとか「飯がまずくなる。」だとかブツブツ言っているのですが、怒鳴り声と囃し立てる声が混ざって騒がしい食堂では誰もその声を拾えません。
結局、何を言っても無駄だと諦めて、ローはお気に入りの医学本を読むことに集中することにしました。
それからすぐです。ついに、そのときが訪れてしまいました。
クリオネがウニを殴り飛ばしたのです。
殴られたウニが勢いよく飛んでいった先にいたのは、おにぎりを頬張りながらお気に入りの医学本を読んでいるローでした。
あ!-。
見ていた誰もが、最悪な事態を想像して目を瞑ります。
クリオネの顔色なんて、真っ青でした。
そのとき、いきなりなまえが立ちあがると、テーブルに片足を乗せて飛び上がりました。
それからは、それは、ほんの一瞬のうちに起きました。
背中からローに突っ込もうとしているウニの横腹に、飛び蹴りの格好でなまえの細く長い脚がめり込みます。
ウニから変な声が漏れたときにはもう、巨体は食堂の壁に激突していました。
文字通り、瞬きをしている間に起きた出来事に、誰もが息をするのも忘れてしまうくらいに驚いていました。
医学本から視線を上げたローも、華奢な背中を目を見開いて見上げます。
何が起こったのかー。
もしかして、ロボットの彼女が我らの大切な船長(それと、キャプテンの宝物の医学本と俺達の健康)を守ってくれたのかー。
だって、プログラムは書きかえられているのだとしても、彼女は対海賊用の殺人兵器なのです。
まさか、とても信じられません。
船員達が呆然としている中、なまえが振り返りました。
ローと目が合った彼女が、何かを言おうとしたのですが、ベポが嬉しそうに駆けよってきました。
「なまえ~~~~~ッ!!すごい、すごいな、お前!!
キャプテンを守ってくれたんだろ!!」
なまえに飛びついたベポが、嬉しそうに飛び跳ねます。
巨大な腕の中に拘束されたなまえも、ベポが飛び跳ねる度に身体を上下に振り回されていました。
嬉し過ぎたベポは、激しく飛び跳ね過ぎました。
自分の腰がテーブルにあたったことにベポ気が付いたときには、ローのお味噌汁のお椀はもう倒れていました。
ベポの視線の先で、テーブルに置いていた医学本が、あっという間にお味噌汁まみれになっていきます。
「・・・・あ。」
ベポが、お味噌汁色に変わった医学本を見下ろして、小さな声を漏らします。
この後、ベポは、ブチギレたローに世界中が引くほど叱られました。
そこへ、なまえを連れてベポが現れたときだけは、一瞬だけシンとなり緊張が走りましたが、危害を加える様子がないことが分かれば、また騒がしい声が戻ってきていました。
まだ警戒はとけていないようで、それぞれがすぐに得物を握れるようにはしているようです。
ウニとクリオネが、肘がぶつかったとかぶつかっていないとか、些細なことで喧嘩を始めたのはそんなときでした。
「なんだと、コノヤローッ!?」
「あぁッ!?てめぇ、誰に口きいてやがんだ!?」
立ち上がった2人は、お互いの胸ぐらを掴んで怒鳴り合います。
普段は仲の良い2人ですが、喧嘩をするほど仲が良いを証明する彼らは、喧嘩を始めると見境がありません。
周囲も面白がって囃し立てるので、余計に激しい喧嘩へと移行してしまうのがいつものパターンです。
今回もそうでした。
胸ぐらを掴んでの怒鳴りあいが、あっという間に殴り合いに変わります。
時々、船長のローが「それくらいにしておけ。」だとか「うるせぇ。」だとか「飯がまずくなる。」だとかブツブツ言っているのですが、怒鳴り声と囃し立てる声が混ざって騒がしい食堂では誰もその声を拾えません。
結局、何を言っても無駄だと諦めて、ローはお気に入りの医学本を読むことに集中することにしました。
それからすぐです。ついに、そのときが訪れてしまいました。
クリオネがウニを殴り飛ばしたのです。
殴られたウニが勢いよく飛んでいった先にいたのは、おにぎりを頬張りながらお気に入りの医学本を読んでいるローでした。
あ!-。
見ていた誰もが、最悪な事態を想像して目を瞑ります。
クリオネの顔色なんて、真っ青でした。
そのとき、いきなりなまえが立ちあがると、テーブルに片足を乗せて飛び上がりました。
それからは、それは、ほんの一瞬のうちに起きました。
背中からローに突っ込もうとしているウニの横腹に、飛び蹴りの格好でなまえの細く長い脚がめり込みます。
ウニから変な声が漏れたときにはもう、巨体は食堂の壁に激突していました。
文字通り、瞬きをしている間に起きた出来事に、誰もが息をするのも忘れてしまうくらいに驚いていました。
医学本から視線を上げたローも、華奢な背中を目を見開いて見上げます。
何が起こったのかー。
もしかして、ロボットの彼女が我らの大切な船長(それと、キャプテンの宝物の医学本と俺達の健康)を守ってくれたのかー。
だって、プログラムは書きかえられているのだとしても、彼女は対海賊用の殺人兵器なのです。
まさか、とても信じられません。
船員達が呆然としている中、なまえが振り返りました。
ローと目が合った彼女が、何かを言おうとしたのですが、ベポが嬉しそうに駆けよってきました。
「なまえ~~~~~ッ!!すごい、すごいな、お前!!
キャプテンを守ってくれたんだろ!!」
なまえに飛びついたベポが、嬉しそうに飛び跳ねます。
巨大な腕の中に拘束されたなまえも、ベポが飛び跳ねる度に身体を上下に振り回されていました。
嬉し過ぎたベポは、激しく飛び跳ね過ぎました。
自分の腰がテーブルにあたったことにベポ気が付いたときには、ローのお味噌汁のお椀はもう倒れていました。
ベポの視線の先で、テーブルに置いていた医学本が、あっという間にお味噌汁まみれになっていきます。
「・・・・あ。」
ベポが、お味噌汁色に変わった医学本を見下ろして、小さな声を漏らします。
この後、ベポは、ブチギレたローに世界中が引くほど叱られました。