◇8ページ◇仔犬
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長い1週間も終わる金曜。
土日祝が休みだと謳っていても、実際は残業や休日出勤をさせるような企業がある中、俺の働く研究所は基本的に残業も少なく、休日もしっかりとれるようになっている。
それはひとえに、だらしない性格が幸いして、基本的に不要な残業はしないようにという主義の社長のおかげだ。
それでも繁忙期は残業もやむを得ないこともあるが、今週は違う。
定時まであと30分、今日中に行わなければならなかった研究も終えた社員達は今週のレポートの作成のために、全員が自分のデスクに座ってパソコンと向き合っていた。
例にもれず、それは俺も同じだった。
今週の研究の評価結果をまとめたレポートを添付した俺は、宛先がクソメガネになっているのを確認して、メールを送信した。
壁掛けの時計を見れば、定時までもう少しある。
来週の予定表のファイルを開いた。
まだ繁忙期には入らないこの時期、来週も定時かそこらで帰れそうだった。
今のうちに進めておけることはないかー。
予定表を眺めて仕事のことを考えるフリをしながら、俺は今週自分に起きた面倒な出来事を思い返していた。
自分のことをお試し恋人だと呼ぶ同居人がやって来たこの週は、特に長く、そして、あっという間だったように感じる。
居候2日目にはバイト先を見つけて来たらしい名前は、朝食を一緒に食べた後、さっさと片づけを済ませて、俺と一緒に家を出ている。
生活費を渡してくれれば問題ないし、興味もないので、バイト先がどこなのかは聞いていない。
名前もどんなバイトかは話さないが、俺が帰ってくる前には家に戻って、完璧に掃除をこなし、夕食の準備も出来ているし、忙しいような仕事でもなければ、夜の仕事でもないのだろう。
相変わらず、おはようのキスとおやすみのキスは続いていて、3日ほど前から、いってらっしゃいのキスとおかえりなさいのキスも追加されるようになった。
キス魔なのだ、きっと。
最初こそ驚いたものの、俺もスルースキルを身に着けて、今では、挨拶でキスを交わす海外の国の人達よりも、軽く受け流している自信がある。
そうこうしていれば、時計の針は定時を差して、俺はすぐにパソコンの電源を落とした。
「なぁなぁ!みんな、仕事終わった~?今日、飲みに行こうよ~!!」
定時になるのを待っていたように、ワクワクしたように声を上げたのは、ハンジだった。
土日祝が休みだと謳っていても、実際は残業や休日出勤をさせるような企業がある中、俺の働く研究所は基本的に残業も少なく、休日もしっかりとれるようになっている。
それはひとえに、だらしない性格が幸いして、基本的に不要な残業はしないようにという主義の社長のおかげだ。
それでも繁忙期は残業もやむを得ないこともあるが、今週は違う。
定時まであと30分、今日中に行わなければならなかった研究も終えた社員達は今週のレポートの作成のために、全員が自分のデスクに座ってパソコンと向き合っていた。
例にもれず、それは俺も同じだった。
今週の研究の評価結果をまとめたレポートを添付した俺は、宛先がクソメガネになっているのを確認して、メールを送信した。
壁掛けの時計を見れば、定時までもう少しある。
来週の予定表のファイルを開いた。
まだ繁忙期には入らないこの時期、来週も定時かそこらで帰れそうだった。
今のうちに進めておけることはないかー。
予定表を眺めて仕事のことを考えるフリをしながら、俺は今週自分に起きた面倒な出来事を思い返していた。
自分のことをお試し恋人だと呼ぶ同居人がやって来たこの週は、特に長く、そして、あっという間だったように感じる。
居候2日目にはバイト先を見つけて来たらしい名前は、朝食を一緒に食べた後、さっさと片づけを済ませて、俺と一緒に家を出ている。
生活費を渡してくれれば問題ないし、興味もないので、バイト先がどこなのかは聞いていない。
名前もどんなバイトかは話さないが、俺が帰ってくる前には家に戻って、完璧に掃除をこなし、夕食の準備も出来ているし、忙しいような仕事でもなければ、夜の仕事でもないのだろう。
相変わらず、おはようのキスとおやすみのキスは続いていて、3日ほど前から、いってらっしゃいのキスとおかえりなさいのキスも追加されるようになった。
キス魔なのだ、きっと。
最初こそ驚いたものの、俺もスルースキルを身に着けて、今では、挨拶でキスを交わす海外の国の人達よりも、軽く受け流している自信がある。
そうこうしていれば、時計の針は定時を差して、俺はすぐにパソコンの電源を落とした。
「なぁなぁ!みんな、仕事終わった~?今日、飲みに行こうよ~!!」
定時になるのを待っていたように、ワクワクしたように声を上げたのは、ハンジだった。