◇44ページ◇ドレスアップ
Name change
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「着替えはこれでいいか?」
ノックもなしに部屋に入ると、チェストの引き出しの中を写真に収めていた名前が顔を上げた。
「すみません、助かりますっ。」
写真を撮り終えたところだったようで、スマホを近くのドレッサーの上に置いて俺の元へ駆け寄った。
「一応、小さめのものを選んだが、
サイズが合わなかったら他のものを持ってくる。」
そう言って名前に渡したのは、白いセーターと細身のジーパンだ。
どちらも俺の私服だ。
アンに服をすべて持ち出されて着替えのなくなった名前に、とりあえず、俺の服を貸すことになったのだ。
「大丈夫だと思いますよ。私とリヴァイさん、そんなに身長も変わらないし。
こういうとき、洋服の貸しっこが出来るから、いいですね。」
楽しそうに俺から服を受け取って、名前はセーターを広げた。
なぜか頬を染めたから、どうしたのかと思えば、名前がセーターを抱きしめて、嬉しそうに口を開いた。
「なんかリヴァイさんのセーターを着るの、ドキドキします。
恋人っぽい。ふふ、洋服なくなってラッキーでした。」
「ポジティブだな。」
苦笑を漏らしたけれど、こんなハプニングさえもそうやって嬉しいことに変換してくれるのは、有難かった。
俺が名前を居候させることが出来たのも、こういう一緒にいて疲れないところがよかったからだと思う。
名前が着替えをベッドの上に置いたから、俺もベッドの縁に腰を降ろした。
「…あの、着替えたいんですけど。」
「知ってる。」
「リヴァイさんがそこにいたら、恥ずかしくて着替えられないです…。」
「そうか、ならよかった。
恥ずかしがりながら着替えてるところが見たくてここにいるから、全く問題ねぇ。」
「その発言も含めて問題ありですっ。」
顔を真っ赤にして反論する名前が可笑しくて、俺はククッと喉を鳴らした。
もう一度、名前の白い肌が見たいというのは嘘ではなかったけれど、着替えなんて見てしまったら、またシたくなるのも簡単に予想できた。
だから、着替えが見たいというのは半分本気で、半分冗談だ。
ただの本音を言えば、誕生日の今日、俺は出来る限り名前のそばにいたかったのだ。
だから、俺はドレッサーの椅子に腰を降ろして待つことにした。
ベッドに背を向ける格好になっているから、それでなんとか名前は納得したようだった。
でも結局、下着姿になった名前と鏡越しに目が合って、俺の作戦はすぐにバレてしまったが、そこは男のご愛嬌だと許してほしい。
顔を真っ赤にして身体を隠して屈んだ名前が可愛くて面白くて、笑ってしまったのも、愛故だ。
きっと俺は、クリスマスと誕生日のこの日を名前と過ごせることが嬉しくて、ご機嫌だったのだと思う。
鏡は絶対に見るなと少しきつめに命令されてしまい、暇になった俺はドレッサーの上に置いてあった分厚い本を手に取った。
光沢のある水色のシンプルなデザインのそれは、ハードカバーの小説だと思ったのだが、表紙に『Dear Diary』という文字を見つけて日記だと気づいた。
錠前の鍵がついていて、開くことは出来ないようになっていた。
日記なんて誰かに見られたいと思う人間なんていないし、そこは不思議ではなかった。
ただ、名前が日記を書いているということが意外で少し驚いた。
「着替えました。やっぱり、男ものって大きいんですね。
リヴァイさん、筋肉ありますもんね。」
名前の声がして、俺は日記帳をドレッサーの上に戻してから立ち上がった。
振り返って、俺の服を着た名前を見て、思わずドキリとしてしまった。
確かに身長は少し名前が低い程度でほとんど同じだから、裾や丈の長さは問題なかった。
ただ、白いセーターは名前には大きかったようだった。
俺がそれなりにぴたりと着ているセーターを緩く着ている名前が、いつもよりも華奢に見えた。
俺の服を着れるからラッキーだった、と名前は言ったけれど、俺もこんなに可愛らしい姿を見られるのなら、悪いだけではなかったと思ってしまった。
ノックもなしに部屋に入ると、チェストの引き出しの中を写真に収めていた名前が顔を上げた。
「すみません、助かりますっ。」
写真を撮り終えたところだったようで、スマホを近くのドレッサーの上に置いて俺の元へ駆け寄った。
「一応、小さめのものを選んだが、
サイズが合わなかったら他のものを持ってくる。」
そう言って名前に渡したのは、白いセーターと細身のジーパンだ。
どちらも俺の私服だ。
アンに服をすべて持ち出されて着替えのなくなった名前に、とりあえず、俺の服を貸すことになったのだ。
「大丈夫だと思いますよ。私とリヴァイさん、そんなに身長も変わらないし。
こういうとき、洋服の貸しっこが出来るから、いいですね。」
楽しそうに俺から服を受け取って、名前はセーターを広げた。
なぜか頬を染めたから、どうしたのかと思えば、名前がセーターを抱きしめて、嬉しそうに口を開いた。
「なんかリヴァイさんのセーターを着るの、ドキドキします。
恋人っぽい。ふふ、洋服なくなってラッキーでした。」
「ポジティブだな。」
苦笑を漏らしたけれど、こんなハプニングさえもそうやって嬉しいことに変換してくれるのは、有難かった。
俺が名前を居候させることが出来たのも、こういう一緒にいて疲れないところがよかったからだと思う。
名前が着替えをベッドの上に置いたから、俺もベッドの縁に腰を降ろした。
「…あの、着替えたいんですけど。」
「知ってる。」
「リヴァイさんがそこにいたら、恥ずかしくて着替えられないです…。」
「そうか、ならよかった。
恥ずかしがりながら着替えてるところが見たくてここにいるから、全く問題ねぇ。」
「その発言も含めて問題ありですっ。」
顔を真っ赤にして反論する名前が可笑しくて、俺はククッと喉を鳴らした。
もう一度、名前の白い肌が見たいというのは嘘ではなかったけれど、着替えなんて見てしまったら、またシたくなるのも簡単に予想できた。
だから、着替えが見たいというのは半分本気で、半分冗談だ。
ただの本音を言えば、誕生日の今日、俺は出来る限り名前のそばにいたかったのだ。
だから、俺はドレッサーの椅子に腰を降ろして待つことにした。
ベッドに背を向ける格好になっているから、それでなんとか名前は納得したようだった。
でも結局、下着姿になった名前と鏡越しに目が合って、俺の作戦はすぐにバレてしまったが、そこは男のご愛嬌だと許してほしい。
顔を真っ赤にして身体を隠して屈んだ名前が可愛くて面白くて、笑ってしまったのも、愛故だ。
きっと俺は、クリスマスと誕生日のこの日を名前と過ごせることが嬉しくて、ご機嫌だったのだと思う。
鏡は絶対に見るなと少しきつめに命令されてしまい、暇になった俺はドレッサーの上に置いてあった分厚い本を手に取った。
光沢のある水色のシンプルなデザインのそれは、ハードカバーの小説だと思ったのだが、表紙に『Dear Diary』という文字を見つけて日記だと気づいた。
錠前の鍵がついていて、開くことは出来ないようになっていた。
日記なんて誰かに見られたいと思う人間なんていないし、そこは不思議ではなかった。
ただ、名前が日記を書いているということが意外で少し驚いた。
「着替えました。やっぱり、男ものって大きいんですね。
リヴァイさん、筋肉ありますもんね。」
名前の声がして、俺は日記帳をドレッサーの上に戻してから立ち上がった。
振り返って、俺の服を着た名前を見て、思わずドキリとしてしまった。
確かに身長は少し名前が低い程度でほとんど同じだから、裾や丈の長さは問題なかった。
ただ、白いセーターは名前には大きかったようだった。
俺がそれなりにぴたりと着ているセーターを緩く着ている名前が、いつもよりも華奢に見えた。
俺の服を着れるからラッキーだった、と名前は言ったけれど、俺もこんなに可愛らしい姿を見られるのなら、悪いだけではなかったと思ってしまった。