◇2ページ◇再会
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次にあの若い女が現れたのは、あれから1週間ほど経ってからだった。
それは、ひどく晴れた月曜の憂鬱な早朝だった。
朝の身支度も終えて、朝食を食べている途中にインターフォンが鳴った。
こんな朝早くに誰だとイラッとしながら、モニターを確認してみると見覚えのない若い女が映っていた。
ピンクのヒラヒラしたワンピースを着て、頭に赤いリボンをつけているバカっぽい女だ。
さすがに、何処かで引っかけるにしてももう少しマシな女にするし、若すぎる。
番号の間違いか何かだろう。
そう思ってダイニングテーブルに戻り、無視して5分。
インターフォンは途切れることなく鳴り続けた。
これではゆっくり朝食もとれやしない。
仕方なく、インターフォンに出ることにして、モニターの通話ボタンを押した。
「はい。どちらさー。」
≪やっぱり、いたーー!おはようございます!!私、この間のー。≫
「結構です。お引き取りください。」
高い声がうるさそうだったから、俺はインターフォンを切った。
途中だった朝食を続けるためにダイニングテーブルに戻ろうとしてー。
また、インターフォンが鳴った。
何度も何度も、切れては鳴り続ける。
俺は、味噌汁を飲もうとして持ち上げたお椀をテーブルに叩きつけた。
「うるせぇな!部屋番号間違ってんだよ!!」
乱暴にボタンを押して、インターフォンに出た。
その途端に、画面の向こうの若い女がまた嬉しそうな顔をして喋り出す。
≪間違ってないよ~!だって、ちゃんと何度も確認したもんっ。
リヴァイ・アッカーマンさんのお家でしょうっ。≫
若い女から自分のフルネームが出てきて、思わず眉間に皴が寄る。
てっきり、本気で他の部屋と間違えているのだと思っていた。
「…誰だ、てめぇ。」
≪あ~、やっぱり忘れてる~。
私、前にリヴァイさんに命を助けてもらったことがある名前です!!≫
「あぁ…、あのときの…。」
橋の上から身投げしようとした若い女がいたことを、俺はこの時やっとなんとなく思い出した。
モニター越しだとハッキリとは見えないが、こんな顔をしていた気がする。
そういえば、あの馬面の男にも名前と呼ばれていた。
でも、あのときの雰囲気と今のバカみたいに明るい雰囲気が正反対過ぎて、別人みたいで印象は全く重ならなかった。
≪思い出してくれました?!嬉し~っ!≫
「…それで、どうして俺の家をてめぇが知ってんだ。」
≪リヴァイさんのことなら家どころか何でも知ってますよ!!≫
「は?」
≪リヴァイ・アッカーマン、出身地はウォール都のシーナ区、スラム街の出身。
12月25日生まれのやぎ座。趣味は掃除、特技も掃除。ー≫
若い女は自慢気に宣言すると、通勤時間で人通りの多いエントランスで、指折り数えながら俺の情報を嬉々として晒しだした。
それぞれの職場や出先へ向かうマンションの住人達が、訝しげな顔をして女を見ながら、エントランスを出て行くのがモニター越しにも確認できた。
≪好きな食べ物は紅茶で、苦手な食べ物はコーヒー、飲むと鬱になるという不思議な体質の持ち主。
母子家庭で育ち、若い頃は荒れに荒れて、悪いやつらは大体友達状態だったが、
高校時代に出逢った友人達の影響によって生活態度が一変、見事一発合格で帝都大学へ進学。
その後、大手製薬会社に就職するも、現在は友人の研究所で研究員として働いている。
過去に付き合った女性は1人だけ、それも3年前に別れたきりで今はフリー。
ちなみに女性経験は豊富で、初体験は中学の時の教育実習生の大学生で、感想は、なんだこんなもんかー。
あれ?リヴァイさん、どうしてここにいるんですか?」
エレベーターを待ちきれなくて、走って階段を降りてきた俺をエントランスで見つけた名前が、不思議そうに首を傾げる。
そんなの決まってんだろー。
「てめぇが他人のプライベートをこんなとこでベラベラ喋ってるからだろぉーがっ!!」
俺の怒鳴り声が、エントランスに響いた。
朝っぱらから、本当に最悪だー。
それは、ひどく晴れた月曜の憂鬱な早朝だった。
朝の身支度も終えて、朝食を食べている途中にインターフォンが鳴った。
こんな朝早くに誰だとイラッとしながら、モニターを確認してみると見覚えのない若い女が映っていた。
ピンクのヒラヒラしたワンピースを着て、頭に赤いリボンをつけているバカっぽい女だ。
さすがに、何処かで引っかけるにしてももう少しマシな女にするし、若すぎる。
番号の間違いか何かだろう。
そう思ってダイニングテーブルに戻り、無視して5分。
インターフォンは途切れることなく鳴り続けた。
これではゆっくり朝食もとれやしない。
仕方なく、インターフォンに出ることにして、モニターの通話ボタンを押した。
「はい。どちらさー。」
≪やっぱり、いたーー!おはようございます!!私、この間のー。≫
「結構です。お引き取りください。」
高い声がうるさそうだったから、俺はインターフォンを切った。
途中だった朝食を続けるためにダイニングテーブルに戻ろうとしてー。
また、インターフォンが鳴った。
何度も何度も、切れては鳴り続ける。
俺は、味噌汁を飲もうとして持ち上げたお椀をテーブルに叩きつけた。
「うるせぇな!部屋番号間違ってんだよ!!」
乱暴にボタンを押して、インターフォンに出た。
その途端に、画面の向こうの若い女がまた嬉しそうな顔をして喋り出す。
≪間違ってないよ~!だって、ちゃんと何度も確認したもんっ。
リヴァイ・アッカーマンさんのお家でしょうっ。≫
若い女から自分のフルネームが出てきて、思わず眉間に皴が寄る。
てっきり、本気で他の部屋と間違えているのだと思っていた。
「…誰だ、てめぇ。」
≪あ~、やっぱり忘れてる~。
私、前にリヴァイさんに命を助けてもらったことがある名前です!!≫
「あぁ…、あのときの…。」
橋の上から身投げしようとした若い女がいたことを、俺はこの時やっとなんとなく思い出した。
モニター越しだとハッキリとは見えないが、こんな顔をしていた気がする。
そういえば、あの馬面の男にも名前と呼ばれていた。
でも、あのときの雰囲気と今のバカみたいに明るい雰囲気が正反対過ぎて、別人みたいで印象は全く重ならなかった。
≪思い出してくれました?!嬉し~っ!≫
「…それで、どうして俺の家をてめぇが知ってんだ。」
≪リヴァイさんのことなら家どころか何でも知ってますよ!!≫
「は?」
≪リヴァイ・アッカーマン、出身地はウォール都のシーナ区、スラム街の出身。
12月25日生まれのやぎ座。趣味は掃除、特技も掃除。ー≫
若い女は自慢気に宣言すると、通勤時間で人通りの多いエントランスで、指折り数えながら俺の情報を嬉々として晒しだした。
それぞれの職場や出先へ向かうマンションの住人達が、訝しげな顔をして女を見ながら、エントランスを出て行くのがモニター越しにも確認できた。
≪好きな食べ物は紅茶で、苦手な食べ物はコーヒー、飲むと鬱になるという不思議な体質の持ち主。
母子家庭で育ち、若い頃は荒れに荒れて、悪いやつらは大体友達状態だったが、
高校時代に出逢った友人達の影響によって生活態度が一変、見事一発合格で帝都大学へ進学。
その後、大手製薬会社に就職するも、現在は友人の研究所で研究員として働いている。
過去に付き合った女性は1人だけ、それも3年前に別れたきりで今はフリー。
ちなみに女性経験は豊富で、初体験は中学の時の教育実習生の大学生で、感想は、なんだこんなもんかー。
あれ?リヴァイさん、どうしてここにいるんですか?」
エレベーターを待ちきれなくて、走って階段を降りてきた俺をエントランスで見つけた名前が、不思議そうに首を傾げる。
そんなの決まってんだろー。
「てめぇが他人のプライベートをこんなとこでベラベラ喋ってるからだろぉーがっ!!」
俺の怒鳴り声が、エントランスに響いた。
朝っぱらから、本当に最悪だー。