◇72話◇デート~帰り道編~
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夕陽が空を赤く染めるー。
帰りの客車の窓から覗く夕方の空は、私をとても寂しい気持ちにさせた。
それは今日のデートが楽しかった証拠だけれど、まだもう少しー、と我儘な心がずっと繰り返している。
「なまえ。」
窓の外を眺めていると、リヴァイに名前を呼ばれた。
視線を彼に移せば、反対の窓から差し込む赤い光が彼を普段よりも美しくしていた。
見惚れる私に、リヴァイは何かを差し出した。
細く華奢な手が持っているのは、細長い箱だった。
「くれるの?」
訊ねる私に、リヴァイはひとつ頷く。
「何がいいか分からねぇから、お前に選ばせるつもりだったんだがな。
時間がねぇから、俺が勝手に決めた。気に入ってくれたら、いいんだが。」
リヴァイに促されて箱を開けながら、彼の言葉を聞いていた。
箱の中に入っていたのは、シルバーのネックレスだった。
小さめの宝石がワンポイントでついているとてもシンプルなデザインで、可愛い。
「…私に?」
「貸せ。俺がつけてやる。」
リヴァイは、驚きで戸惑う私からネックレスを奪うように手に取った。
後ろを向けと言われて、彼に背中を向ける。
胸元にネックレスが降りてくると、首筋にひんやりと冷たい感触が乗った。
時々、リヴァイの指が首筋に当たるから、すごく緊張した。
「出来たぞ。」
リヴァイに言われて、私は自分の胸元に視線を落とす。
今まで何もなかったそこに、綺麗な宝石が輝く。
まるで、リヴァイの愛が見えるカタチになったみたいで、照れ臭い。
どうしよう、すごくー。
「嬉しい…。」
「俺にも見せろ。」
後ろから声がして、ハッとして振り向く。
「ありがとう…!すごく嬉しい…!」
リヴァイの方を向いて、礼を言った。
こんなプレゼントを貰えるなんて、思ってもいなかった。
すごく、嬉しい。
「気に入ってくれたか?」
「もちろん!すごく可愛い!」
「ならよかった。」
リヴァイがホッとしたように息を吐く。
目尻が下がって、嬉しそうな顔をしてくれるから、私もすごく嬉しい。
「いつ用意してたの?全然、気づかなかった。」
胸元の宝石を指で摘まんで触りながら、リヴァイに訊ねた。
本当に、全然気づかなかった。
ジャケットのポケットに入れていたのだろうけれど、いつからあったのだろうかー。
まさか、朝からー。
「荷馬車を探しに行ったときに、買ってきた。」
「あぁ…!そうだったんだ…!
すごく嬉しいけど、わざわざ買ってくれなくても良かったのに。」
「俺とこの世界を選んでくれたなまえへの感謝と、
あと、俺がただお前に何か持っていてほしかった。」
リヴァイはそう言うと、私の頬に自分の手を添えた。
そして、ひどく愛おしそうに微笑んでー。
「ありがとうな。」
幸せそうなその笑みに、私はドキリと胸が高鳴る。
ネックレスよりも、何よりも、その笑顔が一番嬉しいと言ったら、彼はどんな顔をするのだろう。
本当に幸せー。
近づく唇に気が付いて、私はそっと瞳を閉じた。
帰りの客車の窓から覗く夕方の空は、私をとても寂しい気持ちにさせた。
それは今日のデートが楽しかった証拠だけれど、まだもう少しー、と我儘な心がずっと繰り返している。
「なまえ。」
窓の外を眺めていると、リヴァイに名前を呼ばれた。
視線を彼に移せば、反対の窓から差し込む赤い光が彼を普段よりも美しくしていた。
見惚れる私に、リヴァイは何かを差し出した。
細く華奢な手が持っているのは、細長い箱だった。
「くれるの?」
訊ねる私に、リヴァイはひとつ頷く。
「何がいいか分からねぇから、お前に選ばせるつもりだったんだがな。
時間がねぇから、俺が勝手に決めた。気に入ってくれたら、いいんだが。」
リヴァイに促されて箱を開けながら、彼の言葉を聞いていた。
箱の中に入っていたのは、シルバーのネックレスだった。
小さめの宝石がワンポイントでついているとてもシンプルなデザインで、可愛い。
「…私に?」
「貸せ。俺がつけてやる。」
リヴァイは、驚きで戸惑う私からネックレスを奪うように手に取った。
後ろを向けと言われて、彼に背中を向ける。
胸元にネックレスが降りてくると、首筋にひんやりと冷たい感触が乗った。
時々、リヴァイの指が首筋に当たるから、すごく緊張した。
「出来たぞ。」
リヴァイに言われて、私は自分の胸元に視線を落とす。
今まで何もなかったそこに、綺麗な宝石が輝く。
まるで、リヴァイの愛が見えるカタチになったみたいで、照れ臭い。
どうしよう、すごくー。
「嬉しい…。」
「俺にも見せろ。」
後ろから声がして、ハッとして振り向く。
「ありがとう…!すごく嬉しい…!」
リヴァイの方を向いて、礼を言った。
こんなプレゼントを貰えるなんて、思ってもいなかった。
すごく、嬉しい。
「気に入ってくれたか?」
「もちろん!すごく可愛い!」
「ならよかった。」
リヴァイがホッとしたように息を吐く。
目尻が下がって、嬉しそうな顔をしてくれるから、私もすごく嬉しい。
「いつ用意してたの?全然、気づかなかった。」
胸元の宝石を指で摘まんで触りながら、リヴァイに訊ねた。
本当に、全然気づかなかった。
ジャケットのポケットに入れていたのだろうけれど、いつからあったのだろうかー。
まさか、朝からー。
「荷馬車を探しに行ったときに、買ってきた。」
「あぁ…!そうだったんだ…!
すごく嬉しいけど、わざわざ買ってくれなくても良かったのに。」
「俺とこの世界を選んでくれたなまえへの感謝と、
あと、俺がただお前に何か持っていてほしかった。」
リヴァイはそう言うと、私の頬に自分の手を添えた。
そして、ひどく愛おしそうに微笑んでー。
「ありがとうな。」
幸せそうなその笑みに、私はドキリと胸が高鳴る。
ネックレスよりも、何よりも、その笑顔が一番嬉しいと言ったら、彼はどんな顔をするのだろう。
本当に幸せー。
近づく唇に気が付いて、私はそっと瞳を閉じた。