◇30話◇絶望
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割れた鏡の破片が剥げて落ちた全身鏡は、ほとんど木の板になってしまっていた。
粉々に砕けた鏡の破片が床に散らばっている。
花瓶を振り上げられた驚きと恐怖で、思わず腰を抜かした私は、床にへたり込んで、ただ茫然と全身鏡だったはずのそれを眺めていた。
(嘘…。なんで…。)
この世界に来て、家に帰りたくて帰りたくて、漸く見つけた家への繋がりだった。
恐らく、唯一の、帰る道だった。
リコが、そこにいたのにー。
私を誰より信じてくれる、親友がそこにー。
「なまえ!!」
私の悲鳴を聞きつけたのか、モブリットが血相を変えて寝室に飛び込んできた。
そして、この惨状を見て絶句する。
だってー。
「どうして、鏡が割れて…!?もしかして、その花瓶で割ったのか…!?」
振り落とされて、足元に転がる花瓶と水浸しの床。水を失って、色とりどりの花が雑に散らばっている。
この前、初めてこの家に来たときに、掃除を終えたリヴァイが飾っていた花だ。
どうして、こんなことをー。
「まさか…、君がしたのか…?」
かろうじて全身鏡に残った鏡の破片にはさっきからずっと、鏡の向こうを睨みつけるペトラが、映っていた。
粉々に砕けた鏡の破片が床に散らばっている。
花瓶を振り上げられた驚きと恐怖で、思わず腰を抜かした私は、床にへたり込んで、ただ茫然と全身鏡だったはずのそれを眺めていた。
(嘘…。なんで…。)
この世界に来て、家に帰りたくて帰りたくて、漸く見つけた家への繋がりだった。
恐らく、唯一の、帰る道だった。
リコが、そこにいたのにー。
私を誰より信じてくれる、親友がそこにー。
「なまえ!!」
私の悲鳴を聞きつけたのか、モブリットが血相を変えて寝室に飛び込んできた。
そして、この惨状を見て絶句する。
だってー。
「どうして、鏡が割れて…!?もしかして、その花瓶で割ったのか…!?」
振り落とされて、足元に転がる花瓶と水浸しの床。水を失って、色とりどりの花が雑に散らばっている。
この前、初めてこの家に来たときに、掃除を終えたリヴァイが飾っていた花だ。
どうして、こんなことをー。
「まさか…、君がしたのか…?」
かろうじて全身鏡に残った鏡の破片にはさっきからずっと、鏡の向こうを睨みつけるペトラが、映っていた。