◇第六十一話◇閉じるしかなった心の扉
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ようやく本格的に再開された巨人実験だったが、思うような成果は得られず、やはり後日遂行される壁外任務の結果に期待するしかないようだった。
「アニーっ!!会いたかったよ~っ。」
非番を利用して調査兵団兵舎まで遊びに来てくれたアニを門前で待っていた私は、馬車から降りてきた彼女に思い切り抱き着いた。
「…私は会いたくなかったけどね。」
ボソリ、と呟かれたそれが、いつものアニの照れ隠しや強がりとは違う気がした。
「何かあった?」
「別に。」
身体を離して、アニの顔を覗き込んでみたけれど、いつも通りのクールな表情に変わりはない。
勘違いだったのかもしれない。
「それなら、よかった。
あっ!ブレスレットしてくれてるんだねっ。」
アニの左腕に輝く赤いブレスレットを見つけた。
「あー、つけてないとアンタが文句言うと思ってね。」
アニは仕方なさそうに言いながら、この前もそうしていたように自分の左手首を揺らした。
太陽の光が真っ赤な天然石に反射してキラキラと輝く。
「ねぇ、今日はどこに行こうか?美味しい紅茶を飲めるカフェがあるんだけど
そこに一緒にー。」
「アンタの部屋見てみたい。」
「私の部屋?」
アニが自分の希望を言うなんて珍しい。
やっぱり、いつもの彼女とは違うような気もしたけれど、何が違うのか分からない。
でもー。
「いいよ、いいよ~っ。可愛い妹をお姉さまのお部屋にご招待しましょうっ!」
少し元気がない気がするアニの肩を抱いて、私は必要以上に明るく振舞った。
「なにそれ。」
少しだけ吹き出したアニが嬉しくて、私は今日という日が楽しく終わることを願った。
「アニーっ!!会いたかったよ~っ。」
非番を利用して調査兵団兵舎まで遊びに来てくれたアニを門前で待っていた私は、馬車から降りてきた彼女に思い切り抱き着いた。
「…私は会いたくなかったけどね。」
ボソリ、と呟かれたそれが、いつものアニの照れ隠しや強がりとは違う気がした。
「何かあった?」
「別に。」
身体を離して、アニの顔を覗き込んでみたけれど、いつも通りのクールな表情に変わりはない。
勘違いだったのかもしれない。
「それなら、よかった。
あっ!ブレスレットしてくれてるんだねっ。」
アニの左腕に輝く赤いブレスレットを見つけた。
「あー、つけてないとアンタが文句言うと思ってね。」
アニは仕方なさそうに言いながら、この前もそうしていたように自分の左手首を揺らした。
太陽の光が真っ赤な天然石に反射してキラキラと輝く。
「ねぇ、今日はどこに行こうか?美味しい紅茶を飲めるカフェがあるんだけど
そこに一緒にー。」
「アンタの部屋見てみたい。」
「私の部屋?」
アニが自分の希望を言うなんて珍しい。
やっぱり、いつもの彼女とは違うような気もしたけれど、何が違うのか分からない。
でもー。
「いいよ、いいよ~っ。可愛い妹をお姉さまのお部屋にご招待しましょうっ!」
少し元気がない気がするアニの肩を抱いて、私は必要以上に明るく振舞った。
「なにそれ。」
少しだけ吹き出したアニが嬉しくて、私は今日という日が楽しく終わることを願った。