◇第二十三話◇残った貴方の跡は
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あれからの訓練は散々ではあったけれど、リヴァイ班の他のメンバーやエレンの巨人化実験準備を終えたルルが参加するようになってからは、少しはマシになったと思う。
何より、人類最強の兵士の訓練を受けられることに感激しきりのルルのテンションのおかげで、私の心臓の音にも気づかれずに済んだはずだ。
たぶんー。
「明日は、エルヴィン団長と一緒にストヘス区に行くんだっけ?
なまえも忙しいね~。」
ベッドに仰向けに寝転んで、ルルは他人事のように言う。
旧調査兵団本部に用意された部屋は、ルルと同室だった。
ここ数日は、寝る前に2人でとりとめのないお喋りをするのが日課になっている。
「速記が得意だって、リヴァイ兵長がエルヴィン団長に余計なことをー。
じゃなくて、褒めてくれたらしくてね。」
めんどくさいな―。
わざとらしいため息をつきながら、私は翌日に備えての準備を続ける。
明日は、朝早くからストヘス区に向けて立つ予定になっている。
エレンを連れての初めての大規模な壁外調査の計画を、憲兵団を含む王政へ報告をするためだ。
エルヴィン団長に同行することは前から決まっていたとはいえ、正直面倒くさい。
でも、明日は朝からリヴァイ兵長と顔を合わせなくても済むと思うと、ホッとする。
それなのに、明日はリヴァイ兵長と会えないのかと思うと、なんだか―。
そこまで考えて、小さく頭を振った。
「ねぇ、なまえってさ。」
「ん~?」
今まで兵団に全く興味がなかったから、憲兵団の偉い人どころか兵団の一番偉い人もよく知らない。
ピクシス司令を知っていたのは、自分がトロスト区に住んでいたから、それだけだ。
慌ててモブリットさんにお願いして用意してもらった名簿を見て覚えようとしているのだが、どうやら私は人の名前を覚えるのはあまり得意ではないようだ。
「リヴァイ兵長のこと、好きだよね?」
「…ん~?」
憲兵団のナイル団長の名前は覚えた。
まずは彼に会ってから、ザックレー総統を含む幹部の人達との会議に参加するそうだ。
「好きっていうかさ。」
「ん~?」
「もう、大好きだよね。」
そもそも速記なんてしたことない。
確かにリヴァイ兵長の書類を無理やりやらされているときに、早く終わらせたくて猛スピードで書いたけれど、それと速記はまた違う気がする。
とりあえず、会議の内容をまとめてくれればいいと言われているけれど、そんなことが出来―。
「ねぇ、聞こえないフリしてるみたいだけど、
名簿が逆さまになってるよ。」
「え!?」
慌てて名簿を確認すれば、ルルの言っていた通り逆さまで。
ルルの方を見ると、ニヤァっと口元を歪めていた。
今から、尋問が始まるらしい―。
何より、人類最強の兵士の訓練を受けられることに感激しきりのルルのテンションのおかげで、私の心臓の音にも気づかれずに済んだはずだ。
たぶんー。
「明日は、エルヴィン団長と一緒にストヘス区に行くんだっけ?
なまえも忙しいね~。」
ベッドに仰向けに寝転んで、ルルは他人事のように言う。
旧調査兵団本部に用意された部屋は、ルルと同室だった。
ここ数日は、寝る前に2人でとりとめのないお喋りをするのが日課になっている。
「速記が得意だって、リヴァイ兵長がエルヴィン団長に余計なことをー。
じゃなくて、褒めてくれたらしくてね。」
めんどくさいな―。
わざとらしいため息をつきながら、私は翌日に備えての準備を続ける。
明日は、朝早くからストヘス区に向けて立つ予定になっている。
エレンを連れての初めての大規模な壁外調査の計画を、憲兵団を含む王政へ報告をするためだ。
エルヴィン団長に同行することは前から決まっていたとはいえ、正直面倒くさい。
でも、明日は朝からリヴァイ兵長と顔を合わせなくても済むと思うと、ホッとする。
それなのに、明日はリヴァイ兵長と会えないのかと思うと、なんだか―。
そこまで考えて、小さく頭を振った。
「ねぇ、なまえってさ。」
「ん~?」
今まで兵団に全く興味がなかったから、憲兵団の偉い人どころか兵団の一番偉い人もよく知らない。
ピクシス司令を知っていたのは、自分がトロスト区に住んでいたから、それだけだ。
慌ててモブリットさんにお願いして用意してもらった名簿を見て覚えようとしているのだが、どうやら私は人の名前を覚えるのはあまり得意ではないようだ。
「リヴァイ兵長のこと、好きだよね?」
「…ん~?」
憲兵団のナイル団長の名前は覚えた。
まずは彼に会ってから、ザックレー総統を含む幹部の人達との会議に参加するそうだ。
「好きっていうかさ。」
「ん~?」
「もう、大好きだよね。」
そもそも速記なんてしたことない。
確かにリヴァイ兵長の書類を無理やりやらされているときに、早く終わらせたくて猛スピードで書いたけれど、それと速記はまた違う気がする。
とりあえず、会議の内容をまとめてくれればいいと言われているけれど、そんなことが出来―。
「ねぇ、聞こえないフリしてるみたいだけど、
名簿が逆さまになってるよ。」
「え!?」
慌てて名簿を確認すれば、ルルの言っていた通り逆さまで。
ルルの方を見ると、ニヤァっと口元を歪めていた。
今から、尋問が始まるらしい―。