ゴーストハント
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気付けばそいつとは、恋人と呼ばれる関係になっていた。
「法生(ノリオ)。」
呼ばれて顔を上げれば、台所の棚を漁るあいつの姿。
「砂糖、スティックシュガー、何処だっけ。」
何時も通り。下ろされている黒髪が揺れている。
黒い髪に、黒い服だなんて、どっかの二人を彷彿とさせ、ついつい笑ってしまう。
俺の笑い声に、あいつは不審そうに振り返った。
眉間の皺が、更に奴らを彷彿とさせて可笑しい。
「法生ってば。」
今度は少し不満気に名前を呼ばれた。
「わりぃ、わりぃ。見惚れてた。」
あいつの嫌そうな顔を眼にしつつ立ち上がり、台所の下の棚からお目当ての物を取り出す。
この間、新しく買い込んできたのを仕舞ったのは他でもないあいつ自身だ。
「どーぞ。」
「…どーも。」
少し赤くなって、俺に背を向けた。
何をしているのかと思えば、珈琲の準備、二人分。
あいつ専用のカップも、随分と俺の部屋が板に着いてきたもんだ。
そう思いながら、背を向けたままのこいつを抱きしめた。
初めて会った時に比べると、少しはふっくらしたと思うのは自惚れだろうか。