ー1章ー
第一印象は、コイツ何歳だ?そういう疑問だった。
五代目火影が決まり、3年弱の月日が経ったある日の夕刻の事だ。
見てくれは俺たちと変わらない16かそこいらのくせに妙に落ち着いた雰囲気を纏っていて、
更には真っ黒なタバコをふかしながら火影岩の上でぼんやりと空を眺めている奴がいた。
こんな変な奴いたかな?と思いもした。
何せ額当てもせず、およそ忍らしからぬその服装。不審者の極みと言ってもいい。
しかし、そのやけに悲しげな小さい背中に俺は少しだけ見とれた。
「カカシ先生。」
「んー?どうした?」
次の日任務の報告書を出しに火影室に向かう途中ばったり出くわしたカカシ先生に昨日見た人のことを訪ねようと声をかけた。
「木の葉の忍びに、なんかこう。五代目みたいな変化の術使ってる奴っています?」
「え?なに?どういうこと?」
そりゃこんな質問じゃ伝わるわけがねぇ。が、それ以外に質問方法が見つからなかった。
「いや。だから、その。見た目を若くしてるっていうか。」
「あぁ。そゆことね。いや、俺の知る限り居ないね。」
だよなぁ。そう呟いてじゃあアイツは何だったんだ。と考え込んでいるとカカシ先生が口を開いた。
「あ。けど、1人だけ。実年齢と見た目が大きく異なる子は……いたよ。」
「えっ……?いた……?」
過去形な表現に疑問を持つ。まるで今は居ないかのような口ぶりじゃねぇか。
「なんで急に?」
「いや。昨日火影岩の上で、その、見かけない忍っぽい人を見たもんで……」
どう言おうかと口ごもっているとカカシ先生が珍しく目を見開き俺の肩を両手で鷲掴みにしてくる。
「何?!それは本当か?!どんな奴だった!?」
「いって……えぇ、えーっと、白くて短い髪に、黒い……」
そこまで説明したところで背後からふわりと独特な甘い香りがした。なんだ?この匂いは。
「黒いタバコ。ってか?」
五代目火影が決まり、3年弱の月日が経ったある日の夕刻の事だ。
見てくれは俺たちと変わらない16かそこいらのくせに妙に落ち着いた雰囲気を纏っていて、
更には真っ黒なタバコをふかしながら火影岩の上でぼんやりと空を眺めている奴がいた。
こんな変な奴いたかな?と思いもした。
何せ額当てもせず、およそ忍らしからぬその服装。不審者の極みと言ってもいい。
しかし、そのやけに悲しげな小さい背中に俺は少しだけ見とれた。
「カカシ先生。」
「んー?どうした?」
次の日任務の報告書を出しに火影室に向かう途中ばったり出くわしたカカシ先生に昨日見た人のことを訪ねようと声をかけた。
「木の葉の忍びに、なんかこう。五代目みたいな変化の術使ってる奴っています?」
「え?なに?どういうこと?」
そりゃこんな質問じゃ伝わるわけがねぇ。が、それ以外に質問方法が見つからなかった。
「いや。だから、その。見た目を若くしてるっていうか。」
「あぁ。そゆことね。いや、俺の知る限り居ないね。」
だよなぁ。そう呟いてじゃあアイツは何だったんだ。と考え込んでいるとカカシ先生が口を開いた。
「あ。けど、1人だけ。実年齢と見た目が大きく異なる子は……いたよ。」
「えっ……?いた……?」
過去形な表現に疑問を持つ。まるで今は居ないかのような口ぶりじゃねぇか。
「なんで急に?」
「いや。昨日火影岩の上で、その、見かけない忍っぽい人を見たもんで……」
どう言おうかと口ごもっているとカカシ先生が珍しく目を見開き俺の肩を両手で鷲掴みにしてくる。
「何?!それは本当か?!どんな奴だった!?」
「いって……えぇ、えーっと、白くて短い髪に、黒い……」
そこまで説明したところで背後からふわりと独特な甘い香りがした。なんだ?この匂いは。
「黒いタバコ。ってか?」
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