041:付かず離れず
「なあゴウ、しつも――ん」
ガイの問いかけは時としてろくなものではない。
そのことを、少年天使時代からの付き合いで重々承知していた。
正直、無視を決め込むのが一番いいのだが、現在、天空城に自分とガイの二人だけしかいない以上、他の者に聞けと無下にすることもできず、仕方なく聞き返す。
「なんだ?」
「前から気になってたんだけどさ……」
「ん?」
腕を頭の後ろで組み、口を開くガイに手にしていたコップの中身を口に含みながら先を促す。が、続いたガイの言葉に、己の行動を後悔した。
「ユダとシンて、デキてんの?」
「――」
突拍子極まりないその問いかけに、ガイに向かって口に含んだ飲料を吹き出してしまった。
「うわっ、何すんだよゴウ、汚ねぇ~~」
「……っ、お前が変なことを聞くからだっ!!」
非難の声を上げてタオルを取りに行くガイに、謝罪するのも忘れて怒鳴れば、戻って来たガイが唇を尖らせる。
「変なことじゃねーだろ、純粋な質問じゃん」
「どこが純粋だっ!!」
不純以外のなにものでもないと続けようとすると、それを遮るようにタオルを寄越された。口元を拭えと、そういうことらしい。
ガイの問いかけは時としてろくなものではない。
そのことを、少年天使時代からの付き合いで重々承知していた。
正直、無視を決め込むのが一番いいのだが、現在、天空城に自分とガイの二人だけしかいない以上、他の者に聞けと無下にすることもできず、仕方なく聞き返す。
「なんだ?」
「前から気になってたんだけどさ……」
「ん?」
腕を頭の後ろで組み、口を開くガイに手にしていたコップの中身を口に含みながら先を促す。が、続いたガイの言葉に、己の行動を後悔した。
「ユダとシンて、デキてんの?」
「――」
突拍子極まりないその問いかけに、ガイに向かって口に含んだ飲料を吹き出してしまった。
「うわっ、何すんだよゴウ、汚ねぇ~~」
「……っ、お前が変なことを聞くからだっ!!」
非難の声を上げてタオルを取りに行くガイに、謝罪するのも忘れて怒鳴れば、戻って来たガイが唇を尖らせる。
「変なことじゃねーだろ、純粋な質問じゃん」
「どこが純粋だっ!!」
不純以外のなにものでもないと続けようとすると、それを遮るようにタオルを寄越された。口元を拭えと、そういうことらしい。
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