033:不眠症
午後のお茶の最中、本当につい、欠伸をしていた。
「シン?」
「あ……申し訳ありません」
レイからの怪訝な呼びかけに、気恥ずかしさから顔が赤くなる。
「シンが欠伸なんて珍しいな」
「シン兄さん、眠いの?」
「いえ、そんなことはないのですが……」
傍らで口々に問いかけてくるガイとマヤに苦笑して返す。一方でレイが不快そうに目をすがめた。
「――って、どうしてあなた達もいるんです? 僕はシンだけお茶に誘ったんですよ??」
「別にいいじゃん。この大量のお菓子、二人じゃ食べきれないだろ?」
「食べきれます!!」
食べきれる量しか作っていませんと頭に角を生やすレイに構わず、ガイは手近に置かれた皿に盛られた焼き菓子を口に放った。
一方、マヤは相変わらず心配そうな表情を崩さなかったので、肩を落として口を開く。
「……実はですね。ここ三日間、眠っていないのですよ」
「シン?」
「あ……申し訳ありません」
レイからの怪訝な呼びかけに、気恥ずかしさから顔が赤くなる。
「シンが欠伸なんて珍しいな」
「シン兄さん、眠いの?」
「いえ、そんなことはないのですが……」
傍らで口々に問いかけてくるガイとマヤに苦笑して返す。一方でレイが不快そうに目をすがめた。
「――って、どうしてあなた達もいるんです? 僕はシンだけお茶に誘ったんですよ??」
「別にいいじゃん。この大量のお菓子、二人じゃ食べきれないだろ?」
「食べきれます!!」
食べきれる量しか作っていませんと頭に角を生やすレイに構わず、ガイは手近に置かれた皿に盛られた焼き菓子を口に放った。
一方、マヤは相変わらず心配そうな表情を崩さなかったので、肩を落として口を開く。
「……実はですね。ここ三日間、眠っていないのですよ」
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