Trick or Treat!!

「ユダさ――んっ!!」
「シ――ンっ!!」


ある日の夕暮れ。シンと二人でいると、ガイとマヤが名を呼んでこちらへやって来た。
訪れた二人の姿にユダは目を瞬かせる。


「マヤ、それにガイ。そんな格好でどうしたんだ?」


いわゆる仮装衣装に身を包んでいる二人に、確か今日は何の行事もなかったはずだと思いながら問いかければ、二人は互いに顔を見合わせて笑いあい、どちらからともなく手を差し出すと、ほぼ同時に口にした。


「「Trick or Treat!!」」
「?」


地上の言葉で叫ばれて首を捻るユダに、マヤは嬉々とした顔で口を開く。
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