言えない言の葉
「随分と熱心に読んでいるな?」
不意にそう言われて、シンはそれまで読んでいた本から声の主へ顔を向けた。
「……ユダ」
名前を呼ぶと、空色の瞳を細めてユダは微笑した。一体このヒトはいつからここにいたのだろう。
「何を読んでいるんだ?」
「ただの物語ですよ。天空城の図書館へ行ったらあったので借りてきたのです」
「そうか」
「読んでみますか?」
本を差し出してそう問いかけると、ユダは『そのうち読ませてもらう』と言ってその場に腰を下ろした。
「そうですか……」
そう言って、シンはユダから本へ視線を戻した。
***
不意にそう言われて、シンはそれまで読んでいた本から声の主へ顔を向けた。
「……ユダ」
名前を呼ぶと、空色の瞳を細めてユダは微笑した。一体このヒトはいつからここにいたのだろう。
「何を読んでいるんだ?」
「ただの物語ですよ。天空城の図書館へ行ったらあったので借りてきたのです」
「そうか」
「読んでみますか?」
本を差し出してそう問いかけると、ユダは『そのうち読ませてもらう』と言ってその場に腰を下ろした。
「そうですか……」
そう言って、シンはユダから本へ視線を戻した。
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