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小さな夏祭り④




打ちあがったかと思うと同時に地面で噴水のように火花も点火し、終わりそうにもない。

4人が上を見上げたまま音を立てて上がる花火を見つめる。

「思ってたよりすげえ」

「超いい動画撮れてる!」

「音凄いな」

「綺麗…けど音鳴りやまないね、わ!悠仁くん!?」

は気づくと悠仁にお姫様抱っこされたかと思うと猛ダッシュする。は抱えられたまま後ろを向くと野薔薇がスマホで様子を撮りながら恵も残りの荷物を抱え悠仁を追うように走る。

「凄い音!ちゃん落とされないようにねー!虎杖走れー!」

「まかせろー!」

「これ絶対学長に怒られるぞ!」

4人が走って学校の裏の倉庫までやってきた。

「はぁはぁ、任務でもこんなに走らないからなんかおかしい」

野薔薇が息を切らせながら笑っている。ゴミを捨てにいっていた恵が倉庫にやってきた。

「最後のあれ朝回収しないとまずいぞ」

「大丈夫大丈夫、虎杖早起きだから回収よろしく」

は悠仁に抱えられたまま目が回っている。

「び、ビックリしたよ いきなり走るんだもん」

「ごめんごめん、走ったら追いつけないだろ? ちょっとまって」

悠仁は手に持っていたの下駄を地面に置くとをそっとその場に立たせる。

「ありがとう悠仁くん わっ」

下駄を履こうとしたがよろけて悠仁の両腕をつかむ。

大丈夫か?」

「う、うん、靴と違って履きにくいから」

「ん、手つないでるから履きな」

悠仁はの手をそっと手に取るとは下駄を履いていく。

「ありがとう悠仁くん もう大丈夫だよ」

悠仁が優しく微笑み返すとまた目が合う。

「悠仁くん…手もう大丈夫だから」

「あ、ゴメン」

一部始終を見ていた野薔薇と恵がそっと二人を残して寮へと帰っていった。




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