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ねえ先輩・パンダさん
交流会前、野薔薇、恵は毎日の様に2年の先輩、真希、狗巻、パンダとトレーニングを行っていた。
夢は家入のところで治療を手伝ったり、医学書を読んだり、と悠仁のことを忘れようと必死になっている。
家入は釘崎たちのところ行ってこい、と声をかける。
「夢、本読むのもいいけど、外の空気も吸ってこい このままじゃ私みたいにアルコールに手出し始めそうだ」
「それはさすがにないと思いますけど…じゃあちょっと野薔薇ちゃん達のとこ行ってきます」
家入は本を抱えて出ていく夢を見送った。
外にでるといつもの場所で真希が恵を相手に、野薔薇は狗巻と組んでレッスンを受けている。
8月上旬、セミは鳴き容赦なく太陽が照り付ける。
上の制服を脱ぐと半袖のブラウスになった。
医務室は冷房が効いているのでかなり温度差を感じる。
近くの木のふもとに座り、本を隣に置いた。
のそのそとパンダが近づき、夢に声をかける。
「パンダさん おはようございます」
「おはよう夢ちゃん 隣座っていい?」
もちろん、というととなりにパンダがよいしょと座った。
「パンダさん、暑くないんですか?」
「暑いちゃあ暑いけど、毛があるからってことだろ?」
「はい、一年中もこもここだから…」
「うまい具合に切り替えができるから 暑さに強いゴリラとか」
「ゴリラ?」
「夢ちゃんには教えてもいいかな 俺の中にはゴリラもいるんだ」
夢はよくわからないと首をかしげる。
「呪骸って知ってる?」
「じゅがい…? あ、悠仁くんが言ってた…」
また悠仁の名前をだしてしまいきゅっと口を閉じた。
「…学長の人形みたことあるだろ?呪骸って言うんだ。俺はな夜蛾学長が作ったんだ 生み出したが正しいかな」
「学長がパンダさんのお父さんってことですか?」
夢がいうと お父さん という言葉が変に聞こえない。
「そうだな、親でいいと思う 小さい呪骸は学長がいないと操作できない でも俺は完全自立型人口呪骸ってんだ 自分の意志で動ける」
ふんふん、と夢は膝をかかえパンダの話を一生懸命聞いている。
「中にゴリラさんもいるのに、なんで見た目はパンダなんですか?」
「ゴリラさんって言われたのはじめてだな 見た目ゴリラだと怖いだろ? パンダの方が相手も隙みせたり」
「ふふっ、でもゴリラなパンダさんもかっこいいかも」
人間はおもしろいな、好きな相手を思い出して悲しい顔をしたと思ったらとたんにこの笑顔だ、とパンダはくすくす笑う夢をみつめる。
「なあ夢ちゃん、思い出したくないと思うんだけど 虎杖を好きなのはなんでなんだ? ほら、変な意味じゃなく俺パンダだから人間同士の好きとか嫌いとかわからないんだ」
パンダが言う 好き は恋愛感情ではなく同級生としての好きなのかなと夢は考えた。
「…悠仁くんは…暖かいんです…そばにいると安心するし、優しいし、いつも気にかけてくれてて」
パンダは空を見上げて悠仁を想像する。人間だけど虎杖は犬っぽいのかな?猫かな?
「ほら、私任務にいけないでしょう?だから今日あったこと、全部話してくれて、報告書にそれをかけって学長に怒られて、それでいつも笑うとぱーって向日葵みたいに…太陽かな?すごい暖かい気持ちになるんです……あ…」
「どした?」
「悠仁くんいなくなってはじめてかも…悠仁くんの話して泣かなかったの」
「ん?好きなヤツのこと話して泣く必要あるの?」
「だって思い出すたびに苦しくなって…もうあの笑顔見られないと思うとその度に泣いちゃってた」
人間は複雑だなぁとパンダは耳をかいた。
「パンダさんは悠仁くんと似たところがあるかも」
「俺?会ったことないからなんとも言えないけどそうなの?」
「話してると安心します」
「俺が夢ちゃんの好きなパンダだからじゃなくて?」
「…それもあるかも」
「あるんだ」
夢はふふっと笑った。
「パンダさん、また私の話聞いてくれますか? パンダさんだと悠仁くんの話できて気持ちが落ち着くから」
「いつでもどんとこいだ 人間は面倒くさいけど、夢ちゃんと話すのは好きだな」
「ありがとうパンダさん」
家入さんところに戻ります、と言って夢は校舎へ帰って行った。
「パンダ先輩、夢ちゃん帰っちゃったの?」
恵と野薔薇が休憩で木の下までやってくる。
「おう、硝子さんとこ戻った」
「夢、泣いてませんでした? 虎杖の話になるとすぐ落ち込むんで…」
「今日は元気だったな 俺と虎杖の話すのが好きなんだとさ」
「え、夢ちゃん私達とは虎杖の話すると泣き出すのに」
「本当は虎杖のこともっと話したいけど釘崎とか伏黒相手だと悲しくなるんじゃないか 俺は虎杖会ったことないから話しやすいんだと思う」
「夢ちゃんはやく元通りになってくれないかなー」
「あ、パンダ先輩 みんなで飯でも食いません? 夢元気づけるため」
「おお、伏黒らしくない和気あいあいプランじゃないの」
「いいな、おーい 真希ー棘ーちょいちょい 伏黒が夢ちゃんと食事会しよってー」
パンダさん ― END
交流会前、野薔薇、恵は毎日の様に2年の先輩、真希、狗巻、パンダとトレーニングを行っていた。
夢は家入のところで治療を手伝ったり、医学書を読んだり、と悠仁のことを忘れようと必死になっている。
家入は釘崎たちのところ行ってこい、と声をかける。
「夢、本読むのもいいけど、外の空気も吸ってこい このままじゃ私みたいにアルコールに手出し始めそうだ」
「それはさすがにないと思いますけど…じゃあちょっと野薔薇ちゃん達のとこ行ってきます」
家入は本を抱えて出ていく夢を見送った。
外にでるといつもの場所で真希が恵を相手に、野薔薇は狗巻と組んでレッスンを受けている。
8月上旬、セミは鳴き容赦なく太陽が照り付ける。
上の制服を脱ぐと半袖のブラウスになった。
医務室は冷房が効いているのでかなり温度差を感じる。
近くの木のふもとに座り、本を隣に置いた。
のそのそとパンダが近づき、夢に声をかける。
「パンダさん おはようございます」
「おはよう夢ちゃん 隣座っていい?」
もちろん、というととなりにパンダがよいしょと座った。
「パンダさん、暑くないんですか?」
「暑いちゃあ暑いけど、毛があるからってことだろ?」
「はい、一年中もこもここだから…」
「うまい具合に切り替えができるから 暑さに強いゴリラとか」
「ゴリラ?」
「夢ちゃんには教えてもいいかな 俺の中にはゴリラもいるんだ」
夢はよくわからないと首をかしげる。
「呪骸って知ってる?」
「じゅがい…? あ、悠仁くんが言ってた…」
また悠仁の名前をだしてしまいきゅっと口を閉じた。
「…学長の人形みたことあるだろ?呪骸って言うんだ。俺はな夜蛾学長が作ったんだ 生み出したが正しいかな」
「学長がパンダさんのお父さんってことですか?」
夢がいうと お父さん という言葉が変に聞こえない。
「そうだな、親でいいと思う 小さい呪骸は学長がいないと操作できない でも俺は完全自立型人口呪骸ってんだ 自分の意志で動ける」
ふんふん、と夢は膝をかかえパンダの話を一生懸命聞いている。
「中にゴリラさんもいるのに、なんで見た目はパンダなんですか?」
「ゴリラさんって言われたのはじめてだな 見た目ゴリラだと怖いだろ? パンダの方が相手も隙みせたり」
「ふふっ、でもゴリラなパンダさんもかっこいいかも」
人間はおもしろいな、好きな相手を思い出して悲しい顔をしたと思ったらとたんにこの笑顔だ、とパンダはくすくす笑う夢をみつめる。
「なあ夢ちゃん、思い出したくないと思うんだけど 虎杖を好きなのはなんでなんだ? ほら、変な意味じゃなく俺パンダだから人間同士の好きとか嫌いとかわからないんだ」
パンダが言う 好き は恋愛感情ではなく同級生としての好きなのかなと夢は考えた。
「…悠仁くんは…暖かいんです…そばにいると安心するし、優しいし、いつも気にかけてくれてて」
パンダは空を見上げて悠仁を想像する。人間だけど虎杖は犬っぽいのかな?猫かな?
「ほら、私任務にいけないでしょう?だから今日あったこと、全部話してくれて、報告書にそれをかけって学長に怒られて、それでいつも笑うとぱーって向日葵みたいに…太陽かな?すごい暖かい気持ちになるんです……あ…」
「どした?」
「悠仁くんいなくなってはじめてかも…悠仁くんの話して泣かなかったの」
「ん?好きなヤツのこと話して泣く必要あるの?」
「だって思い出すたびに苦しくなって…もうあの笑顔見られないと思うとその度に泣いちゃってた」
人間は複雑だなぁとパンダは耳をかいた。
「パンダさんは悠仁くんと似たところがあるかも」
「俺?会ったことないからなんとも言えないけどそうなの?」
「話してると安心します」
「俺が夢ちゃんの好きなパンダだからじゃなくて?」
「…それもあるかも」
「あるんだ」
夢はふふっと笑った。
「パンダさん、また私の話聞いてくれますか? パンダさんだと悠仁くんの話できて気持ちが落ち着くから」
「いつでもどんとこいだ 人間は面倒くさいけど、夢ちゃんと話すのは好きだな」
「ありがとうパンダさん」
家入さんところに戻ります、と言って夢は校舎へ帰って行った。
「パンダ先輩、夢ちゃん帰っちゃったの?」
恵と野薔薇が休憩で木の下までやってくる。
「おう、硝子さんとこ戻った」
「夢、泣いてませんでした? 虎杖の話になるとすぐ落ち込むんで…」
「今日は元気だったな 俺と虎杖の話すのが好きなんだとさ」
「え、夢ちゃん私達とは虎杖の話すると泣き出すのに」
「本当は虎杖のこともっと話したいけど釘崎とか伏黒相手だと悲しくなるんじゃないか 俺は虎杖会ったことないから話しやすいんだと思う」
「夢ちゃんはやく元通りになってくれないかなー」
「あ、パンダ先輩 みんなで飯でも食いません? 夢元気づけるため」
「おお、伏黒らしくない和気あいあいプランじゃないの」
「いいな、おーい 真希ー棘ーちょいちょい 伏黒が夢ちゃんと食事会しよってー」
パンダさん ― END