【2】これからの関係
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救護に運ばれたきた遺体を家入はそっとシーツをめくり確認する。
家入は下唇を噛みながら遺体の状況を確認した。
右腕…下半身…しかない…でもわかるこれは七海だ。
なんで後輩が何人も…七海は…七海は一級呪術師だぞ。
「すまん、向こうの…端に…」
係はうなずくとストレッチャーを押した。
「家入さん、今運ばれてきた人の治療は?」
「…ああ、違うんだ 遺体だ あとで解剖にまわす」
「は、はい…い、家入先生、大丈夫ですか?」
夢が家入を覗き込もうとすると家入が夢を抱きしめる。
「夢、落ち着いて聞いてくれよ、後から言える自信がない 今言っておく」
夢は家入の言葉に耳を傾ける。
小さかったが確かに聞こえた。
七海が死んだ
一瞬で喉が渇き、夢の呼吸が乱れる。なんでどうしての言葉が出ない。目の前の家入を強く抱きしめるしかなかった。
やっと絞り出した言葉が「さ、さっきの…」と言うと家入はうなずいた。
「見るのはよしておいた方がいい」
「でも…ちゃんと…みておきたい…です」
家入は夢を隅に置かれたストレッチャーへ連れて行った。
七海を乗せたストレッチャーの横にいた学長が、見せていいのかとういう顔をしている。家入は夢が確認したいと言っているというと学長は席を外した。
「夢、ショックを受けると思う 本当に見るか?」
「…ちゃんと…ちゃんと自分の目で…みて…納得したい…」
家入が覚悟ができたのなら、と学長同様、夢を一人にした。
夢は気づいていた。
あの背の高い七海がこのストレッチャーに小さく収まるはずがない、と一度大きく息を吸い込み、ゆっくりシーツをめくった。
小刻みに震える手が真っ赤に染まったシーツが徐々に表れ、上半身がない。下半身と右腕しかない。それもほとんど焼け焦げて骨まで露わになっている。
手の震えが止まらない。
小さくまとまっていたから、都合よく上半身、いや、顔が見れると思っていた。
息が吸えない吐けない 苦しい
シーツをめくる手を途中で止めて、焼け焦げた七海の右手を唇を震わせながら優しくそっと両手で包み込んだ。
私も夢さんとお話できて楽しかったです
そういえば虎杖くんが夢さんのこと話してましたね
あの時は夢さんがいて助かりました
「ぁっ…な、ななみ……七海さん……」
涙をこらえ、本当はいけないとわかっていたけど体を屈めて七海の手を胸に優しく包み込んだ。
かぶせていたシーツをゆっくり元に戻し、体を震わせながら静かにその場で座り込む。
呪術師をしていれば誰にでも起こる。
知っていた、わかっていた。
でもこんなにも早く時はきてしまうものかと肩を震わせた。
上手く泣けない。
悠仁は見たのだろうか、知っているのだろうか。
自分よりもはるかに彼の方が七海と繋がりがあった。兄の様に、時には親友の様に慕っていた。
いつも私達 のことを心配してくれた。
子どもだからと常に言われていたけど、愛ある言葉だった。
今日だって悠仁と恋人同士になって よかったですね、って笑顔で言ってくれて いつも真剣に話を聞いてくれて 悠仁と進展があると自分のことのように喜んでくれて
ちゃんとお礼を言えていただろうか 本当に感謝していたことが伝わっていただろうか
七海には お世話になった という簡単な言葉では表せない。
「ゆ…悠仁くん…なな…七海さんが……」
→
家入は下唇を噛みながら遺体の状況を確認した。
右腕…下半身…しかない…でもわかるこれは七海だ。
なんで後輩が何人も…七海は…七海は一級呪術師だぞ。
「すまん、向こうの…端に…」
係はうなずくとストレッチャーを押した。
「家入さん、今運ばれてきた人の治療は?」
「…ああ、違うんだ 遺体だ あとで解剖にまわす」
「は、はい…い、家入先生、大丈夫ですか?」
夢が家入を覗き込もうとすると家入が夢を抱きしめる。
「夢、落ち着いて聞いてくれよ、後から言える自信がない 今言っておく」
夢は家入の言葉に耳を傾ける。
小さかったが確かに聞こえた。
七海が死んだ
一瞬で喉が渇き、夢の呼吸が乱れる。なんでどうしての言葉が出ない。目の前の家入を強く抱きしめるしかなかった。
やっと絞り出した言葉が「さ、さっきの…」と言うと家入はうなずいた。
「見るのはよしておいた方がいい」
「でも…ちゃんと…みておきたい…です」
家入は夢を隅に置かれたストレッチャーへ連れて行った。
七海を乗せたストレッチャーの横にいた学長が、見せていいのかとういう顔をしている。家入は夢が確認したいと言っているというと学長は席を外した。
「夢、ショックを受けると思う 本当に見るか?」
「…ちゃんと…ちゃんと自分の目で…みて…納得したい…」
家入が覚悟ができたのなら、と学長同様、夢を一人にした。
夢は気づいていた。
あの背の高い七海がこのストレッチャーに小さく収まるはずがない、と一度大きく息を吸い込み、ゆっくりシーツをめくった。
小刻みに震える手が真っ赤に染まったシーツが徐々に表れ、上半身がない。下半身と右腕しかない。それもほとんど焼け焦げて骨まで露わになっている。
手の震えが止まらない。
小さくまとまっていたから、都合よく上半身、いや、顔が見れると思っていた。
息が吸えない吐けない 苦しい
シーツをめくる手を途中で止めて、焼け焦げた七海の右手を唇を震わせながら優しくそっと両手で包み込んだ。
私も夢さんとお話できて楽しかったです
そういえば虎杖くんが夢さんのこと話してましたね
あの時は夢さんがいて助かりました
「ぁっ…な、ななみ……七海さん……」
涙をこらえ、本当はいけないとわかっていたけど体を屈めて七海の手を胸に優しく包み込んだ。
かぶせていたシーツをゆっくり元に戻し、体を震わせながら静かにその場で座り込む。
呪術師をしていれば誰にでも起こる。
知っていた、わかっていた。
でもこんなにも早く時はきてしまうものかと肩を震わせた。
上手く泣けない。
悠仁は見たのだろうか、知っているのだろうか。
自分よりもはるかに彼の方が七海と繋がりがあった。兄の様に、時には親友の様に慕っていた。
いつも
子どもだからと常に言われていたけど、愛ある言葉だった。
今日だって悠仁と恋人同士になって よかったですね、って笑顔で言ってくれて いつも真剣に話を聞いてくれて 悠仁と進展があると自分のことのように喜んでくれて
ちゃんとお礼を言えていただろうか 本当に感謝していたことが伝わっていただろうか
七海には お世話になった という簡単な言葉では表せない。
「ゆ…悠仁くん…なな…七海さんが……」
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