「虎杖悠仁、弟達　壊相…血塗の仇を討つ」

「弟？」

「オマエとその仲間が殺した」　

悠仁は野薔薇と戦った八十八橋でのことかと思い出した。そうだ、二人は兄弟と言っていた。
そうすると目の前のコイツは……。

「弟たちは最後に何か言い遺したか？」

「別に…なにも…でも……泣いてた」

「虎杖悠仁お前を許さない　弟たち観ていろ　これがオマエ達のお兄ちゃんだ！！」








脹相と戦っていた悠仁だったが、ついに相手の攻撃が肝臓を貫き意識ももうろうとする。いままで感じたことの無い痛み。

　　やっちゃいけない内臓がやられてる。わかる。

　　でも脹相（コイツ）を戦闘不能にしないと、伏黒、釘崎、ナナミン、一緒の先輩が五条先生のところへいけない。

　　五条先生を助けるのは　別に俺じゃなくていい。

　　ごめん…夢……会いたかった



「うぐっ」

悠仁が壁にめり込むほどの攻撃を食らうと意識を失う。

脹相が悠仁に近づくとまだ息がある。

「あの世で弟達に詫びろ」

その瞬間、脹相の脳内に溢れ出す　存在しない記憶。

　


　　　「あれー兄ちゃん、どうしたの？」
　　　「はやく食べましょう」
　　　「ごはんーたべべよー」




　　なんだ弟…弟に混じって虎杖がいる？なぜ？おだやかな３人自分もいる…なぜ？なで虎杖オマエが？


悠仁は意識のないまま、夏油を慕う美々子、奈々子がずるずると悠仁を壁に移動させ、持っていた宿儺の指を1本与えた。

それを見ていた特級呪霊の漏瑚が二人をいとも簡単に焼け焦げにし、高専から交流会の混乱の際、呪霊達で奪った10本を悠仁に飲み込まさた。


渋谷で宿儺の指が解放され、それが器の悠仁に一気に取り込まれると宿儺と入れ替わる。


「　ケタケタケタこれだけ一遍にとりこめば小僧も簡単には戻れはしない　そこの呪霊　オマエが一撃でも入れられたら　呪霊のお前たちの下についてやる　手始めに　一人を除いて　渋谷の人間どもを皆殺しにしよう　」

「二言はないな」


呪霊の漏瑚は宿儺と戦っていたが終わりはすぐ訪れた。
待っていた他の呪霊に迎えられる。

まだ真人がいる、そうだな、と言い残し消えていく。

伊地知のところで指示を出していたおかっぱの人物が宿儺の元へ現れた。

「宿儺様　お迎えに参りました」

「　裏梅か！　」

「お久しうございます」





渋谷23：07―





「　アイツ（伏黒）何を…　」

「宿儺様？」

「　急用だ　俺が自由になるのもそう遠い話ではない　準備を怠るな　またな裏梅　」

「御意に」

宿儺が恵の元へやってくると、調伏の儀に七海に殴られていた呪詛師と恵が巻き込まれている。

宿儺が間一髪で呪詛師を助けたことによって儀式は終了していない。
もしコイツも死ねば恵の死も確定する。

宿儺は反転術式で恵を救う。

「　まだ死ぬな、オマエにはまだやってもらわねばならんことがある　」

　　伏黒恵を生かすにはこの俺がこの式神を倒し儀式をなかったことにする。

宿儺は相手を領域展開へと引きずりこむ。

「　ケタケタケタ　伏黒恵　おもしろいものを魅せてくれたな　これで終わりだ　」

儀式はなかったことに、それと同時に宿儺と悠仁がまた入れ替わろうとしていた。




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