【2】これからの関係

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渋谷駅 21:22

日下部篤也 班

「駅に閉じ込められた人間を差し引いても人口が少ないと思ったんだ」

禪院直毘人 班

「改造されて建物内にいた人間が今になって非術師を襲い始めたか」

七海健人 班

「それで我々も待機を辞め突入…仕方のないことですが対応が後手に回りすぎです」

恵が状況の展開に苦い顔をする。
「七海さん、五条先生が到着してからそこそこ時間が経ってます…何故このタイミングで?」

「中でなにかあったが戦略上そうせざる終えなかったか 確実なのはツギハギが無策で挑んでくるタイプではないということ 私は帳を降ろしている敵を祓います 猪野くん、伏黒くんは一般人の保護を」

「了解です」「はい」





帳外 東京メトロ渋谷駅13番出口側
伊地知

「新田さんは状況を確認してもう一度帳の外へ 中で電波が立たれている以上、誰かが常に外にいなくてはなりません」

伊地知は状況を確認しながらもう片方の手で対象の術師にメールを書いている。

「補助監督だけでなんとしても連絡網を確保する必要があります 非番と窓の一部も動員しましょう」

伊地知の背後から交流会で歌姫といた呪詛師が静かに背後に立つと伊地知を何度も刺す。

「えいっ、えーい あら、もう倒れちゃった 俺やっぱ弱いものいじめが向いてるなー」

別のおかっぱの人物が指示を出す。

「貴方はこのまま帳の外でスーツの人間を狩り続けてください」

「わかったー終わったら中行っていいよね」



21:44
七海が伊地知のいた歩道橋に到着すると連絡が絶たれていた伊地知が血を流し倒れている。

「ナメやがって」

七海が補助監督の配置されていた場所をめぐるが皆息絶えていた。

辿っていくと百貨店へとたどり着く。

伊地知と連絡が取れなくなっていた新田と野薔薇が伊地知を刺した相手と向き合っていた。

七海は男に近づく。ゆっくりと。

今朝集合したときにいた七海だと野薔薇は気づいた。

でもと虎杖から聞いていた雰囲気とはまるで違う。

「黒いスーツじゃなくても殺していいんだっけ?へへっ」

「仲間の数と配置は?」

「しーらない」

七海が相手の蹴りを止めると同じ質問をする。

「仲間の数と配置は」

知らないと言いかけると七海が強烈な一撃を与える。

「ぐっ、げぼげほ」

七海がまた近づき頭をわしづかみにする。

「仲 間 の 数 と 配 置 は」

「だ、だからしらな」

もう一撃あたえるとグラグラと倒れそうになるところを首をつかまれる。

「ここに来るまで何人もの補助監督が殺されていました アナタですね」

うっ…ご、ごめんなさ…と言いかけたら七海の一撃で相手がビルの壁をなんなく突き破り道路にとばされ隣のビルへと飛ばされた。

これが一級呪術師…レベルが違う… 野薔薇が息を飲む。




怪我をした釘崎と新田を座らせる。

「じゃ伊地知さん無事なんですね!」

「できる限りのことをしてさんと家入さんのところへ救護に運んでもらいました 二人がいれば大丈夫でしょう 五条さんが封印されたのは二人には伝わってなかったんですね」

「封印されてねばってる辺り五条先生ぽいわね」

七海は立ち上がると考える。


  釘崎さんは虎杖くん、伏黒くんと共に任務に行っていた。
  さんと唯一の同性の同級生…
  よく話しにもでてきたし、仲がいいだろう。
  危険にさらすわけにはいかない。


「二人はここで救護を待ってください 私は禪院さん達とB5階にむかいます」

野薔薇が考えて 私も行きます、と言いかけると七海が止める。

「釘崎さん、ここからの戦いは一級レベルで最低レベルです ここで待機を」







首都高速3号渋谷線 渋谷料金所

夜蛾学長、家入、はここで簡易の治療室を設けていた。

外を見張っていた家入と学長が上からくる何かに気づいた。

「伏黒!」

鵺に猪野を乗せて降りてきた。猪野が顔に酷いダメージを受けている。

「死んでない、運ぼう !」

家入の声を聴いて、伊地知の様子を見ていたがストレッチャーを押して走ってくる。

は運ばれてきた猪野を見る、今朝恵と七海といた先輩だ、顔が朝見送ったときと違う、もはや原型をとどめていない。呼吸を整えてストレッチャーの足を畳む。

恵と学長が猪野を乗せると家入とが中へと運んで行った。

家入ができる限り治療するからは力貯めておけ、と外へ行くように言われる。恵と話してこい、と言う顔をしているのを読み取って、は恵の元へ戻って行った。

「恵くん!」



「猪野さん家入先生がまず見てくれてるよ 恵くんは?大丈夫?」

俺は大丈夫、と言うとの頬についた血をみて心配そうな顔をする。

「これ私のじゃないから あの…」

「虎杖ならぴんぴんしてる」

聞きたかったをきけてはほっと一息ついた。

「俺行くわ 虎杖に会ったらに会えたこと伝えておく」

恵はきっと高専関係者の遺体をいくつも運ばれてくるのをも見ているだろう。悠仁のことをもっと話してやりたかったが、期待させて万が一もう会えなくなってしまったらと思うと何も言えなかった。

「恵くん」

恵が振り返るとが恵の手を両手で握るとぽぅと優しい光が出る。

「少しだけ力送っておいた」

「ありがとう…またな

恵はまた鵺に乗って飛び立った。







「ふぅ…また少し力たまったかな…猪野さん、顔さっきの続きやらせてくださいね」

話しかけても返事はない、でも猪野が小さく懸命に呼吸するのがわかる。

は力を送り、少しでも痛みを和らげられればと治療を続けた。
伊地知は出血がひどかったが猪野程ではなく、安静にする必要がある。

部屋の隅には死んでしまった他の補助監督の遺体にシーツをかぶせ並んでいる。伊地知も危ないところだった。
伊地知を運んできた救護の人によれば七海からの通報だと聞いては少し安心した。さっき会えた恵も口にはしなかったが傷はあった。
みんな頑張っているのだから自分にできることをしようとは決めていた。




家入と学長は外で少し先の渋谷を見ている。家入が煙草をポケットから取り出しに火をつけ、深く吸い込む。

「学長、呪骸もいるしもいるし大丈夫ですって」

「そうはいくか ここがバレれば敵は真っ先に硝子とを殺しにくるぞ」

「そんな大袈裟ですよ」

「大袈裟なものか 反転術式で他人を治すことは悟にもできなきことだ」

家入はまぁ、と細く煙をはいた。

「猪野も伊地知も二人がいなければ死んでた 特には虎杖と繋がりが強い も標的になる」

「まあ、は特別ですから」

家入の煙草が短くなっていくところをもう一口深く吸い込んだ。

「…煙草やめたんじゃないのか?」

「あー少し学生時代を思い出しまして は内緒にしてくださいよ、お酒でもあの子怒るから」

家入が煙草を消して上から投げると中で怪我人の様子をみていたが外へ出てくる。

「…学長!家入先生!」

「どうした?」

の返事を聞く前に学長が顔を上げる。
宿儺?いやどこかで指が解放されたか?

「悠仁くん…悠仁くんの…気配がしなくなってる…宿儺が…いる気がするんです…」

「硝子、中入ってろ」

地響きと共に大きな音がする。達がいたところまで炎が立ち上げるのが見える。

「す、宿儺…やめて…悠仁くんをみんなを傷つけないで……」




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