【2】これからの関係
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恵は夜、八十橋の下にやってきた新田が言ってたことがあっていれば下から、夜肝試しの時と同じ条件であれば出るはず。
ここで祓えば津美紀も助かる。恵は自分に言い聞かせ、橋の下を歩いていた。
「伏黒は自分の話をしなさすぎ」 「だな」
恵の後ろに野薔薇と悠仁が立っている。
「ずっといたのに気づかないって相当テンパってるわね」
「別になんでもかんでも話してくれとは言わねぇけどさ、せめて頼れよ。俺ら友達だろ」
3人が先へ進むと想定外の客が現れる。
『 先客ぅ? あ゛そぼう よう゛ 』
「これ、今回のと別件よね?」
「ああ」
「だな、コイツは俺が祓う」
悠仁が前進すると野薔薇と恵は洞窟のような空間でモグラのように現れる呪霊を次々へと祓っていく。
「なんだか攻撃力はないわね、数は多いけど」
「範囲を広げている分、反撃できる力がないんだろう」
恵は今回の件で祓う個体は多いけど弱い分少し安心していた。ただ、気掛かりなのは悠仁が追って行ったもう一体。
その時野薔薇がどこからともなく現れた腕に結界の外へと引きずり込まれる。
「釘崎!?」
「問題ない、伏黒そっちをまかせた」
「え!釘崎?吸い込まれた?」
『 兄者ぁ? 俺もぉ! 』
悠仁が相手にしていた一体が釘崎と同じ空間へと吸い込まれていった。
「どこ行った!?」
「虎杖!追え!結界外に出たんだ!ここよりも釘崎の方がめんどくさいことになる!いいから追え!」
「引っ張んな!」
腕を引っ張られていた野薔薇が相手を振り払うと、素肌にカラーと蝶ネクタイ、ガーターベルトにストッキング、ほぼ裸のような恰好をした男が立っている。
「女性でしたか。これは失礼」
うえ、すげぇ恰好と野薔薇は相手をみた。
「我々兄弟のお遣いに呪術師殺しは入っていないので…退けば見逃しますよお嬢さん」
「お遣い?」
野薔薇は相手をみて呪霊なのか呪詛師なのかと考える。
「同じお遣いではないのですか?」
そのころ恵はモグラ叩きの要領で呪霊を祓っていた。
終わった…とため息をついた恵は結界が閉じないことに気づいた。
「なんだあれ…」
上から大玉の呪霊がべちゃりと落ちる。
恵はずっと引っかかっていたことが今はっきりとした。
ずっと閉ざされていた呪いがなぜ今になって呪殺を始めたのか。
1人目の呪殺が6月。
悠仁が宿儺の指を取り込んだ月。
取り込まれた呪霊の中で力を抑えていたが、悠仁の受肉をきっかけに呪霊を解放した。
上から落ちてきた呪霊。
少年院のと見てくれは同じ、ただ数段上。
考え込んでいた恵に向って呪霊が攻撃を仕掛けてくる。
「…くっ」
五条との修行が頭をよぎる。
「 恵 本気でやれ もっと欲張れ 」
「フハハハッ」
恵の笑いに呪霊も一歩下がる。
「領域展開 嵌合暗翳庭」
呪霊が呑み込まれ、玉犬が一撃を与えると祓われると結界が閉じた。
宿儺の指を残して、恵は倒れ込む。
野薔薇を追っていた悠仁がもう最初の一体と一緒に結界から出てきた。
ガーターの一人が声を上げる。
「後ろを見たな…」
「うえ、なんかゴメン!」
ガーターの男の背後から毒が溢れ出て、悠仁達を追う。
「さあ、走りなさい」
悠仁は猛ダッシュをするが野薔薇がついていくのがやっとだ。
「釘崎!」
悠仁ははふわりと野薔薇を抱え、さらにスピードアップして走った。
「うわっ!…頼んだ」
射程外まで走ると野薔薇を下した。
「ありがと、助かった」
「釘崎、夢より重いけどどうにかなったな」
「一言多いんだよ!」
先回りした一番最初の一体が血を悠仁にめがけて放った。
野薔薇が気を取られているとガーターの方が野薔薇へ向けて毒で攻撃する。
「さて、私達の術式、耐えられますかね? あらゆる箇所から我々の血が入り腐蝕が始まります。いずれ骨だけになりますよ」
ガーターの方は悠仁達をじっと見つめる。
呪術師なんて大したことないですよ兄さん。我々呪胎九相図1から3番…特級に分類されるほどの呪物…呪霊の子を孕む人間の母から誕生した。母の記憶はない。人間に術師にも恨みがあるわけではない。
3兄弟お互いの存在だけを頼りに封印を保ってきた。兄さん、呪霊側につくといいましたね。私は血塗のために、血塗は兄さんのために、兄さんは私の為に・・・
我々は三人で一つ
私は兄弟の為、兄弟が望むのであれば 私はそれに殉ずるのみ
「辛いでしょう、今すぐ殺してさしあげましょうか」
「ククククッ 確かに強いね、あんたら。 でもね、私との相性、最悪だよ」
野薔薇が自分の手首に釘を打ち、蒭霊呪法 共鳴り を放つ。
互いにダメージがある。向こうが術式を解かない限り野薔薇の攻撃が続く。
壊相の術式は痛みと毒、まともに動けるはずがない。いくら野薔薇が共鳴りを打ち続けても、先に倒れるのは呪術師の方だ。
そう、普通ならまともに動けない。
悠仁を除いては。
猛毒の王でもある宿儺を取り込んだ悠仁には毒には耐性がある。
痛みはあるが、痛みは悠仁を止めることはない。
血塗を殴る悠仁を見て、壊相は焦りだす。
その間も野薔薇の共鳴りを放つ。
壊相は決めていた、このまま術式を解かなければ呪術師二人は倒れる。
絶対に解かない。
『 兄者ぁ… 』
血塗が兄である壊相を弱々しく呼ぶと術式を解いていた。苦しむ弟を見ていられなかった。
解かれた瞬間野薔薇と悠仁は黒閃を放つと壊相の片腕が飛ぶ。
野薔薇は簪で弟、血塗にとどめを刺すと血塗が倒れる。
野薔薇と悠仁の動きが一瞬止まる。祓ったのに消えない。
祓ったのではなく、殺したのだと。呪霊ではなく、肉体がある。
壊相は通りすがりの軽トラを乗っ取り、逃げ去ろうとするが野薔薇が残された片腕に共鳴りを打ち込むと壊相が軽トラから崩れ落ちる。
悠仁は呪霊でないとわかっていながら壊相にとどめの一撃を与える。
小さく「ごめん」と謝りながら。
二人が橋の下まで戻ると伏黒が倒れていた。
「ふ、伏黒…?」
「ん、戻たったか。よかった無事で」
「「ビビったー!死んだかと思った!!」」
「頭痛いんだ…音量落としてくれ…」
伏黒がゆっくり起き上がると宿儺の指をみせる。
「新田さんにちゃんと応急でも封印してもらわねぇと…また呪霊がよってくるぞ…」
「あ、俺食べようか?」
「食うな。お前のキャパがわからないのに食ってどうにかなったら困る。預けるけど、食うな」
はいはい、と悠仁は受け取ると手に宿儺の口が現れ、指を飲み込んだ。
「あ」
「食うなって!!」
「いや!俺じゃないし!」
「グォラァ!!!!オマエらぁ!!」
三人が見上げると新田が橋の上から叫んでいる。
「あ…めっちゃ怒ってる」
「そりゃそうか。帰ろうぜ伏黒」
新田は3人を乗せて高専へと車を走らせた。
ここで祓えば津美紀も助かる。恵は自分に言い聞かせ、橋の下を歩いていた。
「伏黒は自分の話をしなさすぎ」 「だな」
恵の後ろに野薔薇と悠仁が立っている。
「ずっといたのに気づかないって相当テンパってるわね」
「別になんでもかんでも話してくれとは言わねぇけどさ、せめて頼れよ。俺ら友達だろ」
3人が先へ進むと想定外の客が現れる。
『 先客ぅ? あ゛そぼう よう゛ 』
「これ、今回のと別件よね?」
「ああ」
「だな、コイツは俺が祓う」
悠仁が前進すると野薔薇と恵は洞窟のような空間でモグラのように現れる呪霊を次々へと祓っていく。
「なんだか攻撃力はないわね、数は多いけど」
「範囲を広げている分、反撃できる力がないんだろう」
恵は今回の件で祓う個体は多いけど弱い分少し安心していた。ただ、気掛かりなのは悠仁が追って行ったもう一体。
その時野薔薇がどこからともなく現れた腕に結界の外へと引きずり込まれる。
「釘崎!?」
「問題ない、伏黒そっちをまかせた」
「え!釘崎?吸い込まれた?」
『 兄者ぁ? 俺もぉ! 』
悠仁が相手にしていた一体が釘崎と同じ空間へと吸い込まれていった。
「どこ行った!?」
「虎杖!追え!結界外に出たんだ!ここよりも釘崎の方がめんどくさいことになる!いいから追え!」
「引っ張んな!」
腕を引っ張られていた野薔薇が相手を振り払うと、素肌にカラーと蝶ネクタイ、ガーターベルトにストッキング、ほぼ裸のような恰好をした男が立っている。
「女性でしたか。これは失礼」
うえ、すげぇ恰好と野薔薇は相手をみた。
「我々兄弟のお遣いに呪術師殺しは入っていないので…退けば見逃しますよお嬢さん」
「お遣い?」
野薔薇は相手をみて呪霊なのか呪詛師なのかと考える。
「同じお遣いではないのですか?」
そのころ恵はモグラ叩きの要領で呪霊を祓っていた。
終わった…とため息をついた恵は結界が閉じないことに気づいた。
「なんだあれ…」
上から大玉の呪霊がべちゃりと落ちる。
恵はずっと引っかかっていたことが今はっきりとした。
ずっと閉ざされていた呪いがなぜ今になって呪殺を始めたのか。
1人目の呪殺が6月。
悠仁が宿儺の指を取り込んだ月。
取り込まれた呪霊の中で力を抑えていたが、悠仁の受肉をきっかけに呪霊を解放した。
上から落ちてきた呪霊。
少年院のと見てくれは同じ、ただ数段上。
考え込んでいた恵に向って呪霊が攻撃を仕掛けてくる。
「…くっ」
五条との修行が頭をよぎる。
「 恵 本気でやれ もっと欲張れ 」
「フハハハッ」
恵の笑いに呪霊も一歩下がる。
「領域展開 嵌合暗翳庭」
呪霊が呑み込まれ、玉犬が一撃を与えると祓われると結界が閉じた。
宿儺の指を残して、恵は倒れ込む。
野薔薇を追っていた悠仁がもう最初の一体と一緒に結界から出てきた。
ガーターの一人が声を上げる。
「後ろを見たな…」
「うえ、なんかゴメン!」
ガーターの男の背後から毒が溢れ出て、悠仁達を追う。
「さあ、走りなさい」
悠仁は猛ダッシュをするが野薔薇がついていくのがやっとだ。
「釘崎!」
悠仁ははふわりと野薔薇を抱え、さらにスピードアップして走った。
「うわっ!…頼んだ」
射程外まで走ると野薔薇を下した。
「ありがと、助かった」
「釘崎、夢より重いけどどうにかなったな」
「一言多いんだよ!」
先回りした一番最初の一体が血を悠仁にめがけて放った。
野薔薇が気を取られているとガーターの方が野薔薇へ向けて毒で攻撃する。
「さて、私達の術式、耐えられますかね? あらゆる箇所から我々の血が入り腐蝕が始まります。いずれ骨だけになりますよ」
ガーターの方は悠仁達をじっと見つめる。
呪術師なんて大したことないですよ兄さん。我々呪胎九相図1から3番…特級に分類されるほどの呪物…呪霊の子を孕む人間の母から誕生した。母の記憶はない。人間に術師にも恨みがあるわけではない。
3兄弟お互いの存在だけを頼りに封印を保ってきた。兄さん、呪霊側につくといいましたね。私は血塗のために、血塗は兄さんのために、兄さんは私の為に・・・
我々は三人で一つ
私は兄弟の為、兄弟が望むのであれば 私はそれに殉ずるのみ
「辛いでしょう、今すぐ殺してさしあげましょうか」
「ククククッ 確かに強いね、あんたら。 でもね、私との相性、最悪だよ」
野薔薇が自分の手首に釘を打ち、蒭霊呪法 共鳴り を放つ。
互いにダメージがある。向こうが術式を解かない限り野薔薇の攻撃が続く。
壊相の術式は痛みと毒、まともに動けるはずがない。いくら野薔薇が共鳴りを打ち続けても、先に倒れるのは呪術師の方だ。
そう、普通ならまともに動けない。
悠仁を除いては。
猛毒の王でもある宿儺を取り込んだ悠仁には毒には耐性がある。
痛みはあるが、痛みは悠仁を止めることはない。
血塗を殴る悠仁を見て、壊相は焦りだす。
その間も野薔薇の共鳴りを放つ。
壊相は決めていた、このまま術式を解かなければ呪術師二人は倒れる。
絶対に解かない。
『 兄者ぁ… 』
血塗が兄である壊相を弱々しく呼ぶと術式を解いていた。苦しむ弟を見ていられなかった。
解かれた瞬間野薔薇と悠仁は黒閃を放つと壊相の片腕が飛ぶ。
野薔薇は簪で弟、血塗にとどめを刺すと血塗が倒れる。
野薔薇と悠仁の動きが一瞬止まる。祓ったのに消えない。
祓ったのではなく、殺したのだと。呪霊ではなく、肉体がある。
壊相は通りすがりの軽トラを乗っ取り、逃げ去ろうとするが野薔薇が残された片腕に共鳴りを打ち込むと壊相が軽トラから崩れ落ちる。
悠仁は呪霊でないとわかっていながら壊相にとどめの一撃を与える。
小さく「ごめん」と謝りながら。
二人が橋の下まで戻ると伏黒が倒れていた。
「ふ、伏黒…?」
「ん、戻たったか。よかった無事で」
「「ビビったー!死んだかと思った!!」」
「頭痛いんだ…音量落としてくれ…」
伏黒がゆっくり起き上がると宿儺の指をみせる。
「新田さんにちゃんと応急でも封印してもらわねぇと…また呪霊がよってくるぞ…」
「あ、俺食べようか?」
「食うな。お前のキャパがわからないのに食ってどうにかなったら困る。預けるけど、食うな」
はいはい、と悠仁は受け取ると手に宿儺の口が現れ、指を飲み込んだ。
「あ」
「食うなって!!」
「いや!俺じゃないし!」
「グォラァ!!!!オマエらぁ!!」
三人が見上げると新田が橋の上から叫んでいる。
「あ…めっちゃ怒ってる」
「そりゃそうか。帰ろうぜ伏黒」
新田は3人を乗せて高専へと車を走らせた。