【1】新しいスタート
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
帰り際、係の人が、まだお時間ございましたら、船のデッキまで上がってみてはいかかですか?と二人に声をかけてきた。
行ってみたいと目を輝かせる夢のリクエストに応えるべくデッキへと向かった。
「夢、手、さっきはいきなり繋いだりしてごめん。また繋いでいいか?…というか繋ぎたい」
顔が真っ赤になる夢は外が暗くてよかったと、答えるようにそっと手を出した。
デッキに上がると冷たい風が吹いている。
「夜になると寒いね…」
悠仁が腰に巻いていたパーカーを夢に着させた。
「ありがとう…でも悠仁くん寒いんじゃない?」
俺は平気、と長い袖から少し出た夢の手を握った。
「凄い夜景がきれいだね。遠くにイタリアが見えるみたい」
夢行ったことあるのか?と聞かれると想像だよ、と言って二人で笑う。
遠くを見つめる夢を悠仁はじっと見ている。周りにふと目を向けるとカップルしかいない。肩を寄せ合い、キスしているカップルもいる。
悠仁は慌てて目をそらすと夢がどうしたの?と顔を覗き込んできた。
「夢、あのさ」
繋いだ手に力が入る。
「2ヵ月夢に会えなかった時、毎日会いたかった。五条先生に黙って会いに行こうとも思ってた。辛いとき、夢の顔が見たかった。一緒に飯食うこともできなくて、普通に話せないのが苦しかった。でもまたあんなことになったら…それに俺の中に宿儺がいる。夢を傷つけるかもしれない。今後なにが起こるかわからない、って思うと怖くて言えなかった」
悠仁はまっすぐ夢の目を見る。初めて会った時と変わらないきらきらとした目だ。
「夢が好きだ。これから色々なことがあると思う…でもやっぱり自分に嘘は付けない。夢が好き。だから俺を彼氏にして欲しい、夢のそばにいさせて欲しい」
悠仁の言葉一つ一つが胸に刻まれる。夢は繋がれた悠仁の手が震えていることに気づく。
「悠仁くん…私も悠仁くんのこと好き。ずっと言いたかった。悠仁くんのそばにいたい…」
悠仁は夢を強く抱きしめた。
「夢、それホントだな、本当に本当だな」
うん、うん、と夢は抱きしめられたままうなずいた。
抱きしめていた手を離すと悠仁は涙目を浮かべていた。
「悠仁くん?泣いてるの?」
「ぐっ……目にゴミが入った」
手を繋いで、二人は船を降りて行くと辺りがぱあっと明るくなる。夜の花火が上がった。
「この時期に花火見れるとおもわなかったなぁすげぇ」
「綺麗だね…わぁ」
悠仁は夢を引き寄せ肩をぎゅっと抱いた。夢も悠仁の肩にそっと頭を預ける。
「悠仁くん、お土産買ってこうよ」
「そうだな、五条先生と…伊地知さんと…ナナミンなにが好きかな」
「私家入先生に買いたいな」
「あ、その前になんか二人の思い出になるもの買ってこうぜ」
「うん」
二人は食器売り場に行くと毎日使うおそろいのマグカップにお茶碗と箸を購入した。
「毎日一緒に使えるからいいね」
ニコニコと笑う夢を悠仁は直視できない。
大量のお土産を抱えて寮に帰宅すると0時を回っていた。
「悠仁くん、門限とかあまり気にしてなかったけどそもそも門限とかあるのかな」
「五条先生のことだから言い忘れてそう…」
忍び足で部屋の廊下までなんとかたどり着いた。
「大丈夫…みたいだな」
夢は自分の部屋のドアを開けて、お土産袋を降ろすと悠仁が上がってドアを閉める。
夢、と優しく名前を呼び、抱きしめた。
「今日めちゃめちゃ楽しかった。今度は二人で行こうな」
「うん、二人でね」
おやすみ、というと悠仁は手を振り自分の部屋へと帰って行った。
一方、野薔薇と恵は、タクシーを使って高専まで飛ばしていた。
「すまん伏黒。本当に申し訳ない」
「お前な、いくら入園は電子チケットだからって財布忘れるか普通?よく電子マネーだけで午前中のりきったな。ぎりぎりまでいたら電車満員だし終電ないし、寮の門閉められてたらどうすんだよ」
「伏黒本当に申し訳ない…帰ったら土産代、タクシー代、上乗せでお返しします」
「…別にそこまでしなくても それよりあの2人うまくいったかな」
「明日夢ちゃんに真っ先に聞きにいく!」
「俺は虎杖さぐってみる」
行ってみたいと目を輝かせる夢のリクエストに応えるべくデッキへと向かった。
「夢、手、さっきはいきなり繋いだりしてごめん。また繋いでいいか?…というか繋ぎたい」
顔が真っ赤になる夢は外が暗くてよかったと、答えるようにそっと手を出した。
デッキに上がると冷たい風が吹いている。
「夜になると寒いね…」
悠仁が腰に巻いていたパーカーを夢に着させた。
「ありがとう…でも悠仁くん寒いんじゃない?」
俺は平気、と長い袖から少し出た夢の手を握った。
「凄い夜景がきれいだね。遠くにイタリアが見えるみたい」
夢行ったことあるのか?と聞かれると想像だよ、と言って二人で笑う。
遠くを見つめる夢を悠仁はじっと見ている。周りにふと目を向けるとカップルしかいない。肩を寄せ合い、キスしているカップルもいる。
悠仁は慌てて目をそらすと夢がどうしたの?と顔を覗き込んできた。
「夢、あのさ」
繋いだ手に力が入る。
「2ヵ月夢に会えなかった時、毎日会いたかった。五条先生に黙って会いに行こうとも思ってた。辛いとき、夢の顔が見たかった。一緒に飯食うこともできなくて、普通に話せないのが苦しかった。でもまたあんなことになったら…それに俺の中に宿儺がいる。夢を傷つけるかもしれない。今後なにが起こるかわからない、って思うと怖くて言えなかった」
悠仁はまっすぐ夢の目を見る。初めて会った時と変わらないきらきらとした目だ。
「夢が好きだ。これから色々なことがあると思う…でもやっぱり自分に嘘は付けない。夢が好き。だから俺を彼氏にして欲しい、夢のそばにいさせて欲しい」
悠仁の言葉一つ一つが胸に刻まれる。夢は繋がれた悠仁の手が震えていることに気づく。
「悠仁くん…私も悠仁くんのこと好き。ずっと言いたかった。悠仁くんのそばにいたい…」
悠仁は夢を強く抱きしめた。
「夢、それホントだな、本当に本当だな」
うん、うん、と夢は抱きしめられたままうなずいた。
抱きしめていた手を離すと悠仁は涙目を浮かべていた。
「悠仁くん?泣いてるの?」
「ぐっ……目にゴミが入った」
手を繋いで、二人は船を降りて行くと辺りがぱあっと明るくなる。夜の花火が上がった。
「この時期に花火見れるとおもわなかったなぁすげぇ」
「綺麗だね…わぁ」
悠仁は夢を引き寄せ肩をぎゅっと抱いた。夢も悠仁の肩にそっと頭を預ける。
「悠仁くん、お土産買ってこうよ」
「そうだな、五条先生と…伊地知さんと…ナナミンなにが好きかな」
「私家入先生に買いたいな」
「あ、その前になんか二人の思い出になるもの買ってこうぜ」
「うん」
二人は食器売り場に行くと毎日使うおそろいのマグカップにお茶碗と箸を購入した。
「毎日一緒に使えるからいいね」
ニコニコと笑う夢を悠仁は直視できない。
大量のお土産を抱えて寮に帰宅すると0時を回っていた。
「悠仁くん、門限とかあまり気にしてなかったけどそもそも門限とかあるのかな」
「五条先生のことだから言い忘れてそう…」
忍び足で部屋の廊下までなんとかたどり着いた。
「大丈夫…みたいだな」
夢は自分の部屋のドアを開けて、お土産袋を降ろすと悠仁が上がってドアを閉める。
夢、と優しく名前を呼び、抱きしめた。
「今日めちゃめちゃ楽しかった。今度は二人で行こうな」
「うん、二人でね」
おやすみ、というと悠仁は手を振り自分の部屋へと帰って行った。
一方、野薔薇と恵は、タクシーを使って高専まで飛ばしていた。
「すまん伏黒。本当に申し訳ない」
「お前な、いくら入園は電子チケットだからって財布忘れるか普通?よく電子マネーだけで午前中のりきったな。ぎりぎりまでいたら電車満員だし終電ないし、寮の門閉められてたらどうすんだよ」
「伏黒本当に申し訳ない…帰ったら土産代、タクシー代、上乗せでお返しします」
「…別にそこまでしなくても それよりあの2人うまくいったかな」
「明日夢ちゃんに真っ先に聞きにいく!」
「俺は虎杖さぐってみる」