【1】新しいスタート
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別室で野薔薇の看病をしていると慌ただしい音が治療室へ向かう廊下から聞こえてくる。
きっと恵くんと悠仁くんだ、と思い夢は野薔薇のいる別室を離れた。
「ねえ、伊地知。特級相手になんで一年を向かわすかね」
「いやそれは…」
「どうせ宿儺の器である悠仁を殺す口実にでもしたんだろ。……上の連中まとめて殺す か」
「それくらいにしておけ、伊地知のせいでもないだろ」
五条、伊地知、家入の声が廊下まで聞こえる。やっぱり帰ってきたんだと夢が重いドアをゆっくり開けた。
「これが宿儺の器か」
家入がバサッと白い布をめくるとそこには変わり果てた姿の悠仁がそこにあった。
「え…?ゆ、悠仁…くん…?」
五条と家入がまずい、という顔をするとすぐさま五条が夢に駆け寄る。
「夢ちゃん、ちょっと廊下出よう」
「五条先生、悠仁くんでしょ?なにがあったんですか??いやだ、離して」
五条の制止を振り切り夢は悠仁へと駆け寄る。
「夢、落ち着いて」
家入の言うことも耳に入らず夢が涙をためて悠仁の頬を両手で包む。
手から伝わる悠仁の顔は冷たくなっていた。目と口はきゅっと閉じている。傷だらけの体、胸には大きな傷がある。
「うそ、うそ、うそでしょ!?悠仁くん!?ねえいやだ、起きて!悠仁くん!!」
夢はわんわんと泣きはじめると五条が夢の腰をつかみ離させた。
「夢ちゃん、落ち着いて」
「いや!先生離して!悠仁くん!!」
泣きわめく夢を抱えて廊下へと出て行くと治療を終えた恵が歩いてきた。
「恵、夢ちゃん頼む」
声にならない音をあげ涙を流す夢を見て、あの状態を見てしまったのか、と恵が夢を強く抱きしめた。
野薔薇のいる部屋に戻ると、野薔薇は体を起こし、入ってくる恵と夢を待ち構えた。
恵から悠仁の話を聞いていた野薔薇も目に涙を浮かべている。
取り乱す夢を見て、野薔薇は涙をこらえながら夢を抱きしめて落ち着かせるように何度も背中をさすった。
しばらくして、泣きつかれたのか野薔薇と同じベッドで夢は眠ってしまった。
恵が隣のベッドから布団を持ってきて夢にかけた。
「虎杖…こんな可愛い子泣かせて…許さないんだから」
「…釘崎、あいつ俺に最後なんて言ったと思う。夢のこと頼むって言ったんだぞ?」
「最後まで大馬鹿野郎ね。お互い、あんなにいい雰囲気だったじゃない。でもこうなった今は夢にとっては友達同士のこの関係でよかったのかな……」
恵が野薔薇を見ると夢を抱えたまま眠っていた。
恵も二人の隣に椅子を置き、座ると目を閉じる。
きっと恵くんと悠仁くんだ、と思い夢は野薔薇のいる別室を離れた。
「ねえ、伊地知。特級相手になんで一年を向かわすかね」
「いやそれは…」
「どうせ宿儺の器である悠仁を殺す口実にでもしたんだろ。……上の連中まとめて
「それくらいにしておけ、伊地知のせいでもないだろ」
五条、伊地知、家入の声が廊下まで聞こえる。やっぱり帰ってきたんだと夢が重いドアをゆっくり開けた。
「これが宿儺の器か」
家入がバサッと白い布をめくるとそこには変わり果てた姿の悠仁がそこにあった。
「え…?ゆ、悠仁…くん…?」
五条と家入がまずい、という顔をするとすぐさま五条が夢に駆け寄る。
「夢ちゃん、ちょっと廊下出よう」
「五条先生、悠仁くんでしょ?なにがあったんですか??いやだ、離して」
五条の制止を振り切り夢は悠仁へと駆け寄る。
「夢、落ち着いて」
家入の言うことも耳に入らず夢が涙をためて悠仁の頬を両手で包む。
手から伝わる悠仁の顔は冷たくなっていた。目と口はきゅっと閉じている。傷だらけの体、胸には大きな傷がある。
「うそ、うそ、うそでしょ!?悠仁くん!?ねえいやだ、起きて!悠仁くん!!」
夢はわんわんと泣きはじめると五条が夢の腰をつかみ離させた。
「夢ちゃん、落ち着いて」
「いや!先生離して!悠仁くん!!」
泣きわめく夢を抱えて廊下へと出て行くと治療を終えた恵が歩いてきた。
「恵、夢ちゃん頼む」
声にならない音をあげ涙を流す夢を見て、あの状態を見てしまったのか、と恵が夢を強く抱きしめた。
野薔薇のいる部屋に戻ると、野薔薇は体を起こし、入ってくる恵と夢を待ち構えた。
恵から悠仁の話を聞いていた野薔薇も目に涙を浮かべている。
取り乱す夢を見て、野薔薇は涙をこらえながら夢を抱きしめて落ち着かせるように何度も背中をさすった。
しばらくして、泣きつかれたのか野薔薇と同じベッドで夢は眠ってしまった。
恵が隣のベッドから布団を持ってきて夢にかけた。
「虎杖…こんな可愛い子泣かせて…許さないんだから」
「…釘崎、あいつ俺に最後なんて言ったと思う。夢のこと頼むって言ったんだぞ?」
「最後まで大馬鹿野郎ね。お互い、あんなにいい雰囲気だったじゃない。でもこうなった今は夢にとっては友達同士のこの関係でよかったのかな……」
恵が野薔薇を見ると夢を抱えたまま眠っていた。
恵も二人の隣に椅子を置き、座ると目を閉じる。