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「緊急事態?」
五条がいない教室に1年が集められていた。
任務には出向かない夢もいつも内容だけは把握しておくため伊地知の話に耳を傾けた。
「なんでそんな特級クラスと私たちが?」
「あくまで生存者の確認と救出が目的です。決して戦ってはいけません」
「では夢さんを除いて現地に向かいましょう」
夢は駐車場まで見送りに行った。
「みんな気を付けてね」
夢が声をかけると悠仁は窓から身を乗り出し、いってきまーすと大きな声で夢へ手を振ると伊地知の運転する車が学校を出て行った。
今までとなんだか違う任務内容だな…と思う夢の予感は悪い方向へと的中することになった。
悠仁達は目的地の少年院にたどり着いた。
伊地知の注意を再度受け、三人は中へと入って行く。
釘崎の行方がまずわからなくなり、恵と悠仁は特級を相手にする異例な体制となっていた。
戦うな言われていたが、とてもそんな状況ではない。
「伏黒、釘崎探してここからでろ」
「は!?」
「お前らが出たらなにか合図をくれ、そしたら宿儺に変わって俺がどうにかする」
「できるわけないだろ!!」
「頼む伏黒」
恵が釘崎を見つけ出し、なんとか外へとたどり着く間に建物の中で悠仁は片手を失い、もう片方の指もボロボロになっていた。
もう限界か、と思ったところで恵の術式の玉犬の声が届いた。
「虎杖…頼んだぞ」
恵は怪我を覆った野薔薇を伊地知が待つ車に乗せた。
「釘崎、夢に会ったら…」
「大丈夫よ、夢ちゃんにはなんも問題ないって言っとく。虎杖のこと頼んだ」
恵が車を見届けしばらくすると正得領域が閉じ、特級が死んだことを恵は察知した。
「 小僧は戻らんぞ 」
宿儺と入れ替わったままの悠仁がいつの間にか恵の隣に立っていた。
恵の心臓が跳ね上がる。
悠仁でなかったらこの手で宿儺をどうにかしないとでも殺したら虎杖が…と恵は焦りだす。
「 どうした、今は機嫌がいい。少し話そう 」
「 小僧なんの縛りも無しに入れ替わったからな 戻るのにてこずっているようだ そうとなれば 」
宿儺は胸に思いっきり手を入れ、心臓を取り出した。
「 俺はこんなものはなくても生きられる だが小僧はどうだ 入れ替われたとしても死だけがまっている 」
治療室で夢はじっと待っていると家入が入ってきた。
「釘崎が運ばれてきた。夢、前言ったことを覚えているな」
家入が夢をまっすぐと見つめる。
「身内に何があっても、目の前の治療に専念する…」
家入が合図をするとストレッチャーで野薔薇が運ばれてきた。
「野薔薇ちゃん、大丈夫だよ」
家入が治療にあたり夢は隣で助手を務める。
苦しそうにする野薔薇の手を夢は優しく包み込んだ。
「はぁ、はぁ、苦し……」
あんま喋るな釘崎、というと家入が夢に包帯を渡し、夢は丁寧に野薔薇の傷に巻いていく。
「野薔薇ちゃん…悠仁くんと恵くんは…」
野薔薇はニコッと笑うのが精一杯で眠ってしまった。
夢はその時、何かがぷつっと胸の中で切れたような気がした。
「悠仁…くん…?」
恵はまだ宿儺を相手になんとか戦っていたが、器である悠仁にも限界がきていた。
最後まで…と思い構えると、悠仁が入れ替わり戻ってきたのだ。
「虎杖、お前を助けたのはただ善人のお前が死ぬのが見たくなかった。ただそれだけだ」
「伏黒、お前頭いいもんな。色々…考えてるんだろうと思ってる…。お前も間違ってないし、俺の考えも間違ってるとは思わない」
悠仁がふらふらとよろめく。
「伏黒、釘崎長生きしろよ…五条先生は大丈夫か…夢を…夢のこと、頼むな…」
恵の前で悠仁は倒れ、動くことはなかった。
五条がいない教室に1年が集められていた。
任務には出向かない夢もいつも内容だけは把握しておくため伊地知の話に耳を傾けた。
「なんでそんな特級クラスと私たちが?」
「あくまで生存者の確認と救出が目的です。決して戦ってはいけません」
「では夢さんを除いて現地に向かいましょう」
夢は駐車場まで見送りに行った。
「みんな気を付けてね」
夢が声をかけると悠仁は窓から身を乗り出し、いってきまーすと大きな声で夢へ手を振ると伊地知の運転する車が学校を出て行った。
今までとなんだか違う任務内容だな…と思う夢の予感は悪い方向へと的中することになった。
悠仁達は目的地の少年院にたどり着いた。
伊地知の注意を再度受け、三人は中へと入って行く。
釘崎の行方がまずわからなくなり、恵と悠仁は特級を相手にする異例な体制となっていた。
戦うな言われていたが、とてもそんな状況ではない。
「伏黒、釘崎探してここからでろ」
「は!?」
「お前らが出たらなにか合図をくれ、そしたら宿儺に変わって俺がどうにかする」
「できるわけないだろ!!」
「頼む伏黒」
恵が釘崎を見つけ出し、なんとか外へとたどり着く間に建物の中で悠仁は片手を失い、もう片方の指もボロボロになっていた。
もう限界か、と思ったところで恵の術式の玉犬の声が届いた。
「虎杖…頼んだぞ」
恵は怪我を覆った野薔薇を伊地知が待つ車に乗せた。
「釘崎、夢に会ったら…」
「大丈夫よ、夢ちゃんにはなんも問題ないって言っとく。虎杖のこと頼んだ」
恵が車を見届けしばらくすると正得領域が閉じ、特級が死んだことを恵は察知した。
「 小僧は戻らんぞ 」
宿儺と入れ替わったままの悠仁がいつの間にか恵の隣に立っていた。
恵の心臓が跳ね上がる。
悠仁でなかったらこの手で宿儺をどうにかしないとでも殺したら虎杖が…と恵は焦りだす。
「 どうした、今は機嫌がいい。少し話そう 」
「 小僧なんの縛りも無しに入れ替わったからな 戻るのにてこずっているようだ そうとなれば 」
宿儺は胸に思いっきり手を入れ、心臓を取り出した。
「 俺はこんなものはなくても生きられる だが小僧はどうだ 入れ替われたとしても死だけがまっている 」
治療室で夢はじっと待っていると家入が入ってきた。
「釘崎が運ばれてきた。夢、前言ったことを覚えているな」
家入が夢をまっすぐと見つめる。
「身内に何があっても、目の前の治療に専念する…」
家入が合図をするとストレッチャーで野薔薇が運ばれてきた。
「野薔薇ちゃん、大丈夫だよ」
家入が治療にあたり夢は隣で助手を務める。
苦しそうにする野薔薇の手を夢は優しく包み込んだ。
「はぁ、はぁ、苦し……」
あんま喋るな釘崎、というと家入が夢に包帯を渡し、夢は丁寧に野薔薇の傷に巻いていく。
「野薔薇ちゃん…悠仁くんと恵くんは…」
野薔薇はニコッと笑うのが精一杯で眠ってしまった。
夢はその時、何かがぷつっと胸の中で切れたような気がした。
「悠仁…くん…?」
恵はまだ宿儺を相手になんとか戦っていたが、器である悠仁にも限界がきていた。
最後まで…と思い構えると、悠仁が入れ替わり戻ってきたのだ。
「虎杖、お前を助けたのはただ善人のお前が死ぬのが見たくなかった。ただそれだけだ」
「伏黒、お前頭いいもんな。色々…考えてるんだろうと思ってる…。お前も間違ってないし、俺の考えも間違ってるとは思わない」
悠仁がふらふらとよろめく。
「伏黒、釘崎長生きしろよ…五条先生は大丈夫か…夢を…夢のこと、頼むな…」
恵の前で悠仁は倒れ、動くことはなかった。