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翌朝、は約束の時間に悠仁の部屋へとやってきた。

小さくノックすると悠仁が小声でおはよう、と言って向かい入れてくれた。

「昨日米10キロ抱えて帰ってきたからいい運動になったわ」

「え!10キロ?」

お米を担いで帰ってくる予想が的中していた。

「あとなんか色々、でもなんとかなるもんだな」

悠仁はニコニコと味噌汁を作っていた。

嫌いなものある?」

「ううん、ないよ。悠仁くんは?」

ないよーなんでも食う!というとテーブルに味噌汁を運んできた。

は持ってきたお箸と昨日の煮物をテーブルに置くと悠仁は茶碗にもりもりと漫画の一コマのようにご飯とつぎ始めた。

「ゆ、悠仁くん、私その十分の一とかでいいかな…」

悠仁はの茶碗にこれくらい?え、もっと減らす!?と驚きながら少しもられたご飯をに渡した。

「女の子ってそんなもんでいいんだな、じゃいただきます!」

もいただきますというと悠仁は凄いスピードで食べていく。綺麗な食べ方ではあったがあっという間に山盛りのごはんはなくなり、おかわりしている。

「悠仁くんってすごい食べるんだね…」

「この後走って自主トレして動き回るから食っておかないと動けなくなんだよね」

それで太らないのか、とは羨ましそうにゆっくり自分のごはんを食べた。

「卵焼き…悠仁くん作ったの?すごい綺麗に焼けてるし、美味しいし」

「卵焼きは任せろ!いつも生卵だけどと食べるなら焼いた方がいいかなと思って。の作った煮物最高マジでうまい」

よかったとは微笑む。これから実戦で三人と過ごす時間が減るかなと思っていたは悠仁と朝食を食べることがとてもうれしかった。








翌日も、その次の日も、悠仁との朝食の時間はどちらかの部屋で食べる習慣になっていた。

悠仁はいつもの作ったものをおいしい、おいしいと言ってくれて、洗い物を一緒にしてから帰っていく。任務に参加できないはこの時間に悠仁から任務のことや野薔薇や恵の話を聞いていた。
話しも興味深かったが悠仁が身振り手振り一生懸命話す姿がはなにより好きだった。

悠仁がの部屋からトレーニングへと向かうときは必ずいってらっしゃい、といってきますを言う。が悠仁の部屋から出るときはいつも笑顔で手を振り、また明日なと声をかけてくれる。は悠仁と過ごす朝の時間をとても幸せに思うようになった。


五条の授業は1年全員で受けていたが、その時を除き、悠仁、恵、野薔薇は任務へと向かいその間は家入のところで色々と学んでいた。

は報告書の整理をしていると家入が覗いてきた。

、最近ご機嫌ね」

「え!普通ですよ…」

「恋だな」

ボッと顔が赤くなるを見て家入はかわいい~とガムを食べ始めた。




今朝、の部屋で朝食を食べていたことを思い出していた。

、あのパンダどうしたんだ?』

『あれ小さいときおばあちゃんに上野の動物園に連れてってもらって買ってもらったパンダのぬいぐるみなの』

『へーパンダが好き、って言ってたもんな。なんでパンダなんだ?』

『かわいいのはもちろんなんだけど、やっぱりおばあちゃんとの思い出があるから』

『そっか。名前とかついてる?』

『パン太郎に名前はない…あ』

『パン太郎…お前パン太郎っていうのかー高い高いー』

『今の忘れて悠仁くん』

『ふふっ、秘密にしておく。そうだ、今度上野動物園いこうぜ、俺パンダみたことないから』




それはデートってことなのかと一日中考えていたら顔が緩むのが止まらない。


家入の呼びかけで現実に戻される。

これサイズ調節してもらったのとどいたから制服の上から着ておきな」

家入はに白衣を渡した。

「制服だと汚れると面倒でしょ。反転術式をもった呪術師は清潔感が大事!なーんてね」

は礼をいうと早速袖を通してみた。

「うん、清潔感と、セクシーさだね。…白衣はモ・テ・る・よ」

はガラスに映った自分の姿を見た。

「もうこんな時間、今日はそれ出してきてくれたら部屋戻っていいよーおつー虎杖に白衣好きか今度聞いておくよ」

「な、なんで悠仁くんの名前が出るんですか!家入先生ちょっと」

提出する書類をに持たせ家入はドアを閉めた。

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