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夢を育ててくれた祖母が亡くなりひっそりとお葬式が行われた。
まだ赤ん坊のころ両親が事故で亡くなり、それっきり祖母が母親代わりとして育ててきてくれていた。
祖母は長年地方の看護師として勤めてきていた。しかしそれだけではなく不思議な力を持っていた。
それに気づいたのは地元東京へ帰ったときのことだった。なぜか自分の周りが悲しみにあふれ、おどろおどろとした空気に包まれていた。自分がそのおどろおどろしたモノを追い払える力があったことに気づく。
そのおどろおどろとしたものが 呪い でそれを 祓える 力が自分にあると気づくのは少し後だった。
祖母は都内に戻った後、高校に勤務していたという話はしていたが、その仕事を辞め、家の隣に館のようなものを開業した。
その館は傍から見たら怪しい小屋のようなもので、特定の人がたまに訪れては大金を払い、機嫌よくして帰っていく…それぐらいしか夢は覚えていなかった。あれだけの大金を得ながらも、祖母は結婚し間もなく病で亡くなった祖父の平屋にずっとすんでいた。夢もそこで育てられた。
夢が物心つくころ、祖母はその館を閉業し、夢を育てた。
夢は都内の高校に勤務していたことは知っていたが、いくら探してもそのような学校は見つからなかった。
祖母の書類をまとめていると 夢へ とかかれた茶封筒の中に御札がはられた一通の手紙を見つけた。
夢は幼いころに、黙って館に入ったことを思い出した。このような御札が何枚も張り巡らされていたのだ。
怖くて逃げたのを今でも覚えている。
茶封筒の宛名は間違いなく祖母の字だ。
「おばあちゃんが書いた御札?」
生前この棚は日常の書類がはいっていたため夢もよく探し物をしていたが、書類の一番上にこのような手紙があったのは思い出せなかった。
誰かが置いたのか、現れたのか…。
夢は少し迷ったが、御札を丁寧に剥がし中の手紙を広げた。
何層にもたたまれた白い和紙がぱらぱらと夢の手から長々と落ちる。
中身は何も書いてない。
夢は不思議そうに裏表と確認するがどこも真っ白だ。
「なんでわざわざ白紙の手紙を?」
夢は不思議に思いながら手紙を元通りに畳むと、茶封筒にしまった。
剥がしたお札が消えていたのを気づかずに。
まだ赤ん坊のころ両親が事故で亡くなり、それっきり祖母が母親代わりとして育ててきてくれていた。
祖母は長年地方の看護師として勤めてきていた。しかしそれだけではなく不思議な力を持っていた。
それに気づいたのは地元東京へ帰ったときのことだった。なぜか自分の周りが悲しみにあふれ、おどろおどろとした空気に包まれていた。自分がそのおどろおどろしたモノを追い払える力があったことに気づく。
そのおどろおどろとしたものが 呪い でそれを 祓える 力が自分にあると気づくのは少し後だった。
祖母は都内に戻った後、高校に勤務していたという話はしていたが、その仕事を辞め、家の隣に館のようなものを開業した。
その館は傍から見たら怪しい小屋のようなもので、特定の人がたまに訪れては大金を払い、機嫌よくして帰っていく…それぐらいしか夢は覚えていなかった。あれだけの大金を得ながらも、祖母は結婚し間もなく病で亡くなった祖父の平屋にずっとすんでいた。夢もそこで育てられた。
夢が物心つくころ、祖母はその館を閉業し、夢を育てた。
夢は都内の高校に勤務していたことは知っていたが、いくら探してもそのような学校は見つからなかった。
祖母の書類をまとめていると 夢へ とかかれた茶封筒の中に御札がはられた一通の手紙を見つけた。
夢は幼いころに、黙って館に入ったことを思い出した。このような御札が何枚も張り巡らされていたのだ。
怖くて逃げたのを今でも覚えている。
茶封筒の宛名は間違いなく祖母の字だ。
「おばあちゃんが書いた御札?」
生前この棚は日常の書類がはいっていたため夢もよく探し物をしていたが、書類の一番上にこのような手紙があったのは思い出せなかった。
誰かが置いたのか、現れたのか…。
夢は少し迷ったが、御札を丁寧に剥がし中の手紙を広げた。
何層にもたたまれた白い和紙がぱらぱらと夢の手から長々と落ちる。
中身は何も書いてない。
夢は不思議そうに裏表と確認するがどこも真っ白だ。
「なんでわざわざ白紙の手紙を?」
夢は不思議に思いながら手紙を元通りに畳むと、茶封筒にしまった。
剥がしたお札が消えていたのを気づかずに。
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