22.Sweet seduction
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フォーラはもういっぱいいっぱいだったのだが、致し方なく恐る恐る自ら両手を退けた。とはいえやはり羞恥心が勝っていたせいで、露わになった彼女の口元は唇を中に入れ混んだような真一文字になっていた。
「フォーラ」
ドラコが相変わらず熱っぽくも艶っぽくもあるその顔をフォーラの方に近づけた。それは彼の呼吸が少々荒いのを彼自ら抑え込んでいるのが分かる程だった。
「お願いだから、少しでいいから口を開けてくれ」
ドラコがそのように何とか落ち着きを保った声色で囁いた。フォーラは治まらない動悸やこの状況に少々パニックになりつつも抗っていたのだが、とうとう彼のお願いを聞き入れたい気持ちが勝ってしまった。そのため彼女はおずおずと唇の力を緩めたのだった。
それを合図にドラコは再びフォーラの口を何度か柔らかく塞いだ。そしてその内おもむろに彼の舌がそっと彼女の下唇をなぞった。その動きに反応して彼女は思わずくぐもった声を漏らしていた。
「んう」
ドラコに何度か同じところをなぞられて、フォーラはいつもと異なる唇の生暖かさを感じ、背筋はぞくぞくした。彼の舌がフォーラの上唇に移る頃には、彼女はどうやって息をしていたのか分からなくなる程だった。その緊張を兎に角何処かへ逃がそうと、彼女はドラコの背中側のシャツをギュッと握った。
しかしとうとう耐えられなくなったフォーラは、鼻呼吸を殆ど忘れていたため何とか酸素を吸おうとしてパッとドラコから口を離した。
「はあ、ドラコ。も、もう十分―――」
フォーラはドラコの表情を改めて視界に入れたその時、先程まで言いかけていた抗議の言葉が霧散してしまった。何せドラコがこちらを見る目は高揚して据わっていて、彼の口元は随分潤っていて……高ぶりを抑えきれていないその表情が色っぽく思えて仕方がなかったのだ。ドラコはじっと彼女を見つめたまま、生唾を呑んでその喉を小さくコクリと鳴らした。
フォーラはこれまでこんな雰囲気のドラコを見たことがないように思った。見ているだけで後ろめたい気持ちになって心臓が煩くなるような―――先程からもうとっくに心臓は煩くはあるのだが―――、身体の中の至るところが甘くきゅうっと柔く締め付けられるような、もっと自分をその目で見て欲しいと思ってしまうような……そんな様子だった。
ドラコの少しだけ荒い吐息に呼応するようにしてフォーラの心臓は強く脈打っていた。そして彼が彼女を求めて再び顔を近づけて来る中、彼女も自分の鼓動に煽られるがまま彼の方へゆっくりと唇を近づけた。
「ドラコ……」
フォーラが名前を囁いたそのすぐ後で、ドラコは心臓が燃えるような感覚と共にグッと彼女に自分の唇を押し付けた。今度は彼の舌が彼女に触れることは無かったが、彼によって随分湿り気を帯びた互いの唇は、先程とはまた異なるキスを交わしていた。
互いに互いの唇を喰む度にぬるぬると滑り良い感覚がしたし、その度に吐息の音や、唇が離れてはくっ付く音が僅かに響いた。そうしてその内にフォーラの頭の中は段々と沸騰するような、くらくらするような感覚になっていった。そしてその朦朧としかけている頭に何とか酸素を送ろうと、彼女は度々息継ぎをした。
「はあ、んむ」
その場の雰囲気に煽られているのは勿論フォーラだけではなかった。ドラコはフォーラの甘い吐息が聞こえる度、自制心が削り取られていくようだった。本当はもっと深いキスを交わしたい。そのような経験など全くないが、それでもそういった欲が沸々と湧いてくる。だが先程彼女が唇を舐められるのを一度は抵抗していたことを思うと、今以上に無理をさせたくはなかった。
ドラコはあまり回らない頭で、何とかその欲に対してだけは抗うことができていた。しかしキスを重ねるほどに、フォーラをきつく抱き締めたいという衝動にだけは逆らうことができなくなっていった。二人の身体は相変わらず触れるか触れないかの距離を保っていた。
「ん……」
ドラコが次にフォーラの唇を喰みつつ色っぽい吐息を漏らした時、フォーラは自身の下腹部が甘く締め付けられる感覚にビクリと腰を揺らした。ドラコは彼女のその反応に心臓が爆発しそうな程苦しくなって、思わずそれを抑え込むように彼女の身体をぎゅっと抱き締めてしまっていた。
フォーラはドラコと身体がグッと密着すると共に、彼の心臓の音や熱、男性らしい体つきも改めて強く感じ取って余計に呼吸が浅くなった。彼女も縋りつくように彼の腰のあたりに手を廻し直すと、二人の身体は余計にその熱を感じた。
「フォーラ」
ドラコが相変わらず熱っぽくも艶っぽくもあるその顔をフォーラの方に近づけた。それは彼の呼吸が少々荒いのを彼自ら抑え込んでいるのが分かる程だった。
「お願いだから、少しでいいから口を開けてくれ」
ドラコがそのように何とか落ち着きを保った声色で囁いた。フォーラは治まらない動悸やこの状況に少々パニックになりつつも抗っていたのだが、とうとう彼のお願いを聞き入れたい気持ちが勝ってしまった。そのため彼女はおずおずと唇の力を緩めたのだった。
それを合図にドラコは再びフォーラの口を何度か柔らかく塞いだ。そしてその内おもむろに彼の舌がそっと彼女の下唇をなぞった。その動きに反応して彼女は思わずくぐもった声を漏らしていた。
「んう」
ドラコに何度か同じところをなぞられて、フォーラはいつもと異なる唇の生暖かさを感じ、背筋はぞくぞくした。彼の舌がフォーラの上唇に移る頃には、彼女はどうやって息をしていたのか分からなくなる程だった。その緊張を兎に角何処かへ逃がそうと、彼女はドラコの背中側のシャツをギュッと握った。
しかしとうとう耐えられなくなったフォーラは、鼻呼吸を殆ど忘れていたため何とか酸素を吸おうとしてパッとドラコから口を離した。
「はあ、ドラコ。も、もう十分―――」
フォーラはドラコの表情を改めて視界に入れたその時、先程まで言いかけていた抗議の言葉が霧散してしまった。何せドラコがこちらを見る目は高揚して据わっていて、彼の口元は随分潤っていて……高ぶりを抑えきれていないその表情が色っぽく思えて仕方がなかったのだ。ドラコはじっと彼女を見つめたまま、生唾を呑んでその喉を小さくコクリと鳴らした。
フォーラはこれまでこんな雰囲気のドラコを見たことがないように思った。見ているだけで後ろめたい気持ちになって心臓が煩くなるような―――先程からもうとっくに心臓は煩くはあるのだが―――、身体の中の至るところが甘くきゅうっと柔く締め付けられるような、もっと自分をその目で見て欲しいと思ってしまうような……そんな様子だった。
ドラコの少しだけ荒い吐息に呼応するようにしてフォーラの心臓は強く脈打っていた。そして彼が彼女を求めて再び顔を近づけて来る中、彼女も自分の鼓動に煽られるがまま彼の方へゆっくりと唇を近づけた。
「ドラコ……」
フォーラが名前を囁いたそのすぐ後で、ドラコは心臓が燃えるような感覚と共にグッと彼女に自分の唇を押し付けた。今度は彼の舌が彼女に触れることは無かったが、彼によって随分湿り気を帯びた互いの唇は、先程とはまた異なるキスを交わしていた。
互いに互いの唇を喰む度にぬるぬると滑り良い感覚がしたし、その度に吐息の音や、唇が離れてはくっ付く音が僅かに響いた。そうしてその内にフォーラの頭の中は段々と沸騰するような、くらくらするような感覚になっていった。そしてその朦朧としかけている頭に何とか酸素を送ろうと、彼女は度々息継ぎをした。
「はあ、んむ」
その場の雰囲気に煽られているのは勿論フォーラだけではなかった。ドラコはフォーラの甘い吐息が聞こえる度、自制心が削り取られていくようだった。本当はもっと深いキスを交わしたい。そのような経験など全くないが、それでもそういった欲が沸々と湧いてくる。だが先程彼女が唇を舐められるのを一度は抵抗していたことを思うと、今以上に無理をさせたくはなかった。
ドラコはあまり回らない頭で、何とかその欲に対してだけは抗うことができていた。しかしキスを重ねるほどに、フォーラをきつく抱き締めたいという衝動にだけは逆らうことができなくなっていった。二人の身体は相変わらず触れるか触れないかの距離を保っていた。
「ん……」
ドラコが次にフォーラの唇を喰みつつ色っぽい吐息を漏らした時、フォーラは自身の下腹部が甘く締め付けられる感覚にビクリと腰を揺らした。ドラコは彼女のその反応に心臓が爆発しそうな程苦しくなって、思わずそれを抑え込むように彼女の身体をぎゅっと抱き締めてしまっていた。
フォーラはドラコと身体がグッと密着すると共に、彼の心臓の音や熱、男性らしい体つきも改めて強く感じ取って余計に呼吸が浅くなった。彼女も縋りつくように彼の腰のあたりに手を廻し直すと、二人の身体は余計にその熱を感じた。