Are you ready?(ガイア)
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準備後、休憩所で合流し、約束通り二人でエンジェルズシェアに入店した。店内は人も多くにぎやかだ。今日はいつものカウンターが埋まっており、2階のテーブル席に案内される。席につくなり、ウエイターに早速蒲公英酒を二人分注文する。ウエイターは慣れた手つきですぐに蒲公英酒を運んできてくれた。
「今日はおつかれさまでした!」
「ああ、乾杯」
「・・・・・・ぷはぁ〜っ!」
今日疲れ切った身体に蒲公英酒のおいしさがしみて、ついつい声が出た。何回も飲んでいるはずのお酒なのに、今日は異様においしい。背中を椅子の背もたれにあずける。ゆるみ切った私を見てガイアは笑う。
団服とは違う、お互いラフな格好だ。ガイアはベージュ色で襟付きのブラウスを着ている。
美味しいお酒とおいしい料理を食べながら、「スライムの速さが異常だった」だの「あの場でアビスの魔術師が出てきたら更に面倒だった」だの今日の反省をしながら、楽しい時を過ごした。
蒲公英酒からワインに変えて、お互い結構飲んだ頃、ふと風龍廃墟でのある場面が一瞬で脳裏に蘇った。
守ってもらった広い背中。至近距離で見た彼の睫毛。咄嗟に飛びついたときの体温。
空のワイングラスを意味もなく軽く揺らしながら、私は小さく息を吐いた。
「・・・・・・今日は、本当に助かったよ。ガイアって、優しいし・・・・・・頼りになるよね」
少し声が震えている。だが、出ている声色は柔らかだった。
ガイアは頬杖をついたまま、目を細めてこちらを見つめてくる。いつもの笑みの中に、今日は何か違うものが混じっている気がした。
「俺の良さに、ようやく気づいたか?」
その言葉が、胸の奥を突いた。
ロサリアの言葉、ガイアのこれまでの行動、全部が一気に溢れてくる。友人だと思っていた気持ちが、いつからか違う感情に変わっていた。
・・・気づいたら、止まらない。私はグラスに目線をやりながら、ぽつりぽつりと話し始めた。
「・・・・・・最近、自覚したばかりなんだけど」
声が震える。喉がからからだ。
「私、ガイアのこと・・・・・・気になってる」
言った瞬間、顔が一気に熱くなった。耳の先まで真っ赤になっているのが、自分でもはっきりわかる。気持ちを落ち着かせようと、慌ててワインに口をつけようとしたが、そうだった。もうグラスは空だ。
数秒の沈黙。
私の告白にガイアは目を少し見開いた後、ゆっくりと口元を押さえて笑い出した。
低く、嬉しそうに、まるでそう言われることをずっと待っていたかのように見える。これは私がうぬぼれているのだろうか。
「・・・・・・ハハ。上々だな」
彼はゆっくり身を乗り出し、グラスを持っていない方の私の右手をそっと掴んだ。彼の大きな手が、触れると、熱い。
「ようやく、友だちのフェーズはおしまいだな」
「え・・・・・・?」
「鈍感なお前のために、単刀直入に言おう。お前が好きだってことだよ、花」
真っ直ぐすぎる言葉に、頭が真っ白になった。ロサリアに”気があるのかも”と言われたのと、本人に面と向かって言われるのは、わけが違う。
握られた手が熱い。指先が彼の指に絡めとられる。風龍廃墟で握ったあの時とは、握り方が、何か違うように思われた。
「はあ・・・・・・ここまで鈍感だとは思わなかったぜ」
やれやれと肩をすくめる仕草さえ、今日は色っぽく見える。
私はもう片方の手で自分の頰を押さえながら、掠れた声で答えた。
「・・・ち、ちなみにいつ頃から・・?」
「いつだったかなあ、ずいぶん前のことで忘れちまったよ。・・そう聞いてくるってことは本当に自覚がなかったんだな?」
「ごめんなさい・・」
つい申し訳なく感じて、彼から手を放そうとするが、彼はそれを察したのか手に力を入れる。逃がさないつもりだ。私の両手を自分の手で包み込み、真正面から見つめてくる。
いつもの飄々とした彼はいない。
自然にガイアと目が合う。
その瞳から、逃げられない。
「これから俺はお前に『気がある』って言わせるまで、加減しないからな」
ガイアの声が一段低くなった。
「覚悟しておけよ?」
「・・・はい」
「今日はおつかれさまでした!」
「ああ、乾杯」
「・・・・・・ぷはぁ〜っ!」
今日疲れ切った身体に蒲公英酒のおいしさがしみて、ついつい声が出た。何回も飲んでいるはずのお酒なのに、今日は異様においしい。背中を椅子の背もたれにあずける。ゆるみ切った私を見てガイアは笑う。
団服とは違う、お互いラフな格好だ。ガイアはベージュ色で襟付きのブラウスを着ている。
美味しいお酒とおいしい料理を食べながら、「スライムの速さが異常だった」だの「あの場でアビスの魔術師が出てきたら更に面倒だった」だの今日の反省をしながら、楽しい時を過ごした。
蒲公英酒からワインに変えて、お互い結構飲んだ頃、ふと風龍廃墟でのある場面が一瞬で脳裏に蘇った。
守ってもらった広い背中。至近距離で見た彼の睫毛。咄嗟に飛びついたときの体温。
空のワイングラスを意味もなく軽く揺らしながら、私は小さく息を吐いた。
「・・・・・・今日は、本当に助かったよ。ガイアって、優しいし・・・・・・頼りになるよね」
少し声が震えている。だが、出ている声色は柔らかだった。
ガイアは頬杖をついたまま、目を細めてこちらを見つめてくる。いつもの笑みの中に、今日は何か違うものが混じっている気がした。
「俺の良さに、ようやく気づいたか?」
その言葉が、胸の奥を突いた。
ロサリアの言葉、ガイアのこれまでの行動、全部が一気に溢れてくる。友人だと思っていた気持ちが、いつからか違う感情に変わっていた。
・・・気づいたら、止まらない。私はグラスに目線をやりながら、ぽつりぽつりと話し始めた。
「・・・・・・最近、自覚したばかりなんだけど」
声が震える。喉がからからだ。
「私、ガイアのこと・・・・・・気になってる」
言った瞬間、顔が一気に熱くなった。耳の先まで真っ赤になっているのが、自分でもはっきりわかる。気持ちを落ち着かせようと、慌ててワインに口をつけようとしたが、そうだった。もうグラスは空だ。
数秒の沈黙。
私の告白にガイアは目を少し見開いた後、ゆっくりと口元を押さえて笑い出した。
低く、嬉しそうに、まるでそう言われることをずっと待っていたかのように見える。これは私がうぬぼれているのだろうか。
「・・・・・・ハハ。上々だな」
彼はゆっくり身を乗り出し、グラスを持っていない方の私の右手をそっと掴んだ。彼の大きな手が、触れると、熱い。
「ようやく、友だちのフェーズはおしまいだな」
「え・・・・・・?」
「鈍感なお前のために、単刀直入に言おう。お前が好きだってことだよ、花」
真っ直ぐすぎる言葉に、頭が真っ白になった。ロサリアに”気があるのかも”と言われたのと、本人に面と向かって言われるのは、わけが違う。
握られた手が熱い。指先が彼の指に絡めとられる。風龍廃墟で握ったあの時とは、握り方が、何か違うように思われた。
「はあ・・・・・・ここまで鈍感だとは思わなかったぜ」
やれやれと肩をすくめる仕草さえ、今日は色っぽく見える。
私はもう片方の手で自分の頰を押さえながら、掠れた声で答えた。
「・・・ち、ちなみにいつ頃から・・?」
「いつだったかなあ、ずいぶん前のことで忘れちまったよ。・・そう聞いてくるってことは本当に自覚がなかったんだな?」
「ごめんなさい・・」
つい申し訳なく感じて、彼から手を放そうとするが、彼はそれを察したのか手に力を入れる。逃がさないつもりだ。私の両手を自分の手で包み込み、真正面から見つめてくる。
いつもの飄々とした彼はいない。
自然にガイアと目が合う。
その瞳から、逃げられない。
「これから俺はお前に『気がある』って言わせるまで、加減しないからな」
ガイアの声が一段低くなった。
「覚悟しておけよ?」
「・・・はい」
Are you ready?
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