Are you ready?(ガイア)
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別の日の夜、また酒場でロサリアと会った。今日はガイアの姿は無い。詳しくは知らないが、まあ忙しいんだろう。
先日初めて記憶をロストしたこともあり、今日の飲酒量は控えめにしよう、と気を遣って飲んでいると、ロサリアに「珍しいこともあるものね」と言われた。
恥ずかしながら先日記憶がなくなりガイアに迷惑をかけた経緯を説明すると、初めは驚いた顔をしたものの、ロサリアはすぐに「へぇ」と楽し気に笑った。
「彼って、花にとびきり優しいわよね」
「そうなんだよ!!いいやつだよね~。週末の風龍廃墟の調査も推薦してくれたんだよ~」
先日の朝、ガイアに誘ってもらった調査先は風龍廃墟だった。これまでにも何度か調査に行ったこともあるし、その時は異常も無かったので、たぶん大丈夫だろう。神の目こそ無いものの、私もいっぱしの騎士なので、たとえ敵が出たとしても、対処出来る。
早く終わったらガイアと約束したお疲れ様会で先日のお詫びをしなきゃなぁ〜、と考えていると、ロサリアが「はあ」とため息をついた。
「花、あなたがとっても鈍感だから言うんだけど、彼、あなたに気があると思うのだけど」
「・・・え?」
一体全体どういった見立てでそんなことを言っているんだろと「まさかぁ〜」とヘラヘラ笑うと、「まあ、考えても見なさいよ」とロサリアは続けた。
「あなたと彼一緒にいる機会も多いし、たまたま一緒にいなくとも、なにかとお互いの話からお互いの名前が出ているわよ?」
言われてみれば、確かにそうかもしれない。けど、私だけでなくガイアもそうなんだ。なんだか少し意外でどきりとした。ただ・・・
「それはただ同じ騎士団所属だからでは・・?」
「あら、私が協会の人とそんなに仲良くしてるように見える?」
「いや、見えないけど・・・」
「そうでしょう?」
「それは友だちだからでは・・・?」と言うと、ロサリアはやさしい口調のまま、諭すようにこう言った。
「彼はあまり損得考えて動くタイプだから、自分に得のないことは行動しないはずよ。例えば、そうね。誰彼構わず雑用を手伝ったりとかは、一切しないわね」
ぎくり。先日の朝の場にいなかったはずの彼女がいかにも存在して私たちのやり取りを見ていたかのような話ぶりだ。確かにあれははじめ私も驚いたけど、いつも助けてくれるしなと、あまり考えずにいた。
でも、まさか、そんな・・・と頭をかかえて悩んでいると、「とにかく、これまでの彼の行動をよーく思い返してみることね」と肩を叩かれた。
ロサリアがバーテンダーに会計をお願いしているあいだ、私の頭は混乱していた。いや・・・確かに同じ騎士団員だからといっても、所属先は別であるのにほとんど一緒にいるし、調査のあっせんしてくれたり、紳士的に家まで送ってくれたり、雑用の手伝いをしてくれたり、ここ最近のことだけでも思い当たる節は多いけれど・・・。いや、最近に限った話ではなく、過去を振り返ってもガイアは常に私に良くしてれた。
記憶の中の彼を思い出すと、いつも得意げに笑っていて、私が困っているとすぐ助けてくれる。たしかにいい人だ。でもそれは友人として、だと思っていたのだが。
ロサリアと酒場で別れたあとも、悶々としながら帰宅した。化粧を落としたあと、すぐさまベッドにダイブする。
横になりながらロサリアに言われたことを反芻する。・・・そういえば、私が「友だち」というワードを使うと、彼はいつもと違う表情をしていたような。最近でいえば、早朝の雑用を手伝ってくれたときだ。確かに違和感は感じていた、が。その違和感が何なのかとは深く考えていなかった。
ロサリアは普段冗談を言う人でないのは十分理解できているが、確かに心当たりはあるかもと言う気持ちと、いやそんなはずではと、頭の中で二人の私が言い合いをしている・・・。
先日、二人きりで酒場にいた時に言われた、「隣にお前もいたなら、酒はなお旨い」というあの言葉が、今になって急に重みを持って蘇ってきた。あれは本当に冗談だったのか?いや、でもあいつはいつもあんな調子で・・・・・・。
ぐるぐるする頭が整理されることはなく、そのまま眠ってしまったようで、朝になっていた。
先日初めて記憶をロストしたこともあり、今日の飲酒量は控えめにしよう、と気を遣って飲んでいると、ロサリアに「珍しいこともあるものね」と言われた。
恥ずかしながら先日記憶がなくなりガイアに迷惑をかけた経緯を説明すると、初めは驚いた顔をしたものの、ロサリアはすぐに「へぇ」と楽し気に笑った。
「彼って、花にとびきり優しいわよね」
「そうなんだよ!!いいやつだよね~。週末の風龍廃墟の調査も推薦してくれたんだよ~」
先日の朝、ガイアに誘ってもらった調査先は風龍廃墟だった。これまでにも何度か調査に行ったこともあるし、その時は異常も無かったので、たぶん大丈夫だろう。神の目こそ無いものの、私もいっぱしの騎士なので、たとえ敵が出たとしても、対処出来る。
早く終わったらガイアと約束したお疲れ様会で先日のお詫びをしなきゃなぁ〜、と考えていると、ロサリアが「はあ」とため息をついた。
「花、あなたがとっても鈍感だから言うんだけど、彼、あなたに気があると思うのだけど」
「・・・え?」
一体全体どういった見立てでそんなことを言っているんだろと「まさかぁ〜」とヘラヘラ笑うと、「まあ、考えても見なさいよ」とロサリアは続けた。
「あなたと彼一緒にいる機会も多いし、たまたま一緒にいなくとも、なにかとお互いの話からお互いの名前が出ているわよ?」
言われてみれば、確かにそうかもしれない。けど、私だけでなくガイアもそうなんだ。なんだか少し意外でどきりとした。ただ・・・
「それはただ同じ騎士団所属だからでは・・?」
「あら、私が協会の人とそんなに仲良くしてるように見える?」
「いや、見えないけど・・・」
「そうでしょう?」
「それは友だちだからでは・・・?」と言うと、ロサリアはやさしい口調のまま、諭すようにこう言った。
「彼はあまり損得考えて動くタイプだから、自分に得のないことは行動しないはずよ。例えば、そうね。誰彼構わず雑用を手伝ったりとかは、一切しないわね」
ぎくり。先日の朝の場にいなかったはずの彼女がいかにも存在して私たちのやり取りを見ていたかのような話ぶりだ。確かにあれははじめ私も驚いたけど、いつも助けてくれるしなと、あまり考えずにいた。
でも、まさか、そんな・・・と頭をかかえて悩んでいると、「とにかく、これまでの彼の行動をよーく思い返してみることね」と肩を叩かれた。
ロサリアがバーテンダーに会計をお願いしているあいだ、私の頭は混乱していた。いや・・・確かに同じ騎士団員だからといっても、所属先は別であるのにほとんど一緒にいるし、調査のあっせんしてくれたり、紳士的に家まで送ってくれたり、雑用の手伝いをしてくれたり、ここ最近のことだけでも思い当たる節は多いけれど・・・。いや、最近に限った話ではなく、過去を振り返ってもガイアは常に私に良くしてれた。
記憶の中の彼を思い出すと、いつも得意げに笑っていて、私が困っているとすぐ助けてくれる。たしかにいい人だ。でもそれは友人として、だと思っていたのだが。
ロサリアと酒場で別れたあとも、悶々としながら帰宅した。化粧を落としたあと、すぐさまベッドにダイブする。
横になりながらロサリアに言われたことを反芻する。・・・そういえば、私が「友だち」というワードを使うと、彼はいつもと違う表情をしていたような。最近でいえば、早朝の雑用を手伝ってくれたときだ。確かに違和感は感じていた、が。その違和感が何なのかとは深く考えていなかった。
ロサリアは普段冗談を言う人でないのは十分理解できているが、確かに心当たりはあるかもと言う気持ちと、いやそんなはずではと、頭の中で二人の私が言い合いをしている・・・。
先日、二人きりで酒場にいた時に言われた、「隣にお前もいたなら、酒はなお旨い」というあの言葉が、今になって急に重みを持って蘇ってきた。あれは本当に冗談だったのか?いや、でもあいつはいつもあんな調子で・・・・・・。
ぐるぐるする頭が整理されることはなく、そのまま眠ってしまったようで、朝になっていた。