打ち上げ
名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
*
「ん…」
窓から差し混む光に目が覚める。
ズキズキと痛む頭を摩り起き上がる。
……昨日どうしたんだっけ。
打ち上げで石田さんと話して、盛り上がってお酒を飲みすぎてそれで───
あれ、どうやって帰ったんだっけ…?
途中から記憶がない、自分で帰ったのかな…と鞄の中を漁りスマホを取り出した。
同期の女の子からあの後大丈夫だった?と心配の連絡が入っていた。
迷惑かけちゃったな…とスクロールしていると最後の文を見て思わずスマホを落とした。
「いッ!!」
足にスマホが直撃して痛みが走る。
いや、それどころではない。
″昨日、〇〇ちゃんを送ったの石田さんだよ″
……なんということでしょう。
嘘だと言って欲しい。記憶を失うくらい酔っ払っていた私を石田さんが??
やばい、これは本当に土下座案件だ。石田さんに送らせるなんて誰がそんなことを…!!
頭を抱え、今日の現場で石田さんと被ることを思い出す。
あ〜〜!!昨日に戻りたい!!
むり…もうダメだ…………
仕事に向かう足取りが重い。
どう謝罪をすればいいか考えながら、
おぼつかない足でいそいそと準備を始めた。
───
……なんとか無事アフレコを終えた私はカバンを握りしめ、周りを見渡す。
──よし、人はいないな。
深呼吸をし、謝罪をするために帰ろうとする彼を呼び止めた。
「い、石田さん!」
ヘルメットを持った彼がピタリと立ち止まり、こちらへ振り返った。
「あ、あの、昨日の事で……」
「…うん」
「本当に申し訳ございませんでした…!!」
私は深々と頭を下げる。
じんわりと目元が熱くなり、カバンを握る手が震える。
……怖い。この人に嫌われたと思うと胸が締め付けられる。
すると頭の上からふっと笑う声が聞こえた。
ゆっくりと顔を上げると面白そうに笑う彼が目に入った。
「昨日のこと覚えてるの?」
「え、えっと…途中まで」
「君を家まで送ったことは覚えていないんだね」
「ヴッ……やっぱりそうだったんですね」
同期に聞いたと話すとなるほどねと返ってくる。
「いいよ、君を送るって言ったの僕だし」
「えっ…?」
「ねぇ、家に送ったあとのこと覚えてないの?」
「え、ええと…はい…すみません…」
「…ふーん」
「もっもしかして何かしましたか!?」
まずい、石田さんになにかやらかしたとなるとシャレにならない。
思い出せ自分…!!と頭をひねり考える。
……そういえば、
なにか玄関で、話したような
「そうだね、すきって言われたよ」
「……えっ」
「抱きつかれて押し倒されて、」
「えッッ」
「だいすきーって」
「ヴッ」
………なんとなく、思い出してきた
血の気が引くような感覚に襲われる。
「す、みませんでした…」
身体中が熱く火照り、背中に汗が伝う。
顔を合わせられず手で顔を覆った。
私はとんでもない事をやらかしてしまった。
酔っ払った勢いで告白してしまうなんて、
「…否定しないってことは本当なんだ」
「っ…」
顔を上げることが出来ず、
震える手で自分の手をぎゅと握りしめた。
時が止まったかのように、静かな時間が流れる。
ふぅと息を吐く音が聞こえ、体がピクリと揺れる。
「外でお酒は飲み過ぎないように」
「…え?」
ぽつりと呟いた彼は、呆気にとられる私に構わず話を続けた。
「告白されるならシラフの時がいいかな」
「あ…えっ」
「じゃあね、待ってるよ」
彼は淡々と背を向け、去っていく。私は唖然と立ち尽くしてしまう。
ど、どういうこと…?
………待ってる?告白を?それって───
「っ…あの!石田さん!」
「…なに?」
「こ、今度時間をください!その時にまた…」
彼はじっとこちらを見つめると小さく笑った。
「次、会った時ね」
彼の去っていく姿を眺めながら、ずるずるとしゃがみ込む。
心臓がドクドクと鳴り止まない。
考えれば考えるほど、頭の中は彼のことで埋め尽くされていた。
END
(石田くんが送るんだ)
(……緒方さん)
(送り狼にならないようにね)
(酔っ払いには手を出しませんよ)
(…ふ〜ん、)
(〇〇ちゃんは気づいてないだろうなぁ〜)
(石田くんが飲み会に参加したのも、前の席に座ったのも…)
(あの2人早くくっつかないかな〜〜)
「ん…」
窓から差し混む光に目が覚める。
ズキズキと痛む頭を摩り起き上がる。
……昨日どうしたんだっけ。
打ち上げで石田さんと話して、盛り上がってお酒を飲みすぎてそれで───
あれ、どうやって帰ったんだっけ…?
途中から記憶がない、自分で帰ったのかな…と鞄の中を漁りスマホを取り出した。
同期の女の子からあの後大丈夫だった?と心配の連絡が入っていた。
迷惑かけちゃったな…とスクロールしていると最後の文を見て思わずスマホを落とした。
「いッ!!」
足にスマホが直撃して痛みが走る。
いや、それどころではない。
″昨日、〇〇ちゃんを送ったの石田さんだよ″
……なんということでしょう。
嘘だと言って欲しい。記憶を失うくらい酔っ払っていた私を石田さんが??
やばい、これは本当に土下座案件だ。石田さんに送らせるなんて誰がそんなことを…!!
頭を抱え、今日の現場で石田さんと被ることを思い出す。
あ〜〜!!昨日に戻りたい!!
むり…もうダメだ…………
仕事に向かう足取りが重い。
どう謝罪をすればいいか考えながら、
おぼつかない足でいそいそと準備を始めた。
───
……なんとか無事アフレコを終えた私はカバンを握りしめ、周りを見渡す。
──よし、人はいないな。
深呼吸をし、謝罪をするために帰ろうとする彼を呼び止めた。
「い、石田さん!」
ヘルメットを持った彼がピタリと立ち止まり、こちらへ振り返った。
「あ、あの、昨日の事で……」
「…うん」
「本当に申し訳ございませんでした…!!」
私は深々と頭を下げる。
じんわりと目元が熱くなり、カバンを握る手が震える。
……怖い。この人に嫌われたと思うと胸が締め付けられる。
すると頭の上からふっと笑う声が聞こえた。
ゆっくりと顔を上げると面白そうに笑う彼が目に入った。
「昨日のこと覚えてるの?」
「え、えっと…途中まで」
「君を家まで送ったことは覚えていないんだね」
「ヴッ……やっぱりそうだったんですね」
同期に聞いたと話すとなるほどねと返ってくる。
「いいよ、君を送るって言ったの僕だし」
「えっ…?」
「ねぇ、家に送ったあとのこと覚えてないの?」
「え、ええと…はい…すみません…」
「…ふーん」
「もっもしかして何かしましたか!?」
まずい、石田さんになにかやらかしたとなるとシャレにならない。
思い出せ自分…!!と頭をひねり考える。
……そういえば、
なにか玄関で、話したような
「そうだね、すきって言われたよ」
「……えっ」
「抱きつかれて押し倒されて、」
「えッッ」
「だいすきーって」
「ヴッ」
………なんとなく、思い出してきた
血の気が引くような感覚に襲われる。
「す、みませんでした…」
身体中が熱く火照り、背中に汗が伝う。
顔を合わせられず手で顔を覆った。
私はとんでもない事をやらかしてしまった。
酔っ払った勢いで告白してしまうなんて、
「…否定しないってことは本当なんだ」
「っ…」
顔を上げることが出来ず、
震える手で自分の手をぎゅと握りしめた。
時が止まったかのように、静かな時間が流れる。
ふぅと息を吐く音が聞こえ、体がピクリと揺れる。
「外でお酒は飲み過ぎないように」
「…え?」
ぽつりと呟いた彼は、呆気にとられる私に構わず話を続けた。
「告白されるならシラフの時がいいかな」
「あ…えっ」
「じゃあね、待ってるよ」
彼は淡々と背を向け、去っていく。私は唖然と立ち尽くしてしまう。
ど、どういうこと…?
………待ってる?告白を?それって───
「っ…あの!石田さん!」
「…なに?」
「こ、今度時間をください!その時にまた…」
彼はじっとこちらを見つめると小さく笑った。
「次、会った時ね」
彼の去っていく姿を眺めながら、ずるずるとしゃがみ込む。
心臓がドクドクと鳴り止まない。
考えれば考えるほど、頭の中は彼のことで埋め尽くされていた。
END
(石田くんが送るんだ)
(……緒方さん)
(送り狼にならないようにね)
(酔っ払いには手を出しませんよ)
(…ふ〜ん、)
(〇〇ちゃんは気づいてないだろうなぁ〜)
(石田くんが飲み会に参加したのも、前の席に座ったのも…)
(あの2人早くくっつかないかな〜〜)
2/2ページ
