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*
「カンパーイ!」
グラスをぶつかり合う音が、賑やかな店内に響き渡る。
アニメの打ち上げでスタッフやキャストが集まり無事に放送を終えれたことを祝っていた。
よくある飲み会だけど、自分にとっては少し違う。
目の前にいる人物をちらりと盗み見た。
烏龍茶をちびちびと飲んでいる彼は、
そう、飲み会に来ないで有名な石田彰さんである。
尊敬する先輩であり、……ずっと心の奥で想い続けてる人。
人付き合いをしない石田さんにアプローチなどできる訳もなく、いつも影から見ているだけだった。
運良く目の前の席だし、もしかしたら話しかけれるかも、なんて思っていたけど………
(…何を話せばいいんだろう)
いや…話題が思いつかない。
お笑いが好きらしいけど私は見てないから話題にできない。かといってアニメの話は石田さんが興味ないだろうし……
話しかけたら迷惑かも、なんて考え始めると口が重たくなる。
料理きたよーと隣の声に顔を上げると、目の前にいる石田さんと視線がぱちりとぶつかった。
じっとこちらを見つめている石田さんに心臓が跳ね上がる。
いたたまれなくなった私は思わず口を開いていた。
「う、打ち上げに参加するなんて珍しいですね」
「…うん、たまにはね」
「苦手なんですっけ…?」
「まぁ、そうだね。何をすればいいかわからないから…」
そこからぽつぽつと他愛もないことを喋り始める。
案外喋り出すと会話が続くもので、時折周りも加わり会話を楽しんでいた。
(今日来て良かったなぁ…)
料理より石田さんとの会話の方がお酒がすすむ。
いつもよりペースが早い気がするけど、構わずグラスを傾けた。
周りを見てもみな酔っ払っているようだった。
グビっとお酒を飲むと石田さんは心配そうにこちらを見つめていた。
「…顔、赤いけど大丈夫?」
「ん?…たいじょうぶです!」
「ほんとかな…」
段々と視界がふわふわ揺れ始めた。
お酒を飲みながらじっと彼を見つめる。
いつの間にかいい時間になっており、解散しようという話になった。
う〜ん…今日はいい日だった!と立ち上がるとふらっと足元が歪み、思わず隣にいた同期の女の子にしがみついた。
「〇〇ちゃん、大丈夫?」
「ぜんぜんおっけ〜!」
「大丈夫じゃないね……。」
どうしようかな、なんて声が聞こえてくる。
視界がぼやけ、眠気が襲ってくる。
やばい、めっちゃくちゃ眠い……。
「ん〜……」
「寝ないで〜!〇〇ちゃん〜!」
みんなの声が遠ざかる中、最後に見えたのはこちらを見つめる彼の姿だった。
──────
バタンという音に視界が戻ってくる。
目の前にはドアと脱ぎ捨てられた靴───ここは……?
ぼんやりとした頭で周りを見ると、しゃがみ込んだ人物に目が入る。
どうしてここに…?くらくらする頭を手で抑えていると、こちらに気づき口を開いた。
「…起きた?大丈夫?」
「い、しださん……」
「ここ君の家だよ、わかる?」
ぼんやりとした視界に、彼の顔が映る。
……石田さんだ。
透き通るような綺麗な声で、少年のような顔立ちの、…私の想い人。
何故だか、いつもより輝いて見える。アルコールの力ってすごいな。
「いしださん…」
「わっ!?」
気づいたら腕をのばし彼に抱きついていた。
勢いのあまり後ろに倒れ、床に倒れ込む。
「ん、いしださん……」
「っちょっと、」
夢みたいだ。彼に触れられるなんて。
いや…夢なのかも。都合のいい夢。
気づいたらふわふわとした意識の中で、呟いていた。
「すき、」
「…え?」
「だいすき…いしださん」
「っ〇〇ちゃん、」
彼の匂いで頭がくらくらする。
床に押し倒されている石田さんを見下ろし、頬に手を伸ばした。
彼はピクリと肩を揺らし、こちらをじっと見つめた。
「…僕のことが好きなの?」
「はい、すきです…」
「…そう」
「いしださん…ちゅーしていいですか」
「!?ストップ!」
手で口を塞がれ、阻止されてしまう。
……あと少しだったのに。
「…はぁ、早く寝た方がいいね」
「いしださんとねます」
「寝ません。僕は帰るよ」
「えぇ!いっしょにいてください!」
「そう簡単に男を招き入れちゃだめ」
「いしださんなら、なにされてもいいです!」
「……キミねぇ」
呆れたような声で呟くと、石田さんは起き上がり私の腕をぐっと引っ張り歩き出す。
身を委ねているといつの間にかベッドの上に寝かされていた。
「はい、おやすみ」
「…え」
「電気消すよ」
私の返答も聞かずにパチンと部屋が暗くなる。彼の動く気配とガサガサという音が響く。
布団にくるまると酔いと疲れで瞼が重くなり、意識が遠のいてく。
───まだ、一緒にいたかったな
意識が落ちる直前、頭に暖かい感触を感じたのも、きっと夢だったんだろう。
──────
「カンパーイ!」
グラスをぶつかり合う音が、賑やかな店内に響き渡る。
アニメの打ち上げでスタッフやキャストが集まり無事に放送を終えれたことを祝っていた。
よくある飲み会だけど、自分にとっては少し違う。
目の前にいる人物をちらりと盗み見た。
烏龍茶をちびちびと飲んでいる彼は、
そう、飲み会に来ないで有名な石田彰さんである。
尊敬する先輩であり、……ずっと心の奥で想い続けてる人。
人付き合いをしない石田さんにアプローチなどできる訳もなく、いつも影から見ているだけだった。
運良く目の前の席だし、もしかしたら話しかけれるかも、なんて思っていたけど………
(…何を話せばいいんだろう)
いや…話題が思いつかない。
お笑いが好きらしいけど私は見てないから話題にできない。かといってアニメの話は石田さんが興味ないだろうし……
話しかけたら迷惑かも、なんて考え始めると口が重たくなる。
料理きたよーと隣の声に顔を上げると、目の前にいる石田さんと視線がぱちりとぶつかった。
じっとこちらを見つめている石田さんに心臓が跳ね上がる。
いたたまれなくなった私は思わず口を開いていた。
「う、打ち上げに参加するなんて珍しいですね」
「…うん、たまにはね」
「苦手なんですっけ…?」
「まぁ、そうだね。何をすればいいかわからないから…」
そこからぽつぽつと他愛もないことを喋り始める。
案外喋り出すと会話が続くもので、時折周りも加わり会話を楽しんでいた。
(今日来て良かったなぁ…)
料理より石田さんとの会話の方がお酒がすすむ。
いつもよりペースが早い気がするけど、構わずグラスを傾けた。
周りを見てもみな酔っ払っているようだった。
グビっとお酒を飲むと石田さんは心配そうにこちらを見つめていた。
「…顔、赤いけど大丈夫?」
「ん?…たいじょうぶです!」
「ほんとかな…」
段々と視界がふわふわ揺れ始めた。
お酒を飲みながらじっと彼を見つめる。
いつの間にかいい時間になっており、解散しようという話になった。
う〜ん…今日はいい日だった!と立ち上がるとふらっと足元が歪み、思わず隣にいた同期の女の子にしがみついた。
「〇〇ちゃん、大丈夫?」
「ぜんぜんおっけ〜!」
「大丈夫じゃないね……。」
どうしようかな、なんて声が聞こえてくる。
視界がぼやけ、眠気が襲ってくる。
やばい、めっちゃくちゃ眠い……。
「ん〜……」
「寝ないで〜!〇〇ちゃん〜!」
みんなの声が遠ざかる中、最後に見えたのはこちらを見つめる彼の姿だった。
──────
バタンという音に視界が戻ってくる。
目の前にはドアと脱ぎ捨てられた靴───ここは……?
ぼんやりとした頭で周りを見ると、しゃがみ込んだ人物に目が入る。
どうしてここに…?くらくらする頭を手で抑えていると、こちらに気づき口を開いた。
「…起きた?大丈夫?」
「い、しださん……」
「ここ君の家だよ、わかる?」
ぼんやりとした視界に、彼の顔が映る。
……石田さんだ。
透き通るような綺麗な声で、少年のような顔立ちの、…私の想い人。
何故だか、いつもより輝いて見える。アルコールの力ってすごいな。
「いしださん…」
「わっ!?」
気づいたら腕をのばし彼に抱きついていた。
勢いのあまり後ろに倒れ、床に倒れ込む。
「ん、いしださん……」
「っちょっと、」
夢みたいだ。彼に触れられるなんて。
いや…夢なのかも。都合のいい夢。
気づいたらふわふわとした意識の中で、呟いていた。
「すき、」
「…え?」
「だいすき…いしださん」
「っ〇〇ちゃん、」
彼の匂いで頭がくらくらする。
床に押し倒されている石田さんを見下ろし、頬に手を伸ばした。
彼はピクリと肩を揺らし、こちらをじっと見つめた。
「…僕のことが好きなの?」
「はい、すきです…」
「…そう」
「いしださん…ちゅーしていいですか」
「!?ストップ!」
手で口を塞がれ、阻止されてしまう。
……あと少しだったのに。
「…はぁ、早く寝た方がいいね」
「いしださんとねます」
「寝ません。僕は帰るよ」
「えぇ!いっしょにいてください!」
「そう簡単に男を招き入れちゃだめ」
「いしださんなら、なにされてもいいです!」
「……キミねぇ」
呆れたような声で呟くと、石田さんは起き上がり私の腕をぐっと引っ張り歩き出す。
身を委ねているといつの間にかベッドの上に寝かされていた。
「はい、おやすみ」
「…え」
「電気消すよ」
私の返答も聞かずにパチンと部屋が暗くなる。彼の動く気配とガサガサという音が響く。
布団にくるまると酔いと疲れで瞼が重くなり、意識が遠のいてく。
───まだ、一緒にいたかったな
意識が落ちる直前、頭に暖かい感触を感じたのも、きっと夢だったんだろう。
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