第2章 出会い
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クレハ「私は普通のオオタカなんかじゃないもの」
そ、そうだったんだ………全然分かんなかったよ。人語と鳥語なんて区別が出来ないくらい普通に会話していたからね。
クレハ「………ちょっと、聞いてるの?」
陽菜「あ、ごめん。聞いてるよ……………それで、“テルカ・リュミレース”って何なの?」
クレハ「テルカ・リュミレースというのは、この世界の名前よ。それより、こっちがした質問に答えてくれる?
貴女はこの世界:テルカ・リュミレースに転移してきた夕星の子なのね?」
陽菜「ゆ、夕星の子って言われてもよく分かんないけど。
でも確かに、この世界にリッキーと共に転移させられたけど?…………でも、よくわかったね?」
クレハ「さっきも言ったけど、私は貴女達のニオイや気配を把握することが出来るの。だから分かったのよ」
陽菜「へ……………へえー、そうなんだ……………」
クレハって、一体何者なんだろう。ものすごく気になる。というか、ニオイって言ってたよね?異国人みたいな体臭って、やっぱり違うのかな。日本人の体臭が味噌とか醤油っぽいって言われるのと同じくらいなのかな。
クレハ「貴女、名前は?」
陽菜「あっ、私は緋星陽菜。
こっちはリッキー」
リッキー『よろしくな』
クレハ「ええ。よろしく。……………早速で悪いけどヒナ、これを首に付けてくれるかしら?リッキーにはこれね」
クレハは私に何かを差し出すかのように嘴 で咥えていた。
クレハから受け取ったのは、瑠璃色のしずく型の石付きチョーカーと翡翠石の首輪で、とても可愛かった。
陽菜「可愛いね。これって何?」
クレハ「それは武醒魔導器 。それがあれば、十分に戦えるはずよ」
陽菜「ぶらすてぃあ、ねぇ……………」
このチョーカーの名前なんだろうか?まあ、ゲーム内のアクセサリーか、防具的な意味でもあるんだろうな。
仕方がないから、首に付けてみよっと。
もちろん、リッキーにもいつもの首輪を外してから、貰った首輪を付ける。
そう言えば、クレハの片翼にもバンクルのようなものが付いているのに気付く。
陽菜「………なんかに役立つの、これ?」
クレハ「ええ。少なくとも、今の貴女達にとって必要不可欠なモノよ」
陽菜「ふ~ん……………ありがとね」
クレハ「礼を言われるまでもないわ。………さて、と、そろそろ行きましょ?」
彼女は私の肩に乗ってからそう言った。
陽菜「行くって……………?」
リッキー『どこに行くつもりだ?』
私とリッキーは、彼女の言葉に首をかしげながらそう言った。
クレハ「仲間を捜しに、よ。ヒナはともかく、リッキーだけでは危険だし、心許ないでしょ?」
リッキー『悪かったな、心許なくて』
陽菜「まあまあ」
クレハ「それに、ヒナの他にも武醒魔導器 を持っている人がいるわ。まずは、その人達と合流するわよ」
陽菜「そ、そんなにいるんだ。これを持っている人って……………」
クレハ「そりゃいるわよ。まあ、この世界ではそれ無しで生活は出来ないモノだしね」
───── クオイの森 ─────
そんな話をしつつ、クレハの案内で私達は鬱蒼と生い茂る森の中へと進んでいく。
森の手入れなどあまりされていなかったらしい、異種様々な植物達が立派に育っている。
陽菜「クレハ、この森は?」
クレハ「ここはクオイの森。別名、呪いの森とも呼ばれているわ」
陽菜「は!?………の、ののの呪い!?」
クレハ「ええ。………別にそんなに驚かなくてもいいんじゃない?」
陽菜「いやいや、普通は驚くって。もしかしてアレ?もうすでに呪われている的な!?」
青ざめながらギャーギャーと喚く私を白い眼差しで、呆れ返るクレハは「そんなわけないでしょ」と答える。
呪われているって言うぐらいだから、そうなのかと思ってはいたが、人づての言葉に尾ひれがついて、鬱蒼と生い茂って光もあまり差さない森の様子がそう見えたらしい。
しばらく森の中を探索していると、至るところに木の実が成っているのを見つけ、再びクレハに尋ねる。
陽菜「ねえ、クレハ。あの木の実って何?」
クレハ「ん?………ああ、あれはニアの実っと言って、くそマズイから食べない方が身の為よ」
陽菜「……………クレハ。もうちょっと女の子らしく言わないの?そこ」
どうもここら一帯はニアの木の群生地らしくて、沢山の実が鈴なりになっていた。そのうちの一本の木に実っている実を採って鞄の中に入れる。
陽菜(くそマズイって言ってたけど、どんな味なんだろ)
あれだけクレハが嫌な顔をするぐらいだから相当なんだろうなとは思うものの、ちょっと気になり出したら確かめてみたくなったので、クレハ達の目をかいくぐりながら少し囓ってみる、が……………。
陽菜(……………うぇ、ゲロまず)
やっぱりクレハの言う通り、クソまずかった。
味としては、なんかくさやに近くて、食感はドリアンっぽいんだけど………うん、口の中の水分全部吸いとられるやつだった。できることならもう食べたくはない……………ああ、囓りかけのニアの実は、その辺に捨てちゃったけどなにも囓っていない実はカバンに入れる。
リッキー『!!、お嬢!!』
クレハ「!?ヒナ、気を付けてッ!!」
陽菜「えっ?」
他の木の実を探そうとした時、リッキーとクレハ、そして私の目の前に、植物のような魔物が茂みの中から姿を見せてきた。
え、何このキノコみたいな魔物。とっても可愛いんだけど。
それに、頭に花が咲いているのもいるから、あんまり怖くはない。けれども、肩に止まっていたクレハが喧しく鳴き出す。
クレハ「ヒナ、戦うのよ」
陽菜「ってあれ?クレハも一緒に戦ってくれるんじゃないの?」
そもそも戦いなんぞ、未経験者(ゲーム内ではプロ級だけども)な私に戦いなんて出来るのかさえが問題なんですが。剣道は一応やってたけど、結局は辞めちゃったから完全素人なんだし、さっき戦ってたんならクレハもやればいいのに。
そんなことを思っていると、彼女はわざとらしくため息づく。
クレハ「武器なんて持ち合わせていないから、私は戦う事なんて出来ないもの。それにさっきのはヒナを助けるためにやったまでだし」
陽菜「じゃあやろうよ!!」
クレハ「無理だって言ってるでしょ!?
ほら来るわよ、構えて!!」
そ、そうだったんだ………全然分かんなかったよ。人語と鳥語なんて区別が出来ないくらい普通に会話していたからね。
クレハ「………ちょっと、聞いてるの?」
陽菜「あ、ごめん。聞いてるよ……………それで、“テルカ・リュミレース”って何なの?」
クレハ「テルカ・リュミレースというのは、この世界の名前よ。それより、こっちがした質問に答えてくれる?
貴女はこの世界:テルカ・リュミレースに転移してきた夕星の子なのね?」
陽菜「ゆ、夕星の子って言われてもよく分かんないけど。
でも確かに、この世界にリッキーと共に転移させられたけど?…………でも、よくわかったね?」
クレハ「さっきも言ったけど、私は貴女達のニオイや気配を把握することが出来るの。だから分かったのよ」
陽菜「へ……………へえー、そうなんだ……………」
クレハって、一体何者なんだろう。ものすごく気になる。というか、ニオイって言ってたよね?異国人みたいな体臭って、やっぱり違うのかな。日本人の体臭が味噌とか醤油っぽいって言われるのと同じくらいなのかな。
クレハ「貴女、名前は?」
陽菜「あっ、私は緋星陽菜。
こっちはリッキー」
リッキー『よろしくな』
クレハ「ええ。よろしく。……………早速で悪いけどヒナ、これを首に付けてくれるかしら?リッキーにはこれね」
クレハは私に何かを差し出すかのように
クレハから受け取ったのは、瑠璃色のしずく型の石付きチョーカーと翡翠石の首輪で、とても可愛かった。
陽菜「可愛いね。これって何?」
クレハ「それは
陽菜「ぶらすてぃあ、ねぇ……………」
このチョーカーの名前なんだろうか?まあ、ゲーム内のアクセサリーか、防具的な意味でもあるんだろうな。
仕方がないから、首に付けてみよっと。
もちろん、リッキーにもいつもの首輪を外してから、貰った首輪を付ける。
そう言えば、クレハの片翼にもバンクルのようなものが付いているのに気付く。
陽菜「………なんかに役立つの、これ?」
クレハ「ええ。少なくとも、今の貴女達にとって必要不可欠なモノよ」
陽菜「ふ~ん……………ありがとね」
クレハ「礼を言われるまでもないわ。………さて、と、そろそろ行きましょ?」
彼女は私の肩に乗ってからそう言った。
陽菜「行くって……………?」
リッキー『どこに行くつもりだ?』
私とリッキーは、彼女の言葉に首をかしげながらそう言った。
クレハ「仲間を捜しに、よ。ヒナはともかく、リッキーだけでは危険だし、心許ないでしょ?」
リッキー『悪かったな、心許なくて』
陽菜「まあまあ」
クレハ「それに、ヒナの他にも
陽菜「そ、そんなにいるんだ。これを持っている人って……………」
クレハ「そりゃいるわよ。まあ、この世界ではそれ無しで生活は出来ないモノだしね」
───── クオイの森 ─────
そんな話をしつつ、クレハの案内で私達は鬱蒼と生い茂る森の中へと進んでいく。
森の手入れなどあまりされていなかったらしい、異種様々な植物達が立派に育っている。
陽菜「クレハ、この森は?」
クレハ「ここはクオイの森。別名、呪いの森とも呼ばれているわ」
陽菜「は!?………の、ののの呪い!?」
クレハ「ええ。………別にそんなに驚かなくてもいいんじゃない?」
陽菜「いやいや、普通は驚くって。もしかしてアレ?もうすでに呪われている的な!?」
青ざめながらギャーギャーと喚く私を白い眼差しで、呆れ返るクレハは「そんなわけないでしょ」と答える。
呪われているって言うぐらいだから、そうなのかと思ってはいたが、人づての言葉に尾ひれがついて、鬱蒼と生い茂って光もあまり差さない森の様子がそう見えたらしい。
しばらく森の中を探索していると、至るところに木の実が成っているのを見つけ、再びクレハに尋ねる。
陽菜「ねえ、クレハ。あの木の実って何?」
クレハ「ん?………ああ、あれはニアの実っと言って、くそマズイから食べない方が身の為よ」
陽菜「……………クレハ。もうちょっと女の子らしく言わないの?そこ」
どうもここら一帯はニアの木の群生地らしくて、沢山の実が鈴なりになっていた。そのうちの一本の木に実っている実を採って鞄の中に入れる。
陽菜(くそマズイって言ってたけど、どんな味なんだろ)
あれだけクレハが嫌な顔をするぐらいだから相当なんだろうなとは思うものの、ちょっと気になり出したら確かめてみたくなったので、クレハ達の目をかいくぐりながら少し囓ってみる、が……………。
陽菜(……………うぇ、ゲロまず)
やっぱりクレハの言う通り、クソまずかった。
味としては、なんかくさやに近くて、食感はドリアンっぽいんだけど………うん、口の中の水分全部吸いとられるやつだった。できることならもう食べたくはない……………ああ、囓りかけのニアの実は、その辺に捨てちゃったけどなにも囓っていない実はカバンに入れる。
リッキー『!!、お嬢!!』
クレハ「!?ヒナ、気を付けてッ!!」
陽菜「えっ?」
他の木の実を探そうとした時、リッキーとクレハ、そして私の目の前に、植物のような魔物が茂みの中から姿を見せてきた。
え、何このキノコみたいな魔物。とっても可愛いんだけど。
それに、頭に花が咲いているのもいるから、あんまり怖くはない。けれども、肩に止まっていたクレハが喧しく鳴き出す。
クレハ「ヒナ、戦うのよ」
陽菜「ってあれ?クレハも一緒に戦ってくれるんじゃないの?」
そもそも戦いなんぞ、未経験者(ゲーム内ではプロ級だけども)な私に戦いなんて出来るのかさえが問題なんですが。剣道は一応やってたけど、結局は辞めちゃったから完全素人なんだし、さっき戦ってたんならクレハもやればいいのに。
そんなことを思っていると、彼女はわざとらしくため息づく。
クレハ「武器なんて持ち合わせていないから、私は戦う事なんて出来ないもの。それにさっきのはヒナを助けるためにやったまでだし」
陽菜「じゃあやろうよ!!」
クレハ「無理だって言ってるでしょ!?
ほら来るわよ、構えて!!」