第2章 出会い
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───── テルカ・リュミレース ─────
陽菜「うぅ……………?」
リッキー『お嬢。大丈夫か?』
陽菜「うん、なんとか。………見た感じ、着いた………のかな」
謎の女性から“大切なものを守れ”と言われて別の世界とやらに飛ばされた私達は、風通りの良い見渡す限りの平原にいた。
いや、何故に平原?
RPGって大概そうだけど、平原とか草原から物語始まるよね。まさか自分がそうなるとは思いもしなかったけど。
とりあえず、リッキーの背を借りて立ち上がった私は、お尻に着いた砂埃を払いながら辺りを見渡す。
ていうか、遠くの方で何かうようよいるんですけど。アレって何?モン○ンやドラ○エで言うモン○ター?
陽菜「うっわ………。もしそうだとしたら、何の装備もしてねーって」
守備力、攻撃力ほぼゼロの状態でモン○ターに攻撃しろとか言われても、コテンパンにやられそうなんですけど。
つーか、この状態で手渡された服着ろとか、殺す気ですか?
来ている最中に攻撃されたら、ものの見事にお陀仏じゃん。嫌だよ、来て早々に死ぬのって、モブ以外の何者にもならんし来た意味がないもん。
陽菜「………はぁ、しょうがない。リッキー、ちょっと見張り頼むね。着替えるから」
リッキー『おー、わかった』
頭の中で駄々をこねながらどうしようか悩んでいても、無駄に時間を喰うばかりなので、とにかく急いで着替えることにした。
不幸中の幸いなのか、人があまり通らなさそうな感じだったから、彼の背に捕まりながら着替えていく。
───── 数分後 ─────
陽菜「………ありがとね、リッキー」
リッキー『おう、着替え終わったのか』
陽菜「うん、まあ……………」
着たは良いけど、なんか腑に落ちない。
この世界の服装なんだろうなぁとは思うのだが、どういうわけか、私のスリーサイズにぴったり合っていた。いや、たまたま同じ背格好な人がいたのかもしれないけども、驚くほどにぴったりだから………なんだろう、言い様のない気持ちで一杯だった。
リッキー『?、どうしたんだよ、お嬢』
陽菜「………いや、何でもないよ」
苦笑を浮かべる私に首をかしげていたリッキーは、ふと何かの気配に気付いたのか、グルルと唸り声を上げていた。
?「グルルルル………!!」
陽菜「………っ!?」
リッキーが唸り声を上げながら睨み付けている方角へと視線を移すと、2、3匹の魔物がよだれを垂らしながら私達を囲っていた。
それから私を守るように、リッキーが前に躍り出る。
リッキー『お嬢、気を付けろッ!!』
陽菜「うん………と言いたいけど、どうしようね。この状況………」
何の武器すら持っていないし、咄嗟の反応ができず動くのが遅くなってしまったその隙を狙ったのか、一匹の魔物が、私に向かって走り出した。
陽菜「────っ(ヤバイっ!!)」
リッキー『お嬢ッ!!』
リッキーの叫び声が聞こえ、頑なに目を瞑った、その時だった。
ザクッ!
魔物「ギャウン!!」
陽菜「………え?」
いきなり魔物の悲鳴が聞こえ、恐る恐る目を開けてみると、ハヤブサのような………小さな鷹みたいな鳥が魔物の首を鉤爪で捕らえていた。
小さな鳥が魔物の首を引きちぎると、捕らえられた魔物は地面に倒れ伏せたまま動かなくなった。
?「キッ、キッ、キッ」
陽菜(……………?この鳴き声って………オオタカ?)
オオタカと呼ばれる鳥種は、動かなくなった魔物から飛び立ち、次々と蹴散らしていく。恐れを成したのか、逃げていく魔物の群れを威嚇飛行しているタカに、私が腕を差し出すと、それはすんなりと腕に留まった。
よくよく見れば、顔に顕著な眉斑 と黒い眼帯のある大きなタカだ。
小さいと思ってみていたけど、間近で見ればやはり大きい。
陽菜「君が………助けてくれたの?」
私が問いかけるとオオタカは「クァイークァイー」と鳴く。鳴いている間に翼を羽ばたかせてくるので腕にかかる重みがズシッとのしかかる。爪も鋭くてくい込んではくるけれど、服のお陰か少し痛いくらいで済んでいる。そんな彼女に私は苦笑しながら「助けてくれてありがと」とお礼を述べる。
陽菜「ねえ、貴女に名前を付けてもいい?」
オオタカという名称があるわけだけど、なんとなく、言いにくいというか………呼びにくいというか。やっぱり名前がないと分かりにくい。「オオタカ」は名称であり総称でもあるから、個体としての呼び名ではない。
そう聞くとオオタカから許可をもらったので、早速、彼女の呼び名を決めた。
陽菜「んーじゃあ、クレハってのは?」
“クレハ”という名をもらったオオタカは「キッ、キッ、キッ」と鳴く。それを聞いて小さくはにかみながら再びお礼を告げた。
陽菜「ふふ。喜んでもらって嬉しいよ。これからもよろしくね、クレハ」
「ところで、貴女は何でここに居るの?」と私が聞くと、黙り込んでしまった。
もしかして餌を探しに来ていたのかもしれないと思って、慌てて頭を振る。でも、この世界に元の世界と似たような動物っているのだろうか。生態的にも似ているようで異なるのでは?などと色んな疑問が湧いてきたところでクレハの嘴が動く。
クレハ「……………。あなた、このテルカ・リュミレースに転移してきた夕星の子ね?」
リッキー『!?、人語を解しやがった』
陽菜「えっ!?」
リッキーの言葉に、私が驚いていると「あたりまえよ」と不思議そうに私を見ていた。
陽菜「うぅ……………?」
リッキー『お嬢。大丈夫か?』
陽菜「うん、なんとか。………見た感じ、着いた………のかな」
謎の女性から“大切なものを守れ”と言われて別の世界とやらに飛ばされた私達は、風通りの良い見渡す限りの平原にいた。
いや、何故に平原?
RPGって大概そうだけど、平原とか草原から物語始まるよね。まさか自分がそうなるとは思いもしなかったけど。
とりあえず、リッキーの背を借りて立ち上がった私は、お尻に着いた砂埃を払いながら辺りを見渡す。
ていうか、遠くの方で何かうようよいるんですけど。アレって何?モン○ンやドラ○エで言うモン○ター?
陽菜「うっわ………。もしそうだとしたら、何の装備もしてねーって」
守備力、攻撃力ほぼゼロの状態でモン○ターに攻撃しろとか言われても、コテンパンにやられそうなんですけど。
つーか、この状態で手渡された服着ろとか、殺す気ですか?
来ている最中に攻撃されたら、ものの見事にお陀仏じゃん。嫌だよ、来て早々に死ぬのって、モブ以外の何者にもならんし来た意味がないもん。
陽菜「………はぁ、しょうがない。リッキー、ちょっと見張り頼むね。着替えるから」
リッキー『おー、わかった』
頭の中で駄々をこねながらどうしようか悩んでいても、無駄に時間を喰うばかりなので、とにかく急いで着替えることにした。
不幸中の幸いなのか、人があまり通らなさそうな感じだったから、彼の背に捕まりながら着替えていく。
───── 数分後 ─────
陽菜「………ありがとね、リッキー」
リッキー『おう、着替え終わったのか』
陽菜「うん、まあ……………」
着たは良いけど、なんか腑に落ちない。
この世界の服装なんだろうなぁとは思うのだが、どういうわけか、私のスリーサイズにぴったり合っていた。いや、たまたま同じ背格好な人がいたのかもしれないけども、驚くほどにぴったりだから………なんだろう、言い様のない気持ちで一杯だった。
リッキー『?、どうしたんだよ、お嬢』
陽菜「………いや、何でもないよ」
苦笑を浮かべる私に首をかしげていたリッキーは、ふと何かの気配に気付いたのか、グルルと唸り声を上げていた。
?「グルルルル………!!」
陽菜「………っ!?」
リッキーが唸り声を上げながら睨み付けている方角へと視線を移すと、2、3匹の魔物がよだれを垂らしながら私達を囲っていた。
それから私を守るように、リッキーが前に躍り出る。
リッキー『お嬢、気を付けろッ!!』
陽菜「うん………と言いたいけど、どうしようね。この状況………」
何の武器すら持っていないし、咄嗟の反応ができず動くのが遅くなってしまったその隙を狙ったのか、一匹の魔物が、私に向かって走り出した。
陽菜「────っ(ヤバイっ!!)」
リッキー『お嬢ッ!!』
リッキーの叫び声が聞こえ、頑なに目を瞑った、その時だった。
ザクッ!
魔物「ギャウン!!」
陽菜「………え?」
いきなり魔物の悲鳴が聞こえ、恐る恐る目を開けてみると、ハヤブサのような………小さな鷹みたいな鳥が魔物の首を鉤爪で捕らえていた。
小さな鳥が魔物の首を引きちぎると、捕らえられた魔物は地面に倒れ伏せたまま動かなくなった。
?「キッ、キッ、キッ」
陽菜(……………?この鳴き声って………オオタカ?)
オオタカと呼ばれる鳥種は、動かなくなった魔物から飛び立ち、次々と蹴散らしていく。恐れを成したのか、逃げていく魔物の群れを威嚇飛行しているタカに、私が腕を差し出すと、それはすんなりと腕に留まった。
よくよく見れば、顔に顕著な
小さいと思ってみていたけど、間近で見ればやはり大きい。
陽菜「君が………助けてくれたの?」
私が問いかけるとオオタカは「クァイークァイー」と鳴く。鳴いている間に翼を羽ばたかせてくるので腕にかかる重みがズシッとのしかかる。爪も鋭くてくい込んではくるけれど、服のお陰か少し痛いくらいで済んでいる。そんな彼女に私は苦笑しながら「助けてくれてありがと」とお礼を述べる。
陽菜「ねえ、貴女に名前を付けてもいい?」
オオタカという名称があるわけだけど、なんとなく、言いにくいというか………呼びにくいというか。やっぱり名前がないと分かりにくい。「オオタカ」は名称であり総称でもあるから、個体としての呼び名ではない。
そう聞くとオオタカから許可をもらったので、早速、彼女の呼び名を決めた。
陽菜「んーじゃあ、クレハってのは?」
“クレハ”という名をもらったオオタカは「キッ、キッ、キッ」と鳴く。それを聞いて小さくはにかみながら再びお礼を告げた。
陽菜「ふふ。喜んでもらって嬉しいよ。これからもよろしくね、クレハ」
「ところで、貴女は何でここに居るの?」と私が聞くと、黙り込んでしまった。
もしかして餌を探しに来ていたのかもしれないと思って、慌てて頭を振る。でも、この世界に元の世界と似たような動物っているのだろうか。生態的にも似ているようで異なるのでは?などと色んな疑問が湧いてきたところでクレハの嘴が動く。
クレハ「……………。あなた、このテルカ・リュミレースに転移してきた夕星の子ね?」
リッキー『!?、人語を解しやがった』
陽菜「えっ!?」
リッキーの言葉に、私が驚いていると「あたりまえよ」と不思議そうに私を見ていた。