第1章 旅立ち
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リッキー『お嬢……………お嬢、起きろって』
陽菜「ん……………リッキー、?」
リッキーに起こされながら辺りを見渡すと、さっきまで廃墟にいたはずなのに、辺り一面真っ白な空間に私たちはいた。
ここは一体何処なんだろう。
まるで、異世界のような…………って、ないない。
んな厨二病みたいなことはあり得ないって。
だけど、現在私達が今いるのがそうとも言えるような場所なわけで、思わず辺りをキョロキョロと見渡していると、私達の目の前に妖精のような翼を羽ばたかせながら、真っ白なワンピースに星の髪飾りを付けた女の人が現れた。
その人(?)は、女の私でも見とれてしまうほど綺麗で、思いがけないことに「へ!?」と裏返った声が出てしまう。
陽菜「え………、誰?」
唖然するしかない私をじっと見てから「この時が来てしまったのですね」と小さくこぼす。
陽菜「え………?」
突然そう呟く彼女に、頭の中は?でいっぱいだった。
そんな私に軽く微笑みかけながら「大丈夫です、あなたなら、きっとやり遂げるでしょう」と言ってきた。
陽菜(いやいやいや、急展開すぎない!?
ますます訳が分からないんですけど!?)
?「リッキー………でしたね」
陽菜(無視っスか………)
彼女はリッキーの方を向いて「彼女のことをよろしく頼みましたよ」と言っていた。
それに応えるように吠える彼を見てから、もう一度私の方に向き、出してきた両手が光に包まれたかと思ったら、いつの間にか見た事もない服があった。
?「さあ、この衣装を持って旅立ちなさい。
そして大切なもの を探し、守り抜くのです」
陽菜「………守れって………そんなことを急に言われたって『はい、そうですか』なんて答えられるわけないでしょ。
勝手に私達をここへ連れてきたくせに、元の場所に帰らしてよ」
ただでさえ、今いる状況だけでも混乱しているなかで、アニメや小説のようなことを言われてもすぐには答えることなんてできない。守りたくても守りきれなかったあのときの出来事が、今の私を磔に縛り付けて身動きをとれなくしている。
言い訳のように聞こえるけれど、怖かったんだ。また同じことを繰り返してしまうかもしれないって。
そうしないようにすれば良い?
………言うことは簡単でも、頭でわかっていても、結局は同じことを繰り返してしまうのが、私たち人間なんだよ。
じっと彼女を見つめれば、目を伏せながら申し訳なさそうに「それはできません」と答える。
陽菜「どうして?」
?「まず、私たちが今いる場所は、貴女方がいた世界と他の世界を隔てている境界と呼ばれています。……簡単に言えば、国境に設置されている関所のようなところです。
本来、こんなことなど起こり得ないのですが………今しがた、貴女方が通ってこられた道を何者かによって破壊されてしまったのです」
陽菜「………なにそれ。その“道”ってのは一方通行しかないってこと?」
頷く彼女に、開いた口が塞がらなかった。
要するに、今いる空港から帰国しようとした矢先に、台風などの影響で何日も運行を見合わせられてその場から動けずにいる。みたいな状況が、今まさに起こっているようだ。
?「道を直すにしてもいつになるか………私もわかりません。それよりも、貴女達がこの場に留まり続けるのは危険なのです。
境界は常に不安定に世界との間を存在しているので、長く留まれば留まるほど………個としての存在もあやふやになってしまう。
そうなってしまう前に、貴女にはある世界へ居てほしいのです。」
陽菜「………じゃあ、貴女が言うその世界に行っている間に、元の世界への道は直せれるの?」
?「保証はできかねますが………貴女に行ってもらう世界での出来事が終わった頃には、修復できているかと。
ただ、道を破壊した何者かがどこに潜伏しているのか分かりませんので、くれぐれもご注意を………」
陽菜「……………どのみち、行くしかないって訳ね」
差し出してきた服を浮かない表情をしながら受け取ると、彼女はとても安心したかのような表情をしていた。
それに不思議に思いながら、私は彼女に問いかける。
この話は、聞いてもいいのか迷ったけれど、やっぱり好奇心には叶わなかった。
陽菜「………貴女は、一体何者なの?
なんで私を選んだの?」
そんな質問をすると、彼女は困ったような、悲しそうな表情をして「今はお答えすることは出来ません」と言った。
?「ですが、それは後々に分かりますよ」
陽菜「?、それって」
?「そろそろ時間です。これから向かう世界の住人と共に、旅立つのです」
彼女が言い終えるのとほぼ同時に、横から目映い光に包まれた。
目が眩む私たちに彼女の声が遠くなっていく。
リッキー「!?」
陽菜「な、眩し………っ!」
?「……………ご武運を……………。」
陽菜「ん……………リッキー、?」
リッキーに起こされながら辺りを見渡すと、さっきまで廃墟にいたはずなのに、辺り一面真っ白な空間に私たちはいた。
ここは一体何処なんだろう。
まるで、異世界のような…………って、ないない。
んな厨二病みたいなことはあり得ないって。
だけど、現在私達が今いるのがそうとも言えるような場所なわけで、思わず辺りをキョロキョロと見渡していると、私達の目の前に妖精のような翼を羽ばたかせながら、真っ白なワンピースに星の髪飾りを付けた女の人が現れた。
その人(?)は、女の私でも見とれてしまうほど綺麗で、思いがけないことに「へ!?」と裏返った声が出てしまう。
陽菜「え………、誰?」
唖然するしかない私をじっと見てから「この時が来てしまったのですね」と小さくこぼす。
陽菜「え………?」
突然そう呟く彼女に、頭の中は?でいっぱいだった。
そんな私に軽く微笑みかけながら「大丈夫です、あなたなら、きっとやり遂げるでしょう」と言ってきた。
陽菜(いやいやいや、急展開すぎない!?
ますます訳が分からないんですけど!?)
?「リッキー………でしたね」
陽菜(無視っスか………)
彼女はリッキーの方を向いて「彼女のことをよろしく頼みましたよ」と言っていた。
それに応えるように吠える彼を見てから、もう一度私の方に向き、出してきた両手が光に包まれたかと思ったら、いつの間にか見た事もない服があった。
?「さあ、この衣装を持って旅立ちなさい。
そして
陽菜「………守れって………そんなことを急に言われたって『はい、そうですか』なんて答えられるわけないでしょ。
勝手に私達をここへ連れてきたくせに、元の場所に帰らしてよ」
ただでさえ、今いる状況だけでも混乱しているなかで、アニメや小説のようなことを言われてもすぐには答えることなんてできない。守りたくても守りきれなかったあのときの出来事が、今の私を磔に縛り付けて身動きをとれなくしている。
言い訳のように聞こえるけれど、怖かったんだ。また同じことを繰り返してしまうかもしれないって。
そうしないようにすれば良い?
………言うことは簡単でも、頭でわかっていても、結局は同じことを繰り返してしまうのが、私たち人間なんだよ。
じっと彼女を見つめれば、目を伏せながら申し訳なさそうに「それはできません」と答える。
陽菜「どうして?」
?「まず、私たちが今いる場所は、貴女方がいた世界と他の世界を隔てている境界と呼ばれています。……簡単に言えば、国境に設置されている関所のようなところです。
本来、こんなことなど起こり得ないのですが………今しがた、貴女方が通ってこられた道を何者かによって破壊されてしまったのです」
陽菜「………なにそれ。その“道”ってのは一方通行しかないってこと?」
頷く彼女に、開いた口が塞がらなかった。
要するに、今いる空港から帰国しようとした矢先に、台風などの影響で何日も運行を見合わせられてその場から動けずにいる。みたいな状況が、今まさに起こっているようだ。
?「道を直すにしてもいつになるか………私もわかりません。それよりも、貴女達がこの場に留まり続けるのは危険なのです。
境界は常に不安定に世界との間を存在しているので、長く留まれば留まるほど………個としての存在もあやふやになってしまう。
そうなってしまう前に、貴女にはある世界へ居てほしいのです。」
陽菜「………じゃあ、貴女が言うその世界に行っている間に、元の世界への道は直せれるの?」
?「保証はできかねますが………貴女に行ってもらう世界での出来事が終わった頃には、修復できているかと。
ただ、道を破壊した何者かがどこに潜伏しているのか分かりませんので、くれぐれもご注意を………」
陽菜「……………どのみち、行くしかないって訳ね」
差し出してきた服を浮かない表情をしながら受け取ると、彼女はとても安心したかのような表情をしていた。
それに不思議に思いながら、私は彼女に問いかける。
この話は、聞いてもいいのか迷ったけれど、やっぱり好奇心には叶わなかった。
陽菜「………貴女は、一体何者なの?
なんで私を選んだの?」
そんな質問をすると、彼女は困ったような、悲しそうな表情をして「今はお答えすることは出来ません」と言った。
?「ですが、それは後々に分かりますよ」
陽菜「?、それって」
?「そろそろ時間です。これから向かう世界の住人と共に、旅立つのです」
彼女が言い終えるのとほぼ同時に、横から目映い光に包まれた。
目が眩む私たちに彼女の声が遠くなっていく。
リッキー「!?」
陽菜「な、眩し………っ!」
?「……………ご武運を……………。」