第4章 濡れ衣
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───── 夢の中 ─────
?『うわああああん』
どこかの街に、一人の子供がいた。
………って、あれ。あの子どこかで見たことがあるって思ったら、小さい頃の私………?
「なんで?」と驚いていると『どこ………っ、いるの?』と泣きじゃくる私の声が聞こえた。
陽菜『わああん…っ………奏太おにい、ちゃ………っ、ここ、どこぉ………?
おと…うさん、おか…あさん、怖いよ……っ、ひっく………ぅう』
奏太……………?
私は、小さい頃の自分が言っていた言葉に、ふと首をかしげた。
奏太って誰だったっけ………?………カナ?
陽菜(…………もしかして、この時からカナの事を知っていた………?)
よく分かんないけど、まだ私はカナと遊んでて………いつの間にか、知らない街の中に一人でいたみたいだ………。
その街が、テルカ・リュミレースの世界だとは思いもしなかったと思う
陽菜(これが、未来で伝承にまで発展するとは、ね………)
今でもビックリする。
でも、泣いていた時に、誰かが来たんだよね。
それで……………あれ、その後どうなったんだっけ?
そんな事を考えていると、一人の金髪の男の子が、一人の黒髪の男の子と一緒に駆け寄ってきた。
?『君、どうしたの?迷子?」
陽菜『ぅ………っ、ひっく………ッふぇええ』
?『おい、泣いてちゃ分かんないだろ?』
?『こら。そんな乱暴なこと言わないの!』
陽菜『わ…っ、私。お兄ちゃんと、遊んで…って、気が付いたら………っ、ここ、いて………ッ。
おにい、ちゃ………っ』
ああ、そうだ。
あの時また泣きそうだったのを、あの黒髪の子が撫でてくれたっけ。
髪をぐしゃぐしゃにされて、ちょっぴり乱暴だったけど。
陽菜『ぅわっ!』
?『泣くなって。ほらっ』
?『こらっ!!___っ』
あれ………あの子。なんて言ったんだろ。
?『なんだよ、ホントのことだろ?』
?『ホントのことでも、そんな乱暴は駄目だろ!?
___ッ!!』
?『へいへい。わかったよ………』
言葉は聞こえるのに、黒髪の子の名前を呼んだ、あの男の子の言葉が小さくて聞こえなかった。
?『ねぇ………良かったら、僕の家に来ない?』
陽菜『お………、お家に?いいの?』
?『うん。一緒に行こう?』
『ほらっ』と親切に笑顔を見せた金髪の男の子と、ちょっぴり嬉しそうな黒髪の男の子は、幼い頃の私の手を掴んで、金髪の子の家に行ってしまった。
───── 現実・リタの小屋 ─────
─────………、ヒナ……………ヒナ………ッ!!
ユーリ「ヒナっ!!」
陽菜「んっ………ユー……リ?
……………って、うわあああああっ!?」
ユーリ「ちょ、うるせ………っ」
ユーリの声が聞こえた気がして、ゆっくりと瞼を開けると、目の前にユーリの顔がドアップであったから、思わず叫んでしまった。
どうも、リッキーの話を聞いていたらいつの間にか寝付いていたみたい。
いやぁ、すっごく心臓に悪いわ。
陽菜「び、びびびっくりしたぁ~!!」
エステル「大丈夫です?ヒナ」
苦笑するエステルに「あ、うん。大丈夫」と答えると「良かったです」と微笑んでくれた。
陽菜「………戻ってきたんだね。おかえり、みんな」
ユーリ「おう、ただいま」
エステル「ただいまです!」
陽菜「ところで、騎士の連中には会えたの?」
「大体の事情はリッキーから聞いたけど」というと「ああ、それなんだがな」とユーリが苦笑いを浮かべていた。
ユーリ「遺跡には騎士団はいなかったし、魔核 泥棒もいなかった」
陽菜「………ってことは、振り出しに戻っちゃったのね」
「なるほど」と妙に納得していると、エステルから「それと、ヒナ………」と心配そうに聞かれた。
陽菜「んー?」
エステル「………昔、本で読んだことがあるんです。
ある秘境の地に眠る秘宝のこと………ハルルの街で、おとぎ話として語り継がれてきているもののこと、です。」
それを聞いて顔がひきつる。
いつもみたいに笑ながら誤魔化さないと………でも、どうしたらいいんだろう。
頭の中がごちゃごちゃになってて、上手い言い訳 が見つからない。
陽菜「………あはは、大丈夫だよ。エステル」
ユーリ「……………」
カロル「ヒナ………」
陽菜「大丈夫。だって大昔の話だよ?
みんな、ただの逸話にしか思ってないって。」
“大丈夫”。
みんなが心配してくれてる。それだけが、今とても嬉しいんだよ。そう伝えたいのに、言葉が出てこない。
こんな自分が嫌だ。みんな心配してくれてるのに、私の身を案じてくれてるのに、“ありがとう”の一言が出てこない、こんな自分が大嫌いだ。
エステル「で、でも………」
陽菜「大丈夫。
今はエステル達がいるし、いざとなったらお兄ちゃん達が駆けつけてきてくれるから」
カロル「え!?ヒナ、他に兄妹いるの!?」
兄妹説に華を咲かせる。
………上手く、話を逸らせれたかなぁって不安になるけれど、でもこれが一番の選択なんだと思う。
この話のせいで、私達の因縁のせいで、みんなを巻き込むわけにはいかないから。
ユーリ「………」
………だから、これからは強くならなきゃ。
誰かを守れるように、最初の目的であるように“大切なもの”を守れるように。
陽菜(私は………負けてたまるか)
?『うわああああん』
どこかの街に、一人の子供がいた。
………って、あれ。あの子どこかで見たことがあるって思ったら、小さい頃の私………?
「なんで?」と驚いていると『どこ………っ、いるの?』と泣きじゃくる私の声が聞こえた。
陽菜『わああん…っ………奏太おにい、ちゃ………っ、ここ、どこぉ………?
おと…うさん、おか…あさん、怖いよ……っ、ひっく………ぅう』
奏太……………?
私は、小さい頃の自分が言っていた言葉に、ふと首をかしげた。
奏太って誰だったっけ………?………カナ?
陽菜(…………もしかして、この時からカナの事を知っていた………?)
よく分かんないけど、まだ私はカナと遊んでて………いつの間にか、知らない街の中に一人でいたみたいだ………。
その街が、テルカ・リュミレースの世界だとは思いもしなかったと思う
陽菜(これが、未来で伝承にまで発展するとは、ね………)
今でもビックリする。
でも、泣いていた時に、誰かが来たんだよね。
それで……………あれ、その後どうなったんだっけ?
そんな事を考えていると、一人の金髪の男の子が、一人の黒髪の男の子と一緒に駆け寄ってきた。
?『君、どうしたの?迷子?」
陽菜『ぅ………っ、ひっく………ッふぇええ』
?『おい、泣いてちゃ分かんないだろ?』
?『こら。そんな乱暴なこと言わないの!』
陽菜『わ…っ、私。お兄ちゃんと、遊んで…って、気が付いたら………っ、ここ、いて………ッ。
おにい、ちゃ………っ』
ああ、そうだ。
あの時また泣きそうだったのを、あの黒髪の子が撫でてくれたっけ。
髪をぐしゃぐしゃにされて、ちょっぴり乱暴だったけど。
陽菜『ぅわっ!』
?『泣くなって。ほらっ』
?『こらっ!!___っ』
あれ………あの子。なんて言ったんだろ。
?『なんだよ、ホントのことだろ?』
?『ホントのことでも、そんな乱暴は駄目だろ!?
___ッ!!』
?『へいへい。わかったよ………』
言葉は聞こえるのに、黒髪の子の名前を呼んだ、あの男の子の言葉が小さくて聞こえなかった。
?『ねぇ………良かったら、僕の家に来ない?』
陽菜『お………、お家に?いいの?』
?『うん。一緒に行こう?』
『ほらっ』と親切に笑顔を見せた金髪の男の子と、ちょっぴり嬉しそうな黒髪の男の子は、幼い頃の私の手を掴んで、金髪の子の家に行ってしまった。
───── 現実・リタの小屋 ─────
─────………、ヒナ……………ヒナ………ッ!!
ユーリ「ヒナっ!!」
陽菜「んっ………ユー……リ?
……………って、うわあああああっ!?」
ユーリ「ちょ、うるせ………っ」
ユーリの声が聞こえた気がして、ゆっくりと瞼を開けると、目の前にユーリの顔がドアップであったから、思わず叫んでしまった。
どうも、リッキーの話を聞いていたらいつの間にか寝付いていたみたい。
いやぁ、すっごく心臓に悪いわ。
陽菜「び、びびびっくりしたぁ~!!」
エステル「大丈夫です?ヒナ」
苦笑するエステルに「あ、うん。大丈夫」と答えると「良かったです」と微笑んでくれた。
陽菜「………戻ってきたんだね。おかえり、みんな」
ユーリ「おう、ただいま」
エステル「ただいまです!」
陽菜「ところで、騎士の連中には会えたの?」
「大体の事情はリッキーから聞いたけど」というと「ああ、それなんだがな」とユーリが苦笑いを浮かべていた。
ユーリ「遺跡には騎士団はいなかったし、
陽菜「………ってことは、振り出しに戻っちゃったのね」
「なるほど」と妙に納得していると、エステルから「それと、ヒナ………」と心配そうに聞かれた。
陽菜「んー?」
エステル「………昔、本で読んだことがあるんです。
ある秘境の地に眠る秘宝のこと………ハルルの街で、おとぎ話として語り継がれてきているもののこと、です。」
それを聞いて顔がひきつる。
いつもみたいに笑ながら誤魔化さないと………でも、どうしたらいいんだろう。
頭の中がごちゃごちゃになってて、上手い
陽菜「………あはは、大丈夫だよ。エステル」
ユーリ「……………」
カロル「ヒナ………」
陽菜「大丈夫。だって大昔の話だよ?
みんな、ただの逸話にしか思ってないって。」
“大丈夫”。
みんなが心配してくれてる。それだけが、今とても嬉しいんだよ。そう伝えたいのに、言葉が出てこない。
こんな自分が嫌だ。みんな心配してくれてるのに、私の身を案じてくれてるのに、“ありがとう”の一言が出てこない、こんな自分が大嫌いだ。
エステル「で、でも………」
陽菜「大丈夫。
今はエステル達がいるし、いざとなったらお兄ちゃん達が駆けつけてきてくれるから」
カロル「え!?ヒナ、他に兄妹いるの!?」
兄妹説に華を咲かせる。
………上手く、話を逸らせれたかなぁって不安になるけれど、でもこれが一番の選択なんだと思う。
この話のせいで、私達の因縁のせいで、みんなを巻き込むわけにはいかないから。
ユーリ「………」
………だから、これからは強くならなきゃ。
誰かを守れるように、最初の目的であるように“大切なもの”を守れるように。
陽菜(私は………負けてたまるか)