第4章 濡れ衣
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───── 書庫 ─────
中に入ってみるとそこの部屋は書庫だったらしくて、書庫には魔導士の人達が沢山いた。
でも、すごい数の本棚が連なっている。天井に届きそうなくらいの本棚って初めて見た。多分ここになら明星と夕星の子関連の書物とかもありそうだな。
他にも、この世界について詳しくないからそれも調べられる。
陽菜「ぅわぁ………」
ユーリ「なんか、モルディオみたいなのがいっぱいいるな」
エステル「あの、少しお時間宜しいです?」
書庫の中を見渡していると、エステルが本を読んでいる眼鏡をかけた一人の魔導士に声をかけていた。
魔導士「ん、なんだよ?」
エステル「フレン・シーフォという騎士が訪ねてきませんでしたか?」
エステル。もはや目的が、目的だね………(汗)
まぁ確かに尋ね人の聞き込みは必要だし、知らない土地を探すにも時間が今は惜しい。
魔導士「フレン?
………ああ、あれか。遺跡荒らしを捕まえるとか言ってた………」
それに食らいつくエステルが「今、どこに!?」と聞くが、魔導士の人は「さあ、研究に忙しくてそれどころじゃないからね」といってがっくりと肩を落とした。
エステル「そ、そうですか。
………ごめんなさい」
魔導士「じゃあ、失礼するよ」
冷たくあしらうかのように返事を返す魔導士は、本を読んだまま、私達の前から立ち去ろうとしていた。
つーか、読んだままだと前が見えなくてぶつかるよ?←
ユーリ「ちょ、待った。もう一つ教えてくれ。
ここにモルディオって天才魔導士がいるよな?」
陽菜「私達、その人に用があるんだけれど、どこにいるとか………分かります?」
魔導士「!、な、あの変人に客!?」
この魔導士、門番の人達と同じ様に “モルディオ”の名前に反応した。
同じ魔導士でも、あんまり互いに干渉しあったりしないんだなぁ。研究に時間を割きたくないってやつかな?
協力しあいながらやれば、より良いものもできそうなのに。自分の研究結果を盗まれるとかがあるのかな?
ユーリ「さすが有名人。知ってんだ?」
魔導士「………あ、いや、何も知らない。
俺はあんなのとは関係ない………」
陽菜「……………。ごめん、魔導士の人。
関係ないとか言っている時点で、もうアウトだと思う」
魔導士「!!!」
「マジで、申し訳ない」と私が頭を下げるとエステルも困ったように「ごめんなさい」と、彼に頭を下げた。
なんでこんなに、この世界の人間は嘘をつくのが下手なんだろ?
めちゃくちゃバレまくってんじゃんか。
私の助言にやっと自分の失態に気付いた彼は、そそくさと逃げるかのように階段に駆け上がろうとするが………ユーリに首根っこを捕まれてしまった。
ユーリ「まだ話は全然終わってないって」
魔導士「もう!
今度はなんだよ!?」
相当ご立腹なご様子で私達を睨む。
聞きたいことあるからって手荒なことをして申し訳ないとは思うけどね。中途半端な回答されて逃げられるのも困るんだよ。
ユーリ「そんで?どこにいんの?」
魔導士「奥の小屋に一人で住んでるから、勝手に行けばいいだろ!!」
ユーリ「サンキュ」
苛立った魔導士は、ユーリが拾った本を奪い取るかのように受け取って、階段を上っていった。
にっしても、モルディオって人は、そんなに畏怖される人なんか?嫌われる存在ってのは、よく分かる気もするけど。
カロル「大丈夫なの?」
ユーリ「ん?」
カロル「名前出しただけで、みんな嫌がるなんておかしいよ」
エステル「気になりますね」
ユーリ「そりゃ、魔導器 泥棒だしな。
嫌われてんのも当然だろ」
陽菜「……………」
ん~、本当にそうなのかな?
もしそうだとしたら、これほどまでに嫌われるようなことはないと思うんだけど。
陽菜(ま。
そこは本人にあって、直接聞いてみるしかない、か………)
書庫から出てみると確かに、真っ暗な街がある。
本当にここで、魔導士の人達は住んでんのかぁ。
あの魔導士の情報通り、私達はモルディオの小屋に辿り着いた。
───── 小屋前 ─────
陽菜「ん………っと、アレってなんて書いてあるの?
全然読めないんだけど」
カロル「………ヒナ、テルカ・リュミレースの字は知らないって、どんな辺境の地にいたの??」
陽菜「………あ、あはは…は………」
まあ、元よりこの世界の人間じゃないし、無理もないんだけど………どうしよう。
誤魔化すにも危うくなってきた。この先も誤魔化せれるのかが不安になってくるけれど、もしかしたらもう近いうちにバレるかもしれない。
エステル「“絶対、入るな。モルディオ”」
陽菜「あっ!ありがと。エステル」
エステル「どういたしまして♪」
ユーリ「ここか………」
ガチャガチャ……………コンコン
小屋に近付いたユーリがドアノブを捻ってから、ドアに軽くノックをする。
てか。
陽菜・エステル「普通はノックが先だよ/ですよ………」
カロル「いないみたいだね。どうする?」
ユーリ「悪党の巣へ乗り込むのに、遠慮なんていらないって」
陽菜「………ってことはやっぱり、またですか………」
初対面なのに悪党呼ばわりってどうなんだろう。
今の状況だって、私達もそれだよね??
本日2回目の不法侵入だよ?
エステル「だ、駄目です!!これ以上罪を重ねないでください!!」
カロル「なら、ボクの出番だね」
エステル「え………?出番って………」
陽菜「………私、知らない」
はぁ、と溜め息付いている私をよそに、ユーリは一旦、小屋のドアから離れてカロルがそのドアに近付いてマスターキーを取り出し、鍵穴に挿し込んでいた。
ジャラジャラ………
エステル「それも駄目ですって!!」
陽菜「………エステル、もう諦めな」
エステルの言葉も届くことなく、カロルが鍵穴に鍵を挿し込んだことによって、とうとう鍵を開けてしまったのだった。
カロル「ま、ちょろいもんだね」
陽菜・エステル「「はぁ………」」
ユーリ「んじゃ、行くぞ」
カロルが満足げに笑顔を見せ、結局、私とエステルはモルディオの小屋の中に入ることになってしまった。
カロル「待って!ボクも行くよ~!!」
エステル「あ、待ってください!!もう、どうしてこう………」
陽菜「………っ、は………っ」
エステルが先に行ったのを確認した私は、押し殺すように小さく息を吐いた。
……………マズイ。今、すごく頭が痛い………。
汗が尋常じゃないくらい噴き出ているのがわかるし、心臓もどくどくと速くなる。
陽菜(お願い………もう少し、だけ………もう少しだけだから………)
中に入ってみるとそこの部屋は書庫だったらしくて、書庫には魔導士の人達が沢山いた。
でも、すごい数の本棚が連なっている。天井に届きそうなくらいの本棚って初めて見た。多分ここになら明星と夕星の子関連の書物とかもありそうだな。
他にも、この世界について詳しくないからそれも調べられる。
陽菜「ぅわぁ………」
ユーリ「なんか、モルディオみたいなのがいっぱいいるな」
エステル「あの、少しお時間宜しいです?」
書庫の中を見渡していると、エステルが本を読んでいる眼鏡をかけた一人の魔導士に声をかけていた。
魔導士「ん、なんだよ?」
エステル「フレン・シーフォという騎士が訪ねてきませんでしたか?」
エステル。もはや目的が、目的だね………(汗)
まぁ確かに尋ね人の聞き込みは必要だし、知らない土地を探すにも時間が今は惜しい。
魔導士「フレン?
………ああ、あれか。遺跡荒らしを捕まえるとか言ってた………」
それに食らいつくエステルが「今、どこに!?」と聞くが、魔導士の人は「さあ、研究に忙しくてそれどころじゃないからね」といってがっくりと肩を落とした。
エステル「そ、そうですか。
………ごめんなさい」
魔導士「じゃあ、失礼するよ」
冷たくあしらうかのように返事を返す魔導士は、本を読んだまま、私達の前から立ち去ろうとしていた。
つーか、読んだままだと前が見えなくてぶつかるよ?←
ユーリ「ちょ、待った。もう一つ教えてくれ。
ここにモルディオって天才魔導士がいるよな?」
陽菜「私達、その人に用があるんだけれど、どこにいるとか………分かります?」
魔導士「!、な、あの変人に客!?」
この魔導士、
同じ魔導士でも、あんまり互いに干渉しあったりしないんだなぁ。研究に時間を割きたくないってやつかな?
協力しあいながらやれば、より良いものもできそうなのに。自分の研究結果を盗まれるとかがあるのかな?
ユーリ「さすが有名人。知ってんだ?」
魔導士「………あ、いや、何も知らない。
俺はあんなのとは関係ない………」
陽菜「……………。ごめん、魔導士の人。
関係ないとか言っている時点で、もうアウトだと思う」
魔導士「!!!」
「マジで、申し訳ない」と私が頭を下げるとエステルも困ったように「ごめんなさい」と、彼に頭を下げた。
なんでこんなに、この世界の人間は嘘をつくのが下手なんだろ?
めちゃくちゃバレまくってんじゃんか。
私の助言にやっと自分の失態に気付いた彼は、そそくさと逃げるかのように階段に駆け上がろうとするが………ユーリに首根っこを捕まれてしまった。
ユーリ「まだ話は全然終わってないって」
魔導士「もう!
今度はなんだよ!?」
相当ご立腹なご様子で私達を睨む。
聞きたいことあるからって手荒なことをして申し訳ないとは思うけどね。中途半端な回答されて逃げられるのも困るんだよ。
ユーリ「そんで?どこにいんの?」
魔導士「奥の小屋に一人で住んでるから、勝手に行けばいいだろ!!」
ユーリ「サンキュ」
苛立った魔導士は、ユーリが拾った本を奪い取るかのように受け取って、階段を上っていった。
にっしても、モルディオって人は、そんなに畏怖される人なんか?嫌われる存在ってのは、よく分かる気もするけど。
カロル「大丈夫なの?」
ユーリ「ん?」
カロル「名前出しただけで、みんな嫌がるなんておかしいよ」
エステル「気になりますね」
ユーリ「そりゃ、
嫌われてんのも当然だろ」
陽菜「……………」
ん~、本当にそうなのかな?
もしそうだとしたら、これほどまでに嫌われるようなことはないと思うんだけど。
陽菜(ま。
そこは本人にあって、直接聞いてみるしかない、か………)
書庫から出てみると確かに、真っ暗な街がある。
本当にここで、魔導士の人達は住んでんのかぁ。
あの魔導士の情報通り、私達はモルディオの小屋に辿り着いた。
───── 小屋前 ─────
陽菜「ん………っと、アレってなんて書いてあるの?
全然読めないんだけど」
カロル「………ヒナ、テルカ・リュミレースの字は知らないって、どんな辺境の地にいたの??」
陽菜「………あ、あはは…は………」
まあ、元よりこの世界の人間じゃないし、無理もないんだけど………どうしよう。
誤魔化すにも危うくなってきた。この先も誤魔化せれるのかが不安になってくるけれど、もしかしたらもう近いうちにバレるかもしれない。
エステル「“絶対、入るな。モルディオ”」
陽菜「あっ!ありがと。エステル」
エステル「どういたしまして♪」
ユーリ「ここか………」
ガチャガチャ……………コンコン
小屋に近付いたユーリがドアノブを捻ってから、ドアに軽くノックをする。
てか。
陽菜・エステル「普通はノックが先だよ/ですよ………」
カロル「いないみたいだね。どうする?」
ユーリ「悪党の巣へ乗り込むのに、遠慮なんていらないって」
陽菜「………ってことはやっぱり、またですか………」
初対面なのに悪党呼ばわりってどうなんだろう。
今の状況だって、私達もそれだよね??
本日2回目の不法侵入だよ?
エステル「だ、駄目です!!これ以上罪を重ねないでください!!」
カロル「なら、ボクの出番だね」
エステル「え………?出番って………」
陽菜「………私、知らない」
はぁ、と溜め息付いている私をよそに、ユーリは一旦、小屋のドアから離れてカロルがそのドアに近付いてマスターキーを取り出し、鍵穴に挿し込んでいた。
ジャラジャラ………
エステル「それも駄目ですって!!」
陽菜「………エステル、もう諦めな」
エステルの言葉も届くことなく、カロルが鍵穴に鍵を挿し込んだことによって、とうとう鍵を開けてしまったのだった。
カロル「ま、ちょろいもんだね」
陽菜・エステル「「はぁ………」」
ユーリ「んじゃ、行くぞ」
カロルが満足げに笑顔を見せ、結局、私とエステルはモルディオの小屋の中に入ることになってしまった。
カロル「待って!ボクも行くよ~!!」
エステル「あ、待ってください!!もう、どうしてこう………」
陽菜「………っ、は………っ」
エステルが先に行ったのを確認した私は、押し殺すように小さく息を吐いた。
……………マズイ。今、すごく頭が痛い………。
汗が尋常じゃないくらい噴き出ているのがわかるし、心臓もどくどくと速くなる。
陽菜(お願い………もう少し、だけ………もう少しだけだから………)