第4章 濡れ衣
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それに納得してくれた様子の村長に「あ、1ついいか?」とユーリが訊ねていた。
ユーリ「アスピオって街に聞き覚えない?」
村長「………アスピオ?
………ああ、日陰の街が、確かそんな名だったような………」
陽菜・ユーリ「「日陰の街?」」
村長によると、アスピオの街───別名、日陰の街は陽がほとんど差さない洞窟の中にある街らしくて、ほとんど交流がないらしい。
ちなみに、アスピオは学術都市とも呼ばれており、魔導関連の開発にも勤しんでいるらしく、全員が全員って訳ではないがとにかく研究熱心な変人達のようだ。
それを聞いたユーリ達は「それだ」と顔を見合わせていた。
村長「たまにマントとフードを被った無口な方々が、この街に買い出しに来るんですが………どうにも気味が悪くて………」
ユーリ「その街はどこにあるんだ?」
村長「東の方角だったかと………詳しい位置まではなんとも………」
エステル「フレンが向かったのも東でしたよね?」
エステルの問いに、ユーリは「ああ」と答えた。
ユーリ「学術都市ってくらいだから魔導器 と関係あんのかもな。………サンキュ、それだけだ」
ひとまず、アスピオって言う街の情報を入手した私達は、村長にお礼を言ってから村長の家をあとにした。
ユーリ「待ってろよ、モルディオの野郎」
陽菜「………?」
モルディオ?
その人って一体誰なんだろう。
ユーリはその人に、なんか恨みでもあるんだろうか。
まぁでも、何かしらの因縁があるのだろう。そうじゃなきゃ、結界の外まで出てきて追いかけるってことはまずないもの。
───── 出入り口前 ─────
エステル「不謹慎かも知れませんが………私、旅を続けられて少しだけ嬉しいです。こんなに自由なこと、今までになかったから」
陽菜(………ああ、そっか)
自由がなかったって事は、エステルはお姫様か、もしくはどこかの貴族って事だろうから、確かに窮屈だったのかも知れない。
私も窮屈なのは嫌だなぁ。リハビリの時だって体を動かしたくてしょうがなかったし、看護師さん達の目を盗んでまで脱走を何度か繰り返したっけ。
今となってはそれも良き思い出だけれど。
ユーリ「大袈裟だな。………で、カロルはどうすんだ?」
カロル「港の街に出て、トルビキア大陸に渡りたいんだけど……………」
陽菜「ふーん。………ってことは、カロルとはここでお別れってわけねぇ」
ユーリ「じゃあ、サヨナラか」
それを聞いたユーリは、私と同じ様な笑みでカロルを見ていた。
………ふふ、気が合いますな、ユーリ。
イタズラ心に火が付いてしまう私達に知るよしもないカロルが「え!?」と素っ頓狂な声をあげる。
ユーリ「カロル、ありがとな。楽しかったぜ」
エステル「お気を付けて」
陽菜「じゃあねぇ………なんか寂しいね、1人減るのって」
私が残念そうに 手を振りながら、背を向けるとカロルが焦っているかのように冷や汗を滲ませていた。
まあ、エステルは素直で正直者だから、ガチめにカロルとのお別れを言ったんだろうけど、私達は内心笑いを堪えるので必死だった。
カロル「あ、いや、その………もうちょっと一緒について行こうかなあ」
ユーリ「なんで?」
カロル「やっぱ、心細いでしょ?ボクがいないとさ」
そんな会話に思わず吹き出してしまう。
ま、素直に言えばいいのにね。
一人で行くのが怖いから、私達と一緒に行きたいって。
ユーリ「ま、カロル先生、意外と頼りになるもんな」
そう言うユーリに、カロルが一安心したのか、ホッと溜め息をついていた。
その隙を狙って再びカロルに抱きつく。
あ"ー、冷たくて気持ちいいー。もしやもしかしなくても、私、高熱出てるかもなぁ。
陽菜「ふふふ、いやぁ………嬉しいねぇ。冷却装置君がいてくれると助かるよ」
カロル「いや、冷却装置君って誰。
………って、ああもうっ、のっかからないでよぉ!」
陽菜「ほっほっほ。よいではないか、よいではないか♪」
ユーリ「………………」
カロルにじゃれついていると、またもやユーリからの視線に気づいて声をかけてみるが、なぜかそっぽを向かれた。
いや、なぜだ?向こうがじっと見てきたから気になってるのに、何で私がそっぽを向かれないといけないんだ?
陽菜(んー………、男の考えることってよくわからん………)
エステル「では、みんなで行きましょう」
カロル「で、東………だっけ?」
ユーリ「ああ。フレンは、な。」
エステル「はい」
ユーリ「俺はアスピオって街に行きたいんだけど………とにかく、奴らが来る前にここを出よう」
私達はアスピオに赴いて、ハルルから出ることにした。
後ろを振り向くと、ハルルの樹から結界が大きく見えていた。結界さえあれば、ハルルの街の生活は、安定するだろうし。
なにより、魔物に襲われる心配もない。
陽菜(………これで、良かったんだよね?)
ユーリ「アスピオって街に聞き覚えない?」
村長「………アスピオ?
………ああ、日陰の街が、確かそんな名だったような………」
陽菜・ユーリ「「日陰の街?」」
村長によると、アスピオの街───別名、日陰の街は陽がほとんど差さない洞窟の中にある街らしくて、ほとんど交流がないらしい。
ちなみに、アスピオは学術都市とも呼ばれており、魔導関連の開発にも勤しんでいるらしく、全員が全員って訳ではないがとにかく研究熱心な変人達のようだ。
それを聞いたユーリ達は「それだ」と顔を見合わせていた。
村長「たまにマントとフードを被った無口な方々が、この街に買い出しに来るんですが………どうにも気味が悪くて………」
ユーリ「その街はどこにあるんだ?」
村長「東の方角だったかと………詳しい位置まではなんとも………」
エステル「フレンが向かったのも東でしたよね?」
エステルの問いに、ユーリは「ああ」と答えた。
ユーリ「学術都市ってくらいだから
ひとまず、アスピオって言う街の情報を入手した私達は、村長にお礼を言ってから村長の家をあとにした。
ユーリ「待ってろよ、モルディオの野郎」
陽菜「………?」
モルディオ?
その人って一体誰なんだろう。
ユーリはその人に、なんか恨みでもあるんだろうか。
まぁでも、何かしらの因縁があるのだろう。そうじゃなきゃ、結界の外まで出てきて追いかけるってことはまずないもの。
───── 出入り口前 ─────
エステル「不謹慎かも知れませんが………私、旅を続けられて少しだけ嬉しいです。こんなに自由なこと、今までになかったから」
陽菜(………ああ、そっか)
自由がなかったって事は、エステルはお姫様か、もしくはどこかの貴族って事だろうから、確かに窮屈だったのかも知れない。
私も窮屈なのは嫌だなぁ。リハビリの時だって体を動かしたくてしょうがなかったし、看護師さん達の目を盗んでまで脱走を何度か繰り返したっけ。
今となってはそれも良き思い出だけれど。
ユーリ「大袈裟だな。………で、カロルはどうすんだ?」
カロル「港の街に出て、トルビキア大陸に渡りたいんだけど……………」
陽菜「ふーん。………ってことは、カロルとはここでお別れってわけねぇ」
ユーリ「じゃあ、サヨナラか」
それを聞いたユーリは、私と同じ様な笑みでカロルを見ていた。
………ふふ、気が合いますな、ユーリ。
イタズラ心に火が付いてしまう私達に知るよしもないカロルが「え!?」と素っ頓狂な声をあげる。
ユーリ「カロル、ありがとな。楽しかったぜ」
エステル「お気を付けて」
陽菜「じゃあねぇ………なんか寂しいね、1人減るのって」
私が
まあ、エステルは素直で正直者だから、ガチめにカロルとのお別れを言ったんだろうけど、私達は内心笑いを堪えるので必死だった。
カロル「あ、いや、その………もうちょっと一緒について行こうかなあ」
ユーリ「なんで?」
カロル「やっぱ、心細いでしょ?ボクがいないとさ」
そんな会話に思わず吹き出してしまう。
ま、素直に言えばいいのにね。
一人で行くのが怖いから、私達と一緒に行きたいって。
ユーリ「ま、カロル先生、意外と頼りになるもんな」
そう言うユーリに、カロルが一安心したのか、ホッと溜め息をついていた。
その隙を狙って再びカロルに抱きつく。
あ"ー、冷たくて気持ちいいー。もしやもしかしなくても、私、高熱出てるかもなぁ。
陽菜「ふふふ、いやぁ………嬉しいねぇ。冷却装置君がいてくれると助かるよ」
カロル「いや、冷却装置君って誰。
………って、ああもうっ、のっかからないでよぉ!」
陽菜「ほっほっほ。よいではないか、よいではないか♪」
ユーリ「………………」
カロルにじゃれついていると、またもやユーリからの視線に気づいて声をかけてみるが、なぜかそっぽを向かれた。
いや、なぜだ?向こうがじっと見てきたから気になってるのに、何で私がそっぽを向かれないといけないんだ?
陽菜(んー………、男の考えることってよくわからん………)
エステル「では、みんなで行きましょう」
カロル「で、東………だっけ?」
ユーリ「ああ。フレンは、な。」
エステル「はい」
ユーリ「俺はアスピオって街に行きたいんだけど………とにかく、奴らが来る前にここを出よう」
私達はアスピオに赴いて、ハルルから出ることにした。
後ろを振り向くと、ハルルの樹から結界が大きく見えていた。結界さえあれば、ハルルの街の生活は、安定するだろうし。
なにより、魔物に襲われる心配もない。
陽菜(………これで、良かったんだよね?)