第4章 濡れ衣
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カロル「あっ、ユーリとヒナだっ!!」
エステル「ユーリ、ヒナっっ!!お帰りなさい、ご無事でしたか!?」
陽菜「ただいま、二人と、も………っ!?」
ハルルの街へと戻ってきた私達は、カロル達がいるであろうハルルの樹の元へ行ってみると、二人が駆け寄ってくる。
軽く笑いながら手を振っているとエステルが、私に抱きついてきた。
エステル「ヒナ、怪我は?足、引きずってましたよね?もういいんです?
ぶつけたりとかしてません?」
陽菜「だ、大丈夫だよ、ごめんね?エステル、心配かけちゃって………」
カロル「ユーリ」
よしよしとエステルの頭を撫でていると、カロルがユーリの傍に近寄って手を挙げていた。
それを見たユーリも嬉しそうに笑いながら、カロルと“やったね”と互いにハイタッチをしている。
そんな空気が漂う中、私達の前に、街の長が現れた。
村長「本当にありがとうございます。これで、まだこの街もやっていけます………。
それから夕星の子であるお嬢さん、ハルルの樹を治してくれたのにも関わらず、私らは………」
陽菜「わあああっ、やめて!!長さんが謝る必要ないですって!
むしろ私も夕星の子なんて言われてもいまいちピンと来ないし、せっかくハルルの樹が治ったのに、不安に思わせちゃってごめんなさい。」
深々と頭を下げていく村長に私は慌ててやめるように言う。それに、ハルルの樹が治ったのは私だけの力じゃない。
村長「しかし………」
陽菜「ハルルの樹が治ったのは、皆さんが強く願ったのが届いたからですよ、私はなにもしてませんって」
エステル「ヒナの言う通りです!」
「ね」と二人して笑うと、村長が嬉しそうに微笑みながら、「ありがとうございます」と礼を言ってきた。
ユーリ「フレンの奴、戻ってきたら花が咲いてて、ビックリだろうな。………ざまあみろ」
可笑しそうにくっくっと笑う彼に、エステルが「そういえば」と言い出す。
エステル「ユーリとフレンって不思議な関係ですよね。友達じゃないんです?」
ユーリ「ただの昔馴染みってだけだよ………さっさと行こうぜ」
昔馴染み、かぁ………。
ユーリの言葉に、私は元の世界で何も言わずにおいてきてしまった、幼馴染みのことを思い浮かべていた。
陽菜(……………、一樹兄。
心配、してるかな………)
喧嘩別れをして以来、私達がいなくなったことで向こうでは幾日経ったんだろう。警察に行方不明届けを出しているかもしれないし、ラッドも遊び相手だった私やリッキーが急にいなくなったことで、寂しい思いをしているのかも知れない。
でも、もしかしたら私達がここに来て存在してるってことは、向こうでの記憶もなにもかも消えてしまったのかな。
陽菜(っ………あり得ない、話じゃない………)
あの境界に居続ければ個としての存在があやふやになるってあの人は言っていた。なら、私達が別の世界に移動してしまったら、向こうで認知されていたものはなかったことにされるんじゃないだろうか。
それじゃあ、元の世界に戻っても、私はどうなるんだろう………。
ユーリ「………なあ、ヒナ」
陽菜「………あっ、ユーリ。何か用?」
ハルルの樹を眺めながら、そう考えていた私に、ユーリが「おまえに話したいことがあるんだ」と突然話しかけてきた。
陽菜「?、何、話って………」
ユーリ「ちょっと気になったことがあってな………。
あの、さ………おまえって………」
陽菜「………?ぁ、ラピード………」
ラピード「……………」
ユーリが私に何かを伝えようとした時、ラピードが彼の元へ歩み寄ると、視線で上を促していた。
それを知った私達は離れた場所を見ると、見知らぬ人影が見えた。
陽菜「………なんだろ、あいつら。嫌な予感がするけど」
エステル「あの人達、お城で会った………」
ユーリ「住人を巻き込むと面倒だ。見つかる前に一旦離れよう。
……………ヒナ、悪ぃな、話はまた今度にする」
陽菜「えっ?あ………うん」
なんか、まずいことでもあったのかな?
お城で会った、て言う言葉がすごく気になるけれど、今はそれどころじゃなさそうだし、ひとまずユーリ達に従う。
ユーリ「………と、そうだ。ヒナ、おまえはどうする?」
陽菜「え………どうするって」
ユーリ「オレ達と別れるか、オレ達と一緒に行くかは、自分で決めろ」
「兄貴との約束、忘れてんじゃねーぞ?」と笑う彼に、「ああ、その事か」と理解した私は、自信満々に笑いながら言い放つ。
陽菜「もちろん、一緒に行くに決まってるでしょ?」
そう言うと彼はニカッと笑って「んじゃ、決まりだな」という。
カロル「え?なになに?どうしたの、急に!」
急な話の展開に、飲み込めていない様子のカロルが、私とユーリを比べるように見てきた。
陽菜「なんでもないよ、行こっか」
と言いながら、急いでハルルの樹の根元から離れていくと、出入り口前で立ち止まった。
ユーリ「面倒な連中が出てきたな………」
エステル「ここで待っていれば、フレンも戻ってくるのに」
カロル「そのフレンって誰?」
カロル、ナイス。よく言った。
エステルの口から、またもや「フレン」って人の名前が出てきたもんだから、気になったカロルがそう聞くとユーリがニヤリと口元に笑みを浮かべた。
ユーリ「エステルが片思いしている帝国の騎士様だ」
カロル「ええっ!?」
陽菜「ほう、ほうほう。それはそれは」
ユーリの発言に、カロルが驚愕の眼差しでエステルを見、私は面白そうに彼女を見つめると、エステルは頬を真っ赤に染めた。
エステル「ち、違います!!////」
ユーリ「あれ?違うのか?
………ああ、もうデキてるってことか」
エステル「もう、そんなんじゃありませんっ」
ユーリにからかわれたエステルは、ぷいっと顔を背けながらふてくされていた。
ふふふ。からかわれたエステルも可愛い。
でも、女の子としては、ちょっと気になるんだよね、彼氏………作りたくはないけど。
ユーリ「ま、なんにせよ。街から離れたほうがいいな」
エステル「そうですね。街の皆さんに迷惑をかけたくはありません」
陽菜「もし、私達が見た人達が敵だとしたら、この街の人達を危険にさらすわけにはいかないしね」
エステル「ユーリ、ヒナっっ!!お帰りなさい、ご無事でしたか!?」
陽菜「ただいま、二人と、も………っ!?」
ハルルの街へと戻ってきた私達は、カロル達がいるであろうハルルの樹の元へ行ってみると、二人が駆け寄ってくる。
軽く笑いながら手を振っているとエステルが、私に抱きついてきた。
エステル「ヒナ、怪我は?足、引きずってましたよね?もういいんです?
ぶつけたりとかしてません?」
陽菜「だ、大丈夫だよ、ごめんね?エステル、心配かけちゃって………」
カロル「ユーリ」
よしよしとエステルの頭を撫でていると、カロルがユーリの傍に近寄って手を挙げていた。
それを見たユーリも嬉しそうに笑いながら、カロルと“やったね”と互いにハイタッチをしている。
そんな空気が漂う中、私達の前に、街の長が現れた。
村長「本当にありがとうございます。これで、まだこの街もやっていけます………。
それから夕星の子であるお嬢さん、ハルルの樹を治してくれたのにも関わらず、私らは………」
陽菜「わあああっ、やめて!!長さんが謝る必要ないですって!
むしろ私も夕星の子なんて言われてもいまいちピンと来ないし、せっかくハルルの樹が治ったのに、不安に思わせちゃってごめんなさい。」
深々と頭を下げていく村長に私は慌ててやめるように言う。それに、ハルルの樹が治ったのは私だけの力じゃない。
村長「しかし………」
陽菜「ハルルの樹が治ったのは、皆さんが強く願ったのが届いたからですよ、私はなにもしてませんって」
エステル「ヒナの言う通りです!」
「ね」と二人して笑うと、村長が嬉しそうに微笑みながら、「ありがとうございます」と礼を言ってきた。
ユーリ「フレンの奴、戻ってきたら花が咲いてて、ビックリだろうな。………ざまあみろ」
可笑しそうにくっくっと笑う彼に、エステルが「そういえば」と言い出す。
エステル「ユーリとフレンって不思議な関係ですよね。友達じゃないんです?」
ユーリ「ただの昔馴染みってだけだよ………さっさと行こうぜ」
昔馴染み、かぁ………。
ユーリの言葉に、私は元の世界で何も言わずにおいてきてしまった、幼馴染みのことを思い浮かべていた。
陽菜(……………、一樹兄。
心配、してるかな………)
喧嘩別れをして以来、私達がいなくなったことで向こうでは幾日経ったんだろう。警察に行方不明届けを出しているかもしれないし、ラッドも遊び相手だった私やリッキーが急にいなくなったことで、寂しい思いをしているのかも知れない。
でも、もしかしたら私達がここに来て存在してるってことは、向こうでの記憶もなにもかも消えてしまったのかな。
陽菜(っ………あり得ない、話じゃない………)
あの境界に居続ければ個としての存在があやふやになるってあの人は言っていた。なら、私達が別の世界に移動してしまったら、向こうで認知されていたものはなかったことにされるんじゃないだろうか。
それじゃあ、元の世界に戻っても、私はどうなるんだろう………。
ユーリ「………なあ、ヒナ」
陽菜「………あっ、ユーリ。何か用?」
ハルルの樹を眺めながら、そう考えていた私に、ユーリが「おまえに話したいことがあるんだ」と突然話しかけてきた。
陽菜「?、何、話って………」
ユーリ「ちょっと気になったことがあってな………。
あの、さ………おまえって………」
陽菜「………?ぁ、ラピード………」
ラピード「……………」
ユーリが私に何かを伝えようとした時、ラピードが彼の元へ歩み寄ると、視線で上を促していた。
それを知った私達は離れた場所を見ると、見知らぬ人影が見えた。
陽菜「………なんだろ、あいつら。嫌な予感がするけど」
エステル「あの人達、お城で会った………」
ユーリ「住人を巻き込むと面倒だ。見つかる前に一旦離れよう。
……………ヒナ、悪ぃな、話はまた今度にする」
陽菜「えっ?あ………うん」
なんか、まずいことでもあったのかな?
お城で会った、て言う言葉がすごく気になるけれど、今はそれどころじゃなさそうだし、ひとまずユーリ達に従う。
ユーリ「………と、そうだ。ヒナ、おまえはどうする?」
陽菜「え………どうするって」
ユーリ「オレ達と別れるか、オレ達と一緒に行くかは、自分で決めろ」
「兄貴との約束、忘れてんじゃねーぞ?」と笑う彼に、「ああ、その事か」と理解した私は、自信満々に笑いながら言い放つ。
陽菜「もちろん、一緒に行くに決まってるでしょ?」
そう言うと彼はニカッと笑って「んじゃ、決まりだな」という。
カロル「え?なになに?どうしたの、急に!」
急な話の展開に、飲み込めていない様子のカロルが、私とユーリを比べるように見てきた。
陽菜「なんでもないよ、行こっか」
と言いながら、急いでハルルの樹の根元から離れていくと、出入り口前で立ち止まった。
ユーリ「面倒な連中が出てきたな………」
エステル「ここで待っていれば、フレンも戻ってくるのに」
カロル「そのフレンって誰?」
カロル、ナイス。よく言った。
エステルの口から、またもや「フレン」って人の名前が出てきたもんだから、気になったカロルがそう聞くとユーリがニヤリと口元に笑みを浮かべた。
ユーリ「エステルが片思いしている帝国の騎士様だ」
カロル「ええっ!?」
陽菜「ほう、ほうほう。それはそれは」
ユーリの発言に、カロルが驚愕の眼差しでエステルを見、私は面白そうに彼女を見つめると、エステルは頬を真っ赤に染めた。
エステル「ち、違います!!////」
ユーリ「あれ?違うのか?
………ああ、もうデキてるってことか」
エステル「もう、そんなんじゃありませんっ」
ユーリにからかわれたエステルは、ぷいっと顔を背けながらふてくされていた。
ふふふ。からかわれたエステルも可愛い。
でも、女の子としては、ちょっと気になるんだよね、彼氏………作りたくはないけど。
ユーリ「ま、なんにせよ。街から離れたほうがいいな」
エステル「そうですね。街の皆さんに迷惑をかけたくはありません」
陽菜「もし、私達が見た人達が敵だとしたら、この街の人達を危険にさらすわけにはいかないしね」